目が覚めたら…
さてさて!死んじゃったよ?転生したよ?なんかいたよ?
展開早すぎるね!この物語!
てことで、今世は!
乙女ーで失敗ばかりした私、転生後は経験活かして大成功を収めます!
最初はやっぱり!第一印象だよね!
何日ぶりにこんな質のいい睡眠を取れたのだろうか…
まるで雲みたいにふわふわとした気分…
あれ、あそこに見えるのは…
アイル
「私と踊っていただけませんか?」
彼はアイル…みすらぶの世界では宰相の息子で1番の頭脳派…彼の攻略にはそれなりの学力が必要だったから勉強を頑張ったっけ…
カイト
「いや、ここはぜひ俺を…」
彼はみすらぶの世界で随一の魔力を誇る公爵家の長男…スポーツ万能で彼の行動には毎回驚かされてたな…
ギルド
「…手を…」
彼はみすらぶの世界で唯一政治に関与できるほどの財閥家の次男。彼を見たものは老若男女を問わず倒れてしまう…
彼を惚れさせた時は私もよく倒れそうなぐらいキュンキュンしたっけ…
シリン
「君はどうせ、私を選んでくれるのでしょう?」
彼はみすらぶの世界の…あれ、彼だけはどこの家の生まれかわかんなかったんだっけ…チャラ男だけど好きな人にはほんとに一途で不器用なんだよね…まぁそこがいいんだけど!
ジルギース
「いつまで寝てるんですか?」
えっと…彼はみすらぶの世界の第1王子で…
ジルギース
「貴方様は僕とのデートの約束を蹴るつもりなのでしょうか?」
私
「ジルギースは攻略できてない…うぅ…」
ジルギース
「攻略攻略、さっきから貴方はどこかの国のお城でも打ち倒してるんですか?」
私
「え?!!!?」
さっきからジルギースからダンスのお誘いがない…私はそんな彼に疑問を感じてすぐに跳ね起きた!
見渡すと豪華絢爛な部屋がそこにはあった…大きなプリンセスベッドに高い壁、照明は…シャンデリア?!
奥にあるドアはゆうに3m以上はあるだろう…
そして1番驚くべきもの…それは!
なぜかジルギースが目の前にいる事だ!
私
「えっと…これは夢だ!そう夢!寝れば醒める!」
私はもう1回布団に潜り込む
ジルギース
「何を言っているんだか…」
ジルギース
「どうやら貴方は私のキスがないと起られないようですね…まぁこちらも願ったり叶ったりですが…」
その瞬間私の唇になにか柔らかく暖かいものがあたる…今まで感じたことの無い感触が一気に私の脳を支配した
私
「へっ…あの…今何を…」
ジルギース
「おはようございます。私の愛しのお姫様」
お姫様…?ジルギースはまだ攻略できていないはずだけど…
不意に視界の先にある窓を眺めた。綺麗に掃除された窓には鮮明に自分の姿が映る。
そこにはいつもの黒髪の少女が写っているはずだった…なのに…淡いピンク色の絹のように長い髪、瞳は桜のように可憐で儚い…見た人全てを恋に落とすような美しい少女がそこには映っていた。
間違いない…これは乙女ゲー「Miss your Love」の主人公、リディア・ローズデリアだ
え………………………………………………は?
私の頭の中に宇宙が広がる…
ジルギース
「今日は天気がとても良いですね…私と共に庭を散歩しませんか?」
ジルギースが言葉を発した瞬間…いや、それよりも前に私にたくさんの記憶が流れ込んできた
公爵家の娘として生まれた私、リディア・ローズデリアは生まれつき特別な才能と容姿を持っていた。
かつて世界を救ったと言われる花の女神、リディア神に瓜二つの容姿、そして滅多に発現しない花の魔力を持って生まれたのだ。
昔から聖女と崇められ、人々から愛された…
その能力に目をつけられ、王様からこの国、ウェルシアン王国第1王子、ジルギース・ウェルシアンの婚約相手として迎えられたのだ。
しかし、そのさなかだった。
ある日私、リディアは何者かの手によって誘拐され、そして花の魔力を奪われたのだ。
そしてそれから…あれ?それからの記憶がない…
ジルギース
「しかし、無事でよかったです…私が来るのが少しでも遅かったら…」
そうだ!今は私が助けられたあとなんだ!
