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前編

世の中は腐っている。

そもそも、人間ってのは知れば知るほど嫌になる

子供の頃に、人には優しくしなさい。自分がやられて嫌なことは他人にはするな。嘘はついてはいけません。

みんな、そう教わってるはずだ。

外国はどうなのか知らないけど、日本ではそう教わるはずだ。

なのに大人になるとどうだ??

平気で嘘はつくし、平気で嫌がらせする。

自分さえ良ければ他人なんて知らない。

そんな奴らばっかりだ。

国のトップが老人ばっかりだから老人ばかりいい思いして、働いてる人は奴隷かなんかだとおもってやがる。

そんなに、お前たちは昔がんばったのか??

俺たちより頑張った証拠が何処にある??

今、頑張ってる人間をもっと敬うべきではないのか??

おかしいだろ、未来に希望もないのに俺たちはどうやって前を向く?

もう、どうにもならないならば、いっそ諦めてしまえばいい。

いいじゃないか諦めても、いいじゃないか逃げても

死ぬ訳じゃない。

生きているんだから、それだけでも誉めてくれていいんじゃないのか??

俺は間違っているのか?

正しさなんて曖昧な物だ、そんなもの俺の好きに決めさせてもらって別にいいだろう。

君も、そう思うだろう??



朝日が眩しい。

何気ない朝が来た。

みんな、足早に駅へ向かう中で、俺は一人、家路に向かう。

夜勤の俺にとって、朝は仕事上がりなのだ。

朝起きて仕事して、夜帰って寝るなんて生活、もう長いことしていない。

高校を卒業して居酒屋に就職して、それから今までずっと、昼夜逆転の生活を続けている。

不思議なものでたまに、体は昼型に戻ろうとする。

朝まで寝るわけにはいかないのに、体は夜には寝ようとするのだ。

人間ってのは遺伝子レベルで昼型の生き物なんだと痛感する。

でも、そこで寝るわけにはいかない。

仕事が辛くなるから。

こんな生活をしていれば、早く死ぬ事が出来るんじゃないか??

俺は長生きをしたいとは思っていない、だって老後なんて金は無いのに働けなくて、ひたすら拷問のような日々を送るだけなんだろう。

だったら働けてるうちにポックリ逝けた方がマシってもんだ。

帰りにコンビニで弁当を買って帰宅する。

独り暮らしのアパート暮らし

まあ、良くある独り身の典型である。

特に友達も彼女も居ない。

明日ってか今日は休みな訳だが、予定も無い。

とりあえず飯食って寝る。起きたらダラダラしてそのまま休みは終わる。

充実の欠片も無い人生だ。

このままでいいのか??

何かするべきじゃないのか??

でも、仕事で疲れててそれどころでもない。

休める時に休まないと体が持たない。

全く、詰まんない人生だな。

どうしてこうなった??

いつから俺はこうなった??

全ての元凶は分かってる。

高校時代のいじめだ。

俺は、高校時代いじめられていた。

そりゃがっつりと、殴る蹴るは当たり前。

無い噂流されて陰口を言われ、先生は見てみぬふり

挙げ句親は、お前の弱さだとか言い出す。

味方なんて居なかった。

辛い時に辛いと言うと人間は離れていくのだ。

俺は、この時学んだのだ、人間は信じたらいけない。

家族も所詮は他人。

仲間だ、なんだってのは幻想、ファンタジー、非現実。

誰も信じられなくなった。人が怖くなった。

だけど、接客業をやってるのは、未練なのだろう。

俺も誰かと仲間になれるんじゃないか?

そんな、甘い考えを捨てきれていないのだろう。

全く、自分に呆れる。

世界なんて、滅びてしまえばいい。

俺が幸せになれない世界なんて滅びてしまえば。

毎日ただただ、そう思うだけだ。

ほんと、腐ってやがるこの世界。

ほんと、腐ってやがる自分自身。


そんな訳でもう生きてる意味も特に無いから、そろそろこんな世界からは退場しようと思う。

まあ、俺が居なくなっても誰かが泣く訳でもないし、特に困ることもないだろう。

あれ?なんか虚しいな。

でもまあ、それが事実だよ。

俺の居場所なんて生まれてからずーーっと

この世界には存在しなかったんだ。

最後くらいは迷惑とかかけないでいなくなった方がいいよな。

たまに、電車に飛び込むやついるじゃんか??

