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笑う門には福来る   作者: chouchou
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第一話 出発の時間

どうも初めましてchouchouです。

僕は普段BL小説を書いています。今回は記念すべき第一作目の「笑う門には福来る」です。

ぜひ楽しんでくれると嬉しいです。

あるところに、小さな村があった。

その村には掟がある。


「夜は扉を開けておかなければならない。そして、家の中を覗くことは固く禁じられている。」

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

これは、ある男の話だ。



「ねぇねぇお兄ちゃん、この石なんていうの?」

「・・・あーそれは金玉って名前だな。」

「ふーん」

俺の名前はイザナ。普段はこうして旅をしながら、いろんなガキの子守をして生計を立てている。

まぁ知ってる知識なんてさほど多くはないが、取り合えず自分で納得できるようなものならいいだろうと

いつもこうしてテキトーにあしらっている。


この商売を始めたのは6年前、丁度俺の村が戦争で無くなった時からだ。

家族を亡くしてしまった俺は、取り合えず自分が生きるためにこんな仕事をしてるってわけだ。


因みに今話しかけてきたこいつの名前はチヨ。非常に好奇心旺盛なめんどくさいタイプのガキだ。

たぶんその石そんな珍しいものでもないが、ガラクタに価値を持たせるため取り合えず金玉にしとく。


そんなこんなで今日の仕事が終わった。


「ふぁ~やっと終わった。」

「さて本日のお駄賃をもらいに行きましょうか。」


足を弾ませながら親の所に向かう。

しかし、、、


「え。今日これだけですか??」

「当たり前だ!!人の家貸してる上にその身分で高額を請求してくるなんでどの面下げて言ってんだ。」


「・・・ちぇ」


前の村の給料が良かったため、彼は少し浮かれていた。

それを少し反省しつつ、もうすぐ太陽が消えそうな時間になってきたところで、彼は自分の仮の家に帰った。


「ただいまー・・・」


もう一度自分の手元を確認する。小銭が2枚。

そして家を確認する。


「・・・こんなん豚小屋じゃん。」


畳3畳にも満たない小さな小屋で、彼は寝なければならないのだ。

今日は子供の飯も作って、遊んであげたし知識もあげた。

それなのに魚一匹も買えないような給料に、彼は嫌気が差した。


「明日村移動するか・・・」


もう二日も何も食べていないため体力が残ってないのにも関わらず、彼はそんなことを決心するのだった。


翌日、彼は妙に目覚めのいい朝を迎えた。


「ふぁあ~おはようございますぅ~」


誰に挨拶しているのか。


「さて、行くか。」


昨日ケチった憎むべき親の所に彼は笑顔で挨拶をしに行く。


「おはようございます!!チヨさんのお父さま。」

「なんだ?妙に機嫌がいいな。」

「はいそうなんです!実は今日いいお知らせがあって。」

「そんなのどうでもいい。取り合えず今日もチヨの子守をしとけ。駄賃は昨日と変わらずだ。

 もう一度言うが、俺はお前に家を貸s」

「今日でやめさせていただきますね。僕今日次の村に移動するので。」

「なに?!聞いてないぞ!!」

「この魚以下の給料だって聞いてませんよ~理不尽じゃないですか?」

「それとも僕がいなくなって困るとでもいうんですか?」

「・・・もういい!!貴様なんてどこに行っても役立たずなだけだ!!そんなやつこっちから願い下げ

 だ!!」


「・・・では、おさらばです~」


清々しいな。

俺は毎日経験しているから知っているが、子供の世話もろくにしない奴にその大変さがわかってたまるか。そんなんなら一度ちゃんと世話をしてみるといい。絶対泣き崩れるから。


さて、そんなこんなで一度村を出てみた俺だが、実は今腹が減って力が出ない。

次の村まで大分道のりがある。

だから少しでも食べ物を調達するために、途中街に寄った。


「どんどん買ってってね~!!」

  「安くしてるよー」

「今朝捕れたての魚だよ~」


良い匂いがする。


「・・・肉だ。」


唾を飲み込む。しかしすぐに彼は現実に気づく。


「小銭15枚・・・」


彼の今の手持ちだ。

こんなんで肉が買えるわけない。

でも、念のため。


「あの~ここの肉で一番安いのってどのくらいの値段ですか?」

「小銭27枚だね!!」

「切り悪っ」

「?」

「あっいえなんでもないです。」

「まあいいよ。兄ちゃん今手持ちは?」

「15枚です。」

「そうか・・・突き当り右に曲がったところの肉屋でなら買えるかもな。」

「え?本当ですか?!」

「まぁ評判は悪いがな(笑)」

「あぁ・・・」


案の定肉は買えなかったが、ほんのひと時の夢を見させてくれてありがとう。肉屋のおっちゃん。


俺はすぐに果物屋に向かった。

買えたのは質より量でミカン3つだ。


「・・・少ない。」


少々不満しかないが、取り合えずおやつくらいにはなるのかと空っぽの財布を見て思った。

美味しそうなので、早く食べようと思う。

(因みにちゃんとした店には財布の関係で入れなかった。)


「美味いな。」


少ないとはいえ、二日半ぶりの食事に喉の筋肉が喜んでいる。


そうして彼は少し落ち着いてきたので、また村に向かい始めた。

























肉が食べたくなってきました(笑)

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