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ワールドエンドルート  作者: イカランム
40/67

EP:39 帰還道中とトランプ


警戒が功を奏したのかは分からない。

もしかすれば意味がなかったのかもしれないが……。


俺達は準備を終えてヘリで袈裟丸山を脱出した。


このまま東京の拠点に向かう訳だが

向こうから通信が入り、少しだけ待って欲しいと言われた。


何をするのかと見ていると……。


ポーン「全員……敬礼!!」


トウカ「っ!」ザッ


こちらに乗っているトウカを含め全員が彼らの本拠に向かって敬礼


そして


ビショ「今までありがとう……。」


ビショップが一礼して、何かのスイッチを押すと

爆音とともに本拠地が吹き飛んだ。


自爆機能を付けていたらしい。

周囲のゾンビも巻き込んで派手に火花を散らしながらその役目を終えていく


彼らにとって半年生活してきた拠点だ。

俺達にはわからない思い入れがあるんだろう。


敬礼のまま直立し……音が止む頃に改めて本拠への空路を進む。


…………

………………


アツキ「ヒマ」


暁「まぁ……なにもないからな。」


白「そう……だね。何か持ってくればよかったかな?」


今更ながら自分たちがどれだけ恵まれていたのかを思い出した。

流石にヘリの中では和とのティータイムが出来ない。


電車内ではテレビもあったんだが……。

自家用ヘリなのにそんな洒落たものはついてなかった。


アツキ「所有者ストイック」


白「どうかな。もしかしたら空を楽しんでたのかもしれないよ?」


暁「空か……青いって感想くらいしか無いな。」


アツキ「うん。」


白「もっと……こう……なにかあるんじゃないかな?」


暁「そういう白は何かあるのか?」


白「私?……ん~青いね。凄く……。」


暁「青いな……。」


トウカ「あの……よろしければカードゲーム等がありますが……。」


おずおずと差し出されたのはトランプ


暁「そういえば、こういうので遊んだ記憶はないな。目覚めてから」


白「私も……お姉ちゃん頭使うの苦手だったし

……そもそもそういう場合じゃなかったしね。」


アツキ「アツキは始めて!」


トウカ「ではどうぞ。」


そう言われて差し出されたトランプを早速見てみる。

どこにでもある……いやあった。ごく普通のトランプだ。

流石に時代が違うからトランプまで変わるわけでもないらしい。


暁「何する?てかこの時代のトランプゲームってなんだ?」


白「時代で変わったりするの?」


暁「さぁ?俺じゃ想像もつかない何かがあるかもしれない?」


トウカ「代表的なのは……ブラックジャックやポーカーと言った賭けや

ババ抜き、七並べ、スピードとかでしょうか?」


暁「さすがで時代では変わらんのか」


そう言えば俺が居た時代でもどのカードゲームもだいぶ昔からあった気がする。

ボードゲームも時代で早々変わるものもないか

流行り廃りはあるがマイナーであってもだいたい残ってた気がする。


暁「それじゃあ……何する?」


アツキ「大富豪!」


何かの映画で興味を持ったのかアツキの一声で大富豪をすることになった。

ジョーカーありでルールをしっかり決め、シャッフルしてカードを配る。


拠点までの息抜きになればいい……そう思って始めたわけだが……。


暁「革命、3トリプル、8切り、4トリプル、あがり」


アツキ「にゃ~、3、4、5トリプル!」


白「んと……パス」


トウカ「く、ありません……。」


アツキ「あるわけ無いよ。4トリプル!上がりっ!」


白「ま、また負けたっ」


トウカ「く、まだ、最下位にはなりません!」


白「最下位だけは……最下位だけはダメだよっ」


勝負を始めて30分ほど……俺とアツキが1位、2位を独占し続けていた。


白「や、やった!勝ったよ!!」


トウカ「う、うぅ……この私が……。」


既に勝負も6回目、途中から富豪と貧民のカード交換は排除してるが

それでも俺とアツキが勝ち続けていた。


もちろんイカサマとかをしているわけじゃなく、単純に実力だったりする。


白「む~二人共強すぎる。」


トウカ「全然勝てません……。」


暁「まぁ、単純なゲームだからな。

出てくる数字を全部覚えたり、周りのカードを読んだりだろうかね?」


白「私もそれはやってるんだけど……。」


トウカ「私はそんなに覚えれないんですが……。」


アツキ「アツキは白とトウカの顔を読んでる!」フンスッ!


