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第三十七話 分解

 黒いモヤか何かが無理やり二人を動かしているせいか動きがぎこちなくて助かるよ。

 サリシアは再度構えた剣に一気に魔力を纏わせ威力を出すことにした。

 対峙した二人は決められた行動をする人形のような動き、その為サリシア自身が対応することはそれ程難しいことではなかった。

 この世界に魔力なんてものが水源から溢れだし世界に馴染んでからこの世界では戦い方が大きく変わった。


「取り敢えず黒いモヤに当てて分解してみようか」


 最速の剣でも防がれるなら黒いモヤに防がせればいい。

 その上で叩き込む。


「ハッ」


 世界が変わったのは初めは魔力を媒体として傷を治すこと成功してから。

 治した傷と言っても本当に軽い手の切り傷程度であったがそれでも魔力を使って急速治ったことにかわりなかった。

 幾度も研究を重ねそして回復魔法の土台が出来上がった。

 だが成功や失敗を繰り返したその研究の中でいくつもの魔法や魔力その物のいろんな使い方も生れていた。

 傷の急速な回復から始まり人体の菌や毒に対して強くなったり魔力そのものを変質させ火や水や風のようにな性質へと変えていった。

 そんな中で魔力そのものをただ使用した場合どうなるのか?と研究した者たちもいた。

 その研究結果はただ柔らかくなっただけであった。

 その当時はその結果に落胆したが時代が進み人々が日常的に魔力その物の使いだし全体の練度が上がりさらに研究を進めると話が変わった。

 物が柔らかくなっていく過程の中で魔力による分解がおこなわれていた。

 そしてその分解こそが世界と魔力が混じった原因であった。

 魔力は世界を分解していき混じっていったと。


「出て来たねモヤモヤ」


 やっぱり防いだ。

 サリシアは最速の剣でも防がれるならとただの魔力を纏わせた剣で斬ることにした。

 この世界ではただの魔力は物を分解していく。

 純粋な魔力はその最たる例。

 それでこの黒いモヤを分解しそのまま叩き込む気でいた。


「ほらこの黒いモヤモヤを分解しろ」


 黒いモヤは守るように二人の体にまとわりつくがサリシアの魔力を纏った剣によって少しずつ霧散していた。


「魔力の水源様々だね」


 魔力がなんでもかんでも物を分解するのにも限度があった。

 混じっていく過程で魔力の濃度薄まっていき分解の効力が徐々に消えていた。

 そのため世界が崩壊するようなことはなく魔力との共存のような関係へとこの世界は発展していった。

 だが今も純度百パーセントの濃度である魔力の水源の物であればこの世界のすべてをただ分解していく、例えどんな怪物的力であろうともその効力は発揮される。

 だからこそ魔力の水源は普段門などを建てて出来うる限り防いでいる。

 人には過ぎたる力。

 サリシアのような分解を受けてもどうにかしてしまう者。

 ただ気持ち悪くなる程度ですむ者くらいにしか扱えない力。

 濃度百パーセントの魔力を纏った一撃。

 謎のモヤなど関係なくただ切り裂くそして、


「ハァ!!」


 サリシアの一振りによりまとわりついていたモヤは消え力なく二人は倒れ伏した。

 

 

 

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