表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールドエンドルート  作者: イカランム
34/67

EP:33 仕切り直しと地下


暁「……正直、ナメてたフシがあるな。」


アツキ「舐めたいの?舐める?」


暁「そういうんじゃなくてな」


舐める?と手を差し出されて何を舐めろというのか……。

アツキの事はスルーして小会議を進める。


和「記録を取りましたが……ここまでで6体の進化型を確認しました。」


白「この個体はまだ第三段階……死体を取り込むまでに至ってないけど

殆どの個体が第二段階に到達してるかもしれない。」


暁「厳しいな……。」


できるだけネガティブな発言は避けてたが

無意識に出てきてしまうほどにかなり危険度が高い。


1体でも厳しいのにそれが6体以上

幸い、広い場所がなく狭い場所だらけだから撒くのは簡単だったが

さっき倒したみたいなのが居るといちいち足止めされてしまう。


かと言って倒さすに無視するとずっとついてくるかもしれない。


暁「一旦、方向修正するか」


アツキ「修正?」


暁「調査だけ済ませてさっさと帰ろうと思ったが……先にヘリを探そう。」


和「ヘリですか?流石に危険なのでは?」


白「私は賛成……幾らなんでも進化型が多すぎる。

中には速度はないけど索敵範囲が広い個体がいるかもしれない。」


白「電車は遠隔で動かせるから良いけど……。

私達を辿って拠点に来られると困る。」


暁「索敵範囲は大体分かってる。

空からなら索敵範囲から外れて撤退できるはずだ。」


アツキ「飛ぶの?!アツキ飛んでみたい!」


暁「和が反対ならすぐにでも撤退するが……。」


和「いえ、暁様と白さんが賛成なら私からは何もありません。

幸い、小型パックも持ってきていますから」


と、スカートの中から燃料パックを取り出す……。

前々から思ってたがスカートの中はどうなってるのか

ドリンク入りの水筒とラップ包みのサンドイッチもそこから出た気が……。


暁「なら、まずは当たりを付けて探索しよう。

闇雲に動くと何が起こるかわからないからな。」


白「うん……と、一応、ありそうな場所は3つ、

感染初期に作られた軍事拠点と総合医療センターのドクターヘリ」


白「あと、ヘリを個人所有していた人が居たみたい。」


暁「個人所有のことまで分かるのか?」


白「うん、航空機は登録申請が必要だからね。

国土交通省のデータベースにアクセスして探してみた。」


暁「なるほど……。」


今もそこにあるかわからないが

少なくとも過去にどこにあったのかは分かるみたいだ。


暁「一番可能性が高いのは個人所有か」


アツキ「うぃ?軍じゃないの?」


白「軍は一番生存率が高いし……逃げる時に使った可能性があるかな。

ドクターヘリも多分同じ、最初は感染者は病院に収容されてたしね。」


和「手に負えなくなった時に使って逃げたかもしれないですね。」


白「個人所有は他の人が使う可能性が低い分可能性がある。

もちろん、所有者が使ってたらそこにはないと思うけどね。」


暁「元々、軍事拠点も病院もリスクが高い。

可能性の低さも考えると個人所有に集中した方がいいだろうな。」


アツキ「そーなのかー」


もしもなければ他の個人所有のヘリを探す事も考え

それでも無いなら軍事拠点と病院を視野に入れて動くことにする。


暁「まずはどうやって行くかだな。」


アツキ「投げる?一瞬だよ?」


暁「二人だけならそれでも良いが4人だと短時間でもバラけるのが問題だな。」


白「いや、投げることを視野に入れないで欲しい……。」


和「安全に行くのでしたら屋上からですが……。」


白「さっきみたいな索敵ゾンビが居ると厄介だよね。」


暁「そういや、どうやって索敵してたんだ?」


白「聴覚だよ。多分、暁くんの心音に反応したんだと思う。」


暁「あの距離でか……。」


気が付かれた時の距離は数キロほどあったはずだ。

緊張状態で心音が高かったとしてもありえない聴力だ。


同じ距離の匂いが分かるから人?のことは言えないが……。


白「多分、聴覚以外で索敵能力が高いのは居ないと思う。」


暁「そうなのか?」


白「嗅覚は情報を処理するだけの知能が必要だし

視覚はここだと殆ど見えないし、触覚と味覚は論外だからね。」


暁「なら音を消して進めれば良いのか……。」


アツキ「地面に潜る?」


白「それは……。」


暁「いや、名案だな。」


和「掘って進むんですか?」


暁「必要ならそれもするが……下水道と地下鉄がある。」


白「そっか、目的地までちゃんとシュミレートすれば

索敵されずに行けるかもしれない。」