あれ、本当に迷惑だよな!!

居なくなる時くらい誰にも迷惑かけるなっての!!

でも、確かにひっそりと消えたとして

消えたことに気づいてもらえるのか??

そもそも何も変わらずみんな過ごすのか??

そう考えるとなんか一発目立ってやりたくなってきた。

あ、そうか。それで電車に飛び込むのかもな。

なんか少し気持ちわかった。

俺は痛いのは嫌だなぁ……苦しいのも嫌だなぁ……

首吊りって苦しいのかな??

なんか安らかに逝ける方法はないのかな??

安楽死を誰かやってくれないか??

あーーーどうするかなぁ

とりあえず死ぬ予定は変わらないので

盛大に金を使いきろう。

残してても誰かの物になるのなら全部俺の為に使ってやる。

何をしよう??

いま、一番やりたいこと……まあ、セックスだな。

そういう店でもいってみるか??

でも、どうせならリアルJKを縛り上げていたぶりながらイカせまくって失神させて犯したいよな。

どうせ死ぬならそのあとに死刑でもいいわけだしそれでいくか??

どうせやるなら妥協はしたくないな。

だってこれが人生最後の娯楽になるんだからな。

とりあえず駅前でも行って制服やらの好みをしっかり定めよう。

やべ、楽しくなってきた!!

久しぶりにテンションあがるぅぅぅぅ♪


そんな訳でやって来ました駅の改札

ここの駅は女子校あるし、ベッドタウンでもあるから色んな学校から帰宅する学生がいる。

ちょうど夕方だし帰宅ラッシュかな??

駅でぼけーっと柱に寄りかかりながら人を眺めてみる。

みんな、足早に改札を出て進んで行く

足早に改札に入っていく

みんなは、生きててたのしいのかな??

毎日、やりたくもない仕事で1日のほとんどを持っていかれて

帰って寝て、また仕事

別に誉められる訳でも無ければ、楽しい訳でもない

金が有るわけでもないし、それでも明日の仕事の為に遊びもせずに足早に帰る。

まるでそれが当たり前のように。

忙しいと絶望してる暇も無いのかもしれないけど

気が付いた時に、なにやってたんだろう?ってならないのかな?


相変わらずマイナスな事しか思えない自分にだいぶ嫌気がさしてきたけど

俺は駅で何をしてるんだっけ??


本来の目的を忘れ始めている。

そんな時に不意に目に入った。


水色と白のセーラー服に紺のスカーフ

膝より少し上位の黒いスカートに白のハイソックス

そしてキレイなセミロングの黒髪

身長は150ちょいって所だろうか??

めちゃくちゃタイプの女の子


そうだ!

かわいい女の子探しに来たんだ!!

俺は咄嗟に思い出してその女の子の後を追いかけた


まあ、やってることは完全にストーカーだよね

どうせ死んでもいいわけだし今更そんなことで怖じ気づいたりしない。

何せ、最終的には襲うつもりなんだし!


割と人の多い道を歩き続ける女の子

そりゃ簡単にはチャンスが来るとは思っちゃいないけどさ

今日じゃなくてもチャンスはある

その為の情報収集として今は割り切ろう。


駅の南口を出て商店街に入り

その先のマンションが並ぶ住宅街までやって来た。

しかし、女の子はその住宅街には入らず

そのまま道を進んで行く

その先は確か、コンビニも無い長い道が暫く続くはず

車の通りは多いが歩道は少し狭い。

すれ違うのも一苦労の道だ

むしろこの先に家があるならもう一駅行った方が近かったんじゃないか??

なんか違和感を感じた。

そもそもよく見てみると歩くのが異様に遅い

人間目的地が分かってれば迷わず進めるので相当疲れてないと歩くのがここまで遅くはならないのでは??

まるで行く宛無く歩いてるみたいだ。

まあ、考えすぎだろう。


兎に角これはチャンスだ!