ジルギースは私を助けに来た時、まるで、いやがちで白馬の王子様として私を助けてくれたのだ…
え…待てよ…これって…
私がリディアではない時の記憶を張り巡らせる。
確かこれはゲーム本編が始まる1年前の出来事…
確かこの会話はジルギースルートの1番最初、「私が貴方に惚れた理由」で出てくる最初の1幕だ…
てことはこれから?!ジルギースとの恋が始まってしまうの?!?!
そんな…いや、そんな?むしろエンドレスで彼を惚れさせるチャンスがある?ってこと?!
いかんいかん…平常心平常心!
私
「ジルギース様、この度は本当にありかまとうございました…感謝してもしきれないです…」
まずは第一印象ね!ここで一気に好感度を引き上げるのよ!
だが…ジルギースはキョトンとした顔で私を見てくる
私
「あの…どうかいたしましたか?」
ジルギース
「いや…なんて言うか…貴方が逞しくみえるというか…」
しまった!本当のリディアはここで泣いてしまうんだっけ?!そしてまず、リディアはか弱すぎる女の子っていう設定だった…いや、ここで涙を流せば…
あれ?流れない…
ジルギース
「しかし、未だ花の魔力は取り返せていません。」
そう言ってジルギースは片膝を床につけ、ゆっくりと私を見あげた。
黒色のとても綺麗な髪…そんな中映える一房の深紅の髪…瞳は情熱的な赤色で、見つめられたらたまったものではない…
いや、今見つめられてるのか…
事実を知った瞬間顔が赤くなる
ジルギース
「貴方の魔力は必ずや奪い返して見せます!そして、あわよくば…」
私
「あわよくば?」
ジルギースは私が言った瞬間、ハッと何かに気づいたように顔を逸らした。
数秒の後、また顔をこちらに向ける
なんだろう…これ、はたから見たら王子と公爵令嬢じゃなくて、騎士とお姫様みたいに見えるんだけど…って!
私
「おやめ下さい!貴方が私の為に命を張る必要なんてありません!なんなら!自分の事は自分で管理運営!魔力なんて直ぐに取り返します!」
あ…やべ…咄嗟に言ったけど…私はリディアなんだっけ…
また顔が赤くなる…いや、今度はキュンキュンじゃなくてはじはじだ…
ジルギース
「ふっ…ぐぅ…」
え、なんだろう…ジルギースなんかおかしくない?
彼は体を小刻みに揺らしながら顔を俯かせている。
失礼なこと言っちゃったかな…!あ、もしかして失望させた?!私、か弱い女の子だもんね…
私
「す、すみません…」
ジルギース
「いえいえ!お気になさらず!」
あれ、大したこと無さそう…よかったぁ…最初からヘマして攻略できなくなったら意味無いもんね!
よしよし!
ジルギース
「そうは言ってもリディア様、貴方様は昨日救出されたばかり。どうぞゆっくりお体をお休めください」
私
「へ、あ?ありがとうございます…」
そう言ってジルギースは大きな扉を開けて出ていった
いやぁ、それにしても結構難しいな…乙女ゲー特有の運命の選択肢がないからかな?自分で一言一句考えなきゃなのか…
そう言って私はいまさっきの出来事を思い返す。
私
「やっぱりジルギース全然見向きもしてくんないな…」
え、いや、待てよ…私起きる時…
私
「へ、あ、や、えー…」
私
「ぎゃあああああああああああああああ!」
その日、お城では聞いたこともないくらいの悲鳴を聞いたもので溢れかえったという…
猫缶です!
遂に転生しちゃいました!果たして主人公は無事にこの世界のことを受け入れられるのでしょうか?!
そして…次回は皆さんにみすらぶの全容をお話いたします!
まだまだ続くよ!この物語!
乙女ゲーで失敗ばかりした私、転生後は経験活かして大成功を収めます!
略して「おとてん!」
今後もよろしくお願いします!