暁「幸い、拠点と繋げる地下通路を掘るのに

ある程度の採掘技術は身につけたからな。」


白「それなら行けると思う。今シュミレートするね。」


アツキ「アツキ掘るの得意!」


暁「そうだな。」


俺もアツキも十分にパワーがあるし、

岩石くらいなら豆腐を掘る程度の感覚で突き進める。


外では音が筒抜けだろうが地下なら多少は防音してくれるだろう。


白のシュミレートを見てみると

地上と地中の距離が一定以上のルートを探している。


こっちの心配も全て分かっているようだ。


白「…………ん、出来た。」


あっという間にルートをシュミレートしたようだ。

表示された画面がこちらに向けられる。


暁「ふむ、この下から行くのか」


白「ちょうど水路が通ってたからね。」


和「多少複雑ですが……。」


暁「このくらいなら覚えられるな。」


白「一応、不測の事態に備えて脱出ポイントも用意してあるよ。」


暁「完璧だな。蛍が自慢するはずだ。」


白「うん。ありがとう。」


嬉しそうな白にこっちまで嬉しくなる。

帰ったら蛍に活躍を自慢しよう。

それを活力にして気合を入れる。


暁「先導は俺でいいな?」


アツキ「うん、覚えらんない。」


バッサリと切り捨てられた。

元々考えるタイプでもないし、

変に頭を使って対応が遅れるよりはこの方がいいだろう。


今度は俺が白を、アツキが和を背負う。

此処から先は時間との勝負

とにかく素早く、一気に駆け抜ける事を心がけ


その場から地中まで突き進んだ……。


…………

………………


地中からの進行は大当たりだった。

多少のゾンビは居たが進化型は居なかった。


流石に地中にまでゾンビ犬は来ておらず、

問題は動物の突然変異種程度


進化型と違い突然変異種も地中に居るものは大したものは居なかった。


かと言ってゆっくりと進むことは出来ないが……。

地上を行くよりは楽に進むことが出来た。


ただ……一つ気になることは


暁「さっきからルートに変な穴があるな……。」


白「何の穴だろう……。」


アツキ「でっかいミミズ?」


和「……だとすればミミズのようなゾンビでしょうか?」


和の言葉に変なものを想像してしまった。

無数のゾンビが長い管状になるまで合体した……物凄いキモいのを……。


白「うぅ……出会いたくない……。」


白も想像してしまったらしい。気分が悪そうな声が聞こえた。


とは言え……可能性がゼロとはいえない。

進化型が多種多様なのは上で見てきた。


巨大なミミズのゾンビが居てもおかしくないだろう。

むしろ可能性はかなり高い。


ゾンビは生存者に合わせて進化するんだ。

地中に逃げた人間を感染させるために……有り得る話だ。


そして、もしゾンビの仕業なら……かなりでかい

穴の半径は1mくらい。直径2m程の何かということだろう……。


暁「目的地までは……」


白「もう少し掛かると思う。ルートを変えてみる?」


ざっと確認してみたが真新しい穴ではないし、通過した後はない。

だからといってこいつを使ってこないとも限らないが……。


暁「シュミレート時間が惜しいな。さっさと突き抜けよう。」


白「分かった。」


最短を心がけてとにかく進むことに集中する。

ただ、白に脱出ポイントの場所だけは伝えてもらうことにする。


そして……。


…………

………………


数分ほどで土を階段状に掘り進めていた。

白がシュミレートした地点から斜めに真っ直ぐと掘り進める。

今回は戻ることは考えないことにした。


土を通って戻るのは少しリスクが有ると思ったからだ。

まさか、進化型ゾンビが地中まで侵攻しているとは思わなかったのもあるが

個人所有者の家は群馬の郊外にあった。


ヘリが無くても遠回りで東京行きの駅を探したほうが

リスクがなさそうだったからだ。


暁「そろそろ着くな。警戒を怠るなよ。」


和「白さんは私と一緒に」


アツキ「二人はアツキが守る。」


後ろの三人の状態を確認してから……一気に掘り進める。


ボゴンっ!と穴が開く音と共に俺が最初に飛び出す。


周囲を警戒してみるが……ゾンビの姿はない。

嗅覚を引き上げると強い燃料の匂いがする。


どうやらアタリのようだ。


暁「全員……」


上がってこい。と言おうとした所で思い留まる。

何かが居る。ゾンビではないのは間違いないが……。

よくわからない匂いの何かが近くにいる。


どうするべきか……一瞬停止したのがまずかった。


?「はぁっ!」


掛け声と共にナニカが後ろから襲い掛かってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