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お題シリーズ2

たった一言で パーティー崩壊

作者: リィズ・ブランディシュカ




 たった一言でパーティーが崩壊した。


 その驚きの知らせは、魔王討伐サポート委員会の俺の耳にも入ってきた。


 一体何が起こっているんだ。


 勇者に至急聞き取りをしなければ。






 魔王を倒すために結成された、大切なパーティーだというのに。


「俺が一番パーティーの中で強いから、俺の言う事を聞いて当然だ」


 勇者がそんな事を言ったら。


 あっという間に「俺だ」いや、「私よ」と言い始めた。


 しまいには喧嘩しはじめて、収拾がつかなくなってしまった。


「もうお前達とはやっていけない」


「私もあなたの奴隷じゃないわ」


「こんなやつらになんて、背中を預けられるか」


 そう言って、パーティーは解散だ。


 勇者は後悔して「ああ、あんなこと言うんじゃなかった」と後に語るけれど。


 その程度のことで崩壊するなら、きっと魔王を倒すまでに何度も崩壊していただろう。


 勇者は俺に向かって言う。


「一体なぜパーティーは崩壊してしまったんだ?」


 レベル99の勇者。


「俺が強いのは事実なのに」


 確かにパーティーの中では一番強い。


 だが。


「勇者教育を施す前に、まず人の気持ちを学ばせるべきでしたね」


 他のパーティーより圧倒的に若い、十代半ばの青年を見つめる。


 仲間をないがしろにする人間に、人はついていかないのだ。




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