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それぞれの場所(11)

 その夜、現れた翔太に連れられた環は成長していた。声も出さず、動きも緩慢なのだが、丸々と太り、それを翔太が抱きかかえていた。

「あらあら、また少し大きくなったのね、あなたはおじいさんのままなのにね。重くないですか?」

 富貴が笑って翔太に問いかけると、ミロが

『へん、そんな幻に話しかけて何になるって言うんだ』

 と悪態をついた。

「いいの、いいの、大きくなってくれるのなら、これからが楽しみだわ」

 富貴はしばらく翔太と環の亡霊を眺めて、床についた。


 あれから怖い夢を見ていない。富貴を追いかけて来るものはなくなった。

 明日はまたデイサービスの日だ。須恵見には何を着せようか。それから簡単に掃除をして高田さんの所に器を作りに行こう。須恵見の茶碗はできた。真紀子が提案してくれたように、ふちの色を変え、えんじにしてみた。

 今度は湯呑を作ろう。柄を描いてみようか。

 とろとろと眠気がやってきて、富貴を包んだ。こうやって、次の日を思い描ける今を、とりあえずつないで行けばいい。


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