このまま進めば川にかかった橋がある。

うまく川の方にでも迷い混んでくれればそのまま橋の下に連れ込んで目的を達成できるんじゃないか!!


そんなうまい話あるはず無いと思ってたよ俺

なんと、女の子は橋の途中にある川の近くに降りる階段を下り始めた

少し鼓動が早くなるのが自分でも分かった。

これはきっと最初で最後のチャンスなんだろう。

俺は女の子が階段を下り終わるのを遠くから確認して

階段を下った。


周りを見てみると女の子が川辺に1人で立っていた

人がいる気配が無い。

確かに1人女の子がいるのだが

人がいる気配が無い。

不思議な感覚。


暫く立ち止まって女の子の後ろ姿を眺めていた。

いざここまで、お膳立てさせると少し怖くなってきた。

何より不自然なくらいチャンス過ぎて逆に罠とかなんじゃないかとも思う。


いいのか??

やっちゃっていいのか??

これはいいパターンなのか??


少しずつ、でも確実に女の子の背中が大きくなる。

そうか、俺近づいてるんだな。


その時、女の子が歩きだした。

ただ前に進み出した。

眺めてた川に向かって歩き出したのだ。


へ??

どういうこと??

川に向かって歩き出すとか

着衣水泳でもするのか??

川で??

いやまさかそんなこと……


あっという間に膝位の深さまで進んだ女の子

まだ進んで行く。


もしかしてあれか??

川の中に家があるのか??

あーーなんてこったー

じゃあ仕方ないよね♪

ってそんなわけあるかー!!!


これはあれか

自殺ってやつなのか??

それはそれは奇遇ですね。

僕も自殺しようと思ってたよ♪


どうする??

どうしたらいい??


「ねえ!!ちょっと待って!!!」


咄嗟に声が出た。


「ここ流れ強いし危ないよ!!川遊びならもっと穏やかなところでやったほうがいいんじゃないかな??」


なにいってるんだ俺は

女の子は俺の言葉に反応して立ち止まっていた。

そして、そっと振り返った。


なんだろう。

無表情だ。泣いたりとか、落ち込んだりとかそんなのは全く無い

まるで、作り物みたいに無表情なのだ。

瞬きもしない無表情で俺を見ている。

何か言うわけてない

その間に俺は女の子に近づいていく。

そして、すぐ近くまでやってきた。


沈黙が暫く続き

お互いに膝まで、水に浸かりながらむかい合う

気まずくなって目を合わせる事が出来ない。


「その……とりあえず川からあがらない??」


俺はよそ見しながら言ってみる。


女の子は何も言わない

沈黙が辛いので俺はなんとなく話し始めた


「死ぬ気なのかな……?」


女の子は少しだけ下を向いてまた正面向く

ん??うなずいたのか??たぶん。


「奇遇だねー俺も死のうと思ってたんだよね。なんか、もう人生いやなっちゃってさ!毎日仕事ばっかりでアホらしくなってさ!って君は学生だからわからないか~」


なにやってるんだ俺??

自分も死ぬ気なのに人の自殺止める権利あるのか??


「君も死ぬ気なら止めないけど一つだけ頼みがあるんだけど、聞いてくれないかな??」


女の子は不思議そうな、感じで首をかしげる

やっぱり喋らない。


「俺、死ぬ前にかわいい女の子とセックスしたくて、相手を探してたんだ。そしたらタイプの女の子がいたから後を着けてきたんだけど、どうせ死ぬなら死ぬ前に俺と一回やってからにしない??」


なんとも、自分勝手である。


「もし、言うこと聞いてくれたら一緒に死んであげるよ!どうかな??」


女の子はモジモジしながら

周りをキョロキョロ見ている。

そして、初めて口を開いた


「行きたいところがあるんです。」



少し申し訳なさそうに

うつ向きながら



最後まで読んでいただき、ありがとうございます。先に教えておこうと思いますが……タイトルにセックスと入ってますが本番のシーンはやりません。

一応、前編と後編の二部構成で書く予定です。

後編は出来上がり次第投稿予定ですので気長にお待ち下さいm(__)m

よろしくお願いいたします。

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