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第二十一話 なにもわからない

「待たせたかなサリシア嬢それと随分と綺麗に拘束されているじゃないかラルク」


 ラルクがサリシアに拘束されてから数分後それを命じた張本人ザイトが部屋ヘと訪れて来た。


「あのザイト王子これは一体?」


 ラルクは当然の如く質問する。

 なぜ自分は拘束されているのかと?


「なに理由はシンプルにラルクが死ぬ気がしたからさ」


「はい?」


 部屋一帯が一瞬ザイトが言った唐突な一言で静かになった。

 ラルクが死ぬと。


「君もなんとなくだがわかっているんじゃないかな。なにせ私と同じような人間なのだから」


 ラルク自身が北門に来てからずっと感じていたなにかが起きる予感。

 それは単純明快に自分ヘの死の予感。

 ザイトの直感はなにも対策しないと思った通りになってしまう為にラルクの拘束をサリシアに頼んでいた。


「ラルクが死ぬのか〜」


「そう死んでしまう」


 二人のゆるい感想。

 まるで散歩に行くときのような軽い喋り方をしていた。


「サリシアもザイト王子も何でそんなに気が抜けがいるんだ!王子の直感と僕の予感両方だと大体どころか当たるじゃないか!!そして当たったら僕が死んでしまう!!!」


 ラルクが喚き散らしている中サリシアが冷静に語る。


「二人の直感と予感はある種の魔法見たくなってるからね。分類的には危険予知や未来予知ってクラスだから二人してなにかある気がしているならもうそれは決定事項なんだろうね」


 ザイトの直感とラルクの予感、二人とも普通の人間ではありえないレベルの正答率だしそれこそ持って生まれた魔法の一種と言われた方が納得するからね。

 だけど二人がなにかを感じる時に魔力が発生していたりはしない。

 本当に謎の現象だよ。

 二人が持つ第六感的なものなのかな。

 でも困ったなラルクが死ぬ気がするならつれていかないほうがいいか。

 サリシアはリアラの怪物を相手取る為にラルクの力を借りようと思っているが命が危ないのなら連れていかないほうがいい。


「サリシア嬢これからラルクを連れて行くのだろ怪物退治の為に」


「うん、さっき話した通りラルクがいると相手しやすいだろうから」


「怪物相手?」


「ラルクにはまだ言ってなかったけ」


 ここに来る時にサリシアは自身の目的をザイトに話していた。

 というよりはまだザイトに話しただけでほかには一言も言っていなかった。


「待て待て待て!!!それってリアラの怪物じゃあないだろうね。あんなの相手するなら死ぬ気がするのも当然だろうさ」


「いやラルク、感じているのは今だろ。なら怪物相手じゃない」


「あ、そっか。今ならリアラの怪物相手じゃないのか」


「どういうことだよ?」


 サリシアは今までの経緯をラルクに全て話した。


「まだ確信を持って怪物だと言えないのか」


「うん、だからね今やっているのは対策」


「そして俺やラルクが感じているものは今現在におけるものであろう。怪物達は目的達成のために全てを費やす。基本的に表だって行動するのはその目的が達成される時だ。いまだ出てこず、ゴブリンやデュラハンもしかしたらオーガを使っているなら俺達に対してはまだなんだろう。もっともサリシア嬢が撃退したから一旦去った可能性もあるがな」


 怪物はまだ目の前に出てきていない。

 なら今感じている死の直感や予感はなにを指すのか。


「ラルクよ、その状態ならおそらく死ぬことはないと思うぞ」


 その状態とは拘束されている状態のこと。      

 身動きが取れないのに大丈夫と。


「ですが僕が今死ぬのなら」


「あぁここ北門でなにかが起きる」


 感じてしまう嫌な予感。

 ラルクが今から死ぬという直感。

 なにもわからない中、今日一日が終わろうとしていた。


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