暁「あ~それもあるな。読みやすい。」


白「そんなに分かりやすい?」


トウカ「自分は良く無表情と言われるんですが……。」


暁「結構わかりやすいぞ?強いカードをゲットしたときとかな。」


トウカ「ですか……。」


暁「たぶん、このまま続けても運以外に勝ち目がないし、

他のゲームにしようか?」


白「む~~……これだけ負けたら仕方がないね。

背に腹は代えられない……次こそ勝つっ!」


トウカ「ではぜひポーカーを!」


暁「ふむ、じゃあ、交換2でテキサスでいくか」


白「テーブルに置いてあるカードを2枚の手札で組み合わせるやつだよね?」


暁「それだな。」


トウカ「お待ち下さい!疑うわけではありませんが

できれば私にシャッフルさせてください。」


暁「ん、構わんぞ。」


カードの束をトウカに渡してシャッフル、配付を行う。

俺達が大富豪で勝ちまくってたから警戒してるんだろう。

イカサマはしてないが……慎重になるのは大事なことだ。


早速、順番を決め、テーブルのカードを見つつ戦略を立てていき……。


暁「んじゃ、勝負だな。ベット」


アツキ「むむ……フォールド!」


白「弱気だね。私は強気に攻めるよ!レイズっ!」


トウカ「…………私はコールで」


最初に配られたカードでお互いの強さを予想し、賭けるか引くかを決めていく

場に残ることを決めたら次は三枚のカードが場に出てくる。


暁「コール」


白「まだまだっ倍プッシュ!レイズっ!」


トウカ「…………私もレイズで」


暁「変わらず、コール。」


白とトウカが大分値を吊り上げていくが俺は普通にそれについていく

4枚目のカードを明かす、ターンと5枚目のカードを明かすリバーが行われ。

相当な額の掛け金が揃った。


まぁ、掛け金と言ってもお遊びなのでただの小銭だが

この世界に普通に貨幣価値は皆無なのでチップ代わりだ。


アツキ「ショーダウン」


白「ふふふ、これなら勝てる。フルハウス!」


自信満々に手を明かした白の手には場のカードと併せてフルハウスの手が


トウカ「くっ!スリーカード……。」


トウカの方はいくらか劣るスリーだったようだ。

場に三枚のカードが出てるから

他のカードがペアになれば即フルハウスだったんだが


白「この勝負……貰ったっ!」


暁「すまんな。フォーカード」


白「エェェェ!?」


トウカ「そんなっ!?」


ラストで来なければ降りるつもりだったが……。

まさかのフォーカードになったのは運が良かった。


手札にはAが混じってたからペアでもスリーでも

何が来ても優位に立てるから続けていたんだが


白「ま、負けた……あと、一発でチップゼロになった……。」


アツキ「お兄ちゃんの一人勝ち」


暁「アツキはすぐに降りたからチップはまるまる残ってるけどな。」


アツキ「手札弱かった。」


白「初手で?」


アツキ「どうだろ?

ペアか、A、K、Qのどれかが合ったら続けるつもりだった。」


見せたカードは2と6、かなり微妙な手札だ。

一応、ペアにはなってるが……。


アツキ「白もトウカもイケイケ、下ろすの大変。」


二人の性格を考慮して強いカードが出た場合を考えて降りたようだ。

結果、強いカードがあるからと全力投球した白たちは完全敗北した。


暁「流石にアツキだけチップがあっても遊びにならんな。」


アツキ「だね。」


白「くっ!リベンジ!リベンジだよっ!」


トウカ「もう一度!もう一度お願いします!」


ギャンブルにドハマリしてしまいそうで怖いな……。

そんなことを思いながらチップを返してもう一度最初からスタートするが……。


暁「全額レイズ」


白「うっ!?……ここは……くっ!フォールドっ」


アツキ「ショーダウン~」


暁「ブタだな。」


白「わ、私のストレートが……。」


…………


アツキ「いいの?」


トウカ「え?」


アツキ「それでいいの?」


トウカ「そ、その手には乗りませんよ!全額レイズです!」


トウカ「ストレートフラッシュ」


トウカ「ガハッ!」


相も変わらず、全戦全敗

今更だがポーカーはカードゲームじゃなくて

どちらかと言うと心理戦だったのを思い出した。


表情がわかりやすくて感情を読みやすい彼女たちは格好の的でしかなかった。


流石に不憫なので真面目にアツキと戦ってみたが……。


こっちはどうやっても決着がつかず

相手が強いと感じた瞬間に降りるし、勝てると思ったら当然突っ切る。

お互いがお互いの強さをある程度読めてしまうからゲームにならなかった。


俺が何とか勝負に引きずり込もうとするが

……アツキの危機判断能力が高すぎた。


俺も負ける戦いはしないから勝てる手を揃えるんだが

それすら読まれてしまう。


まぁ、心理戦で相手を下ろす。

みたいな事も出来ないから決着の付けようがなかった。


しょうが無いので次の勝負へ……と思ったが


和「そろそろ到着しますよ。」


思ったより早く本拠地に着いたようだ。

カードゲームはお開きになり

散らばったカードを片付けて全員が荷物を纏める。


トウカ「今度は落ち着いてやりましょう。」


白「次は……次は負けないっ!」


息巻く二人を見て……いつの間にかトウカと仲良くなってないか?

なんて思いながら着陸を待っていた……。

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