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プロローグ3


「オーガかそれも増殖しているな」


「増殖って言うとオークやゴブリンっぽい感じがしますけど」


 ここに居たのは遠巻きにオーガ達を監視する軽い鎧を身に着ける二人組。


「監視じゃなくてもう討伐しちゃ駄目なんですか先輩?日が立つにつれてに増え続けていますよあのオーガ達」


「陛下からの俺たち近衛騎士への勅命は監視だ。このまま続けるぞ」




 そんな話をしていると二人の後ろに軽い気の抜けた声。それは二人にとっては一番に気付けるほどに有名な人物。


「あぁ二人共監視はもう良いぞ〜」


「団長!!」


「もう良いとは?」


「陛下がサリシアに討伐を言い渡した。それも本気を出してもいい許可すら出してな。だから監視は終わりだ」


 それを聞いた瞬間に二人は一目散にその場を逃げるようにして離れる。この場所がどうなるか理解した為に、自分達の団長すらその場に残して見捨てるように。


 その光景を見ていた団長はほんの少しだけほうけていた。



(いくらなんでも二人共速くないか?

 いやわかるけどね逃げるのも、だって本気の許可が出たサリシアだしね。

 でもそんな一目散に逃げなくても………)




 ゴゴゴォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙




 そこに通常では聞こえることのないほどの轟音が辺り一帯に響きわたった。



 やっぱ俺も逃げよ



◆◆◆◆◆


 

 オーガ達は訳も分からず困惑していた。

 ただ目の前に現れた生物に。

 あれは自分達の知る人間なのかと。




 一つ、一つ、また一つ

 本来なら蹂躙する側であるはずの者、仲間の命が消えていく、ただ一人の人間の剣によって。

 周りの地形がその一人によって変化していく。

 剣で斬っているはずなのに地面が抉れ周りにあったはずの岩や木々が消える。 

 それこそ元々その場には何もなかったかのように。






 あぁ今度は自分が消える

 そう思考していた時にはその剣によって真っ二つに別れてしまう。

 


 そこにいたのは嬉しいそうに剣を振る者。

 まるで子供の遊びのように笑いながらすべてをすり潰すように。

 一国では聖女とすら呼ばれるその者はただ周りにいるオーガ達を斬っていた。

 その余波が音として伝わるほどに。



◆◆◆◆◆



「五十はいるって聞いたけど、その中にいるよねボス、それも普通のオーガより強いの」


 増え続けていたオーガ達の半数近くを討伐したときそいつが目の前に現れる。纏う雰囲気が明らかに違うオーガが

 


 こいつだ!!!強い奴!!!


 見た目は今まで斬った他のオーガ達と対して変わらなかったがサリシアには見た瞬間に分かった。こいつは斬っていた他のオーガ達とは格が違うと。



「いいね、いいね、いいね。オーガって聞いた瞬間はやる気出なかったけどいい奴いるじゃん。遊べそうないい奴が」


 サリシアは心底楽しそうだった。

 遊べる相手がいることに。

 だが

 

「ッッッおっと」


 いきなり突撃をしてきたがなんなく躱すサリシア。相手のオーガはサリシアと違って楽しいという思考などするはずがなかった。

 自分に従えた者たちが次々と斬られ訳も分からず死んでいく。

 

 『自分こそが蹂躙する側だと』


 そんな自負があったそのオーガには今の状況を面白いと思うはずなどなかった。そのオーガは目の前の人間を蹂躙する、ただそれだけを考えていた。


「いい目してるね、他のオーガ達と違って私を一方的にボコボコにする気満々って感じで悪くないよ」


 サリシアは目の前にいるオーガを相手に笑みを浮かべ対峙する。


「グオオオーーー」


「良いよ、おいでそのまま。あなた相手にはただ剣を振るう剣士じゃなくて剣帝として斬ってあげる」


 サリシアは対峙するオーガを相手に剣帝としての剣を振るいだす。


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