第一章 とらわれとその解除 4 気分が悪くなったら、まずは今の呼吸状態を確認する習慣をつけよう①
4 気分が悪くなったら、まずは今の呼吸状態を確認する習慣をつけよう
これまでの話から、呼吸を調整することは気分を落ち着かせる効果がある上に、呼吸に意識を集中させることで苦痛な考えや感情を緩和できることを説明してきた。
気分がいつ悪くなるかは、なかなか予測できない時もあれば、「この時間帯は落ち込むことが多いから気をつけないと」ということもあろう。
私の場合、朝は元気だけど、職場に着くと気分が落ち始めて、午前中の仕事を終えて昼食をとり休憩している時に気分が悪くなることが多い。なぜか働いている時より、逆に休憩している時に疲れが出て気分が悪くなってしまうのである。午後の仕事を億劫に思ったり、何も集中できないことが多い。
そして午後の仕事をするのだが、やはり終わった後また調子が悪くなり、帰る頃になると少し改善してくる、というパターンが多い。
それなので、私は昼休みや午後は特に気分が悪くなることが多いことを自分で分かっていて、適宜抗不安薬を飲んだり、呼吸に注目したり、ゲームをしたりするのである。
もちろん、気分が悪くなる時間帯や適切な対処法には個人差があると思う。お互いに気分転換にどんなことをすると良いか話し合い、アイデアを出し合える世の中になればいいな、とつくづく思う。
気分が良くなる時間帯や悪くなる時間帯を同定するには生活記録表をつけると良い。そして特に気分が悪くなりやすい時間帯は、気分が悪くなっていることに気づいたら、意識的に呼吸に注目するようにしよう。




