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ワールドエンドルート  作者: イカランム
22/67

EP:21 巨大ゾンビとくまの人形


SIDE:暁


暁「ぱねぇ……。」


巨大ゾンビ「ヴォォォォ……」


和&白と分かれてから受け取ったマップを使って

出来る限りの高速移動で目的地に到着した。


が、直後に異様な気配を察知してバックステップをした直後

さっきまで居た場所が吹き飛んでしまった。


運が良かったとしか言いようがない。

吹き飛ばした原因は俺の目の前でゆっくりと立ち上がった。


巨大ゾンビ……サイズは3mに少し足りないくらい

貰った地図では他の場所にいるはずなんだが……別個体だろうか?


微妙に見た目が違うようなきがする。

映像で見たのはもっと色々引っ付いてる感じだったが

こいつは妙に犬っぽい素材が多い気がする。


暁「よっと!」バスバスバス


とりあえず、索敵されたなら戦闘不可避だろうと

頭や体に特性弾丸を打ち込んで見みるが……。


巨ゾ「ヴォォォォ!!」ブォン


暁「まぁ、だよな。」ヒョイ


案の定、全く通じない。

というかこの銃、普通のゾンビ以外には全く通用してなくないか?

軍用犬にも通じなかったし……。


PiPiPi PiPiPi


暁「ん?」


どうでもいいことを考えていると持っていた通信機から連絡が入った。

相手の動きに注意しながら通人を繋ぐ


暁「はいはい、こちら暁」


和『大丈夫ですか!?』


何やら余裕のない和の声が聞こえてきた。

あれだけ派手な爆音がしたんだ。

気が付かれないはずもないだろうと思ったが思ったより慌てている様子だった。


暁「とりあえず、大丈b―うぉっとぃ!?」ヒョイ


巨ゾ「グォォォォ!!」ドゴンッ!!


和『暁様!?』


暁「大丈夫、大丈夫、なんかデカイ奴と接敵しただけだ。」


大丈夫と言おうとした所でいきなり丸太みたいな腕を振り回されてびっくりした。

電子音で興奮したのかやたら攻撃的になってきた気がする。


和『え!?』


白『そんなはずは……こっちにはマッピングした位置にずっといますよ。』


暁「じゃあ、新しく増えたんじゃないか?俺の位置分かる?」


白『待ってください……探知しました。カメラ出します。』


和『そんな……。』


どうやら向こうで監視カメラから現状を把握したようだ。

和から驚愕の声が聞こえた。


白『こちらで索敵していたのと別個体……ですね。』


暁「いつの間にか増えてたのか」


白『おそらく……。』


和『すぐに救助に!』


暁「いらんいらん」ヒョイ


巨ゾ「グヴォォォォ!!」ブォン


想定通りというか見た目通りというかデカいだけに動きがトロ臭い。

破壊力はあるが今の俺なら掠る様子もない。

和の援護がなくても特に問題ないだろう。


それよりもさっきから鳴り響く爆音のほうが気になる。


暁「とりあえず、こっちは大丈夫そうなんだが

もう一匹の様子はどうよ?音に気がついてこっちに来てるとかないよな?」


白『今のところは大丈夫そうですけど……時間の問題のような気がします。』


和『撤退してください!咲実さん達が小型プラントを見つけています。

これ以上無理する必要はありません!!』


暁「そうしたいのは山々だけど……

今後のことを考えるとこいつを回収した方がいい気がするんだよな。」


軍用犬も巨大ゾンビもゾンビ一撃必殺弾丸を受けてもピンピンしてる。


ゲームみたいな世界だがここは現実、

ゲームみたいに過去に出た敵キャラが毎回出てくる……

なんて事はあるかないかで言えばないと思う。


だが突然変異種はこの先も出てくるだろうし、

こんな狭い中に二体も巨大ゾンビが居るというのも

今後も似たようなのが現れることを示唆しているように思えてならない。


暁「流石にこのサイズを持って帰るのは心配だが

一部でも良いから持って帰りたい。」


和『危険……すぎます。』


言い淀みながら言う和。彼女自身も何となくわかってるんだろう。

俺が思ってることも今後を考えれば本当はそうした方がいいことも……。


最初はクイーンを連れてくることも考えていたが

想定以上に危険が多すぎる。


次来たら巨大ゾンビが3,4体になってたら流石に厳しい。


暁「すまんな。」


和『…………頭です。』


暁「頭?」


和『白さんとも話し合いましたがやっぱりゾンビの弱点は頭です。』


暁「さっきから特性弾を打ち込んでも何も起きてないが」


白『こっちで分かってる範囲ですが

巨大ゾンビは様々な物を取り込んで重要な部分を守ってるんだと思います。』


白『脳にはナノマシンの核がありますから

それを守ろうと色々している可能性が高いんじゃないかと』


暁「核の防衛機構に合わせてるみたいな感じか?」


白『ですね。』


感染させようとするのは治療しようとするナノマシンのシステムの影響らしい

核のシステムを元に何かなっててもおかしくないだろう。


暁「となると、銃は通じないとして……どうすりゃいいんだ?」


白『完全に頭を体と切り離せば一時的には動きが止まると思います。』


暁「一時的?」


白『巨大ゾンビはゾンビの集合体なので

頭を失っても他の頭で代用する可能性が……。』


暁「あ~」


白『過去に爆薬で吹き飛ばしたことがありますが

腕や足はそうやって復活したので頭も……。』


暁「人のことは言えんが無茶苦茶だな。」


白『頭を吹き飛ばしてもしばらくは動くので……できますか?』


暁「そっちに頭を入れておけるモノとかあるか?」


白『はい、食料用の保存機があります。』


暁「了解……んじゃま」ダッ


巨ゾ「グォォォォォ!!」


暁「すまんな。」バシュッ


巨ゾ「ヴォォォォ―――」


暁「回収完了」


白『す、すごい……。』


和『さすが暁様』


狭い場所なのが幸いした。

巨大ゾンビが体が多すぎて動きが鈍い。

真っ直ぐ拳を振るうくらいはできてるが向きを変える動作はかなり遅い


そこをついて、壁蹴りで高速移動しながら

近くにあった鉄板で首を切り離すことに成功した。


流石に手で持つのはアレだから落ちているバケツに入れておく


暁「ほっ!」ヒョイ


巨ゾ「――――」ブォン!!


暁「頭がなくなっても本当に動くのな。」


普通なら考えられないことだが……もはや何が起こってもおかしくない。

無差別に振り回された拳を華麗に回避する。


白『姿が視えなくて手当たり次第になるのですぐにそこを移動してください。』


暁「了解、とりあえず、野菜回収して戻る。もう一匹の様子は?」


白『今のところは動きがありません。

帰りのルート内にも巨大ゾンビは確認できません。』


暁「おっけ、すぐに戻る。」


和『どうかご無事で』


暁「おぅ」


通信が切れる。

和なら戻るまで通信を繋いでそうだが

通信中の間もずっと巨大ゾンビの攻撃を回避してたから配慮したんだろう。


頭を失って目標に攻撃する意志が感じられないからか

攻撃速度もそれなりに上がっている気がしないでもない。


それでも避けるのは簡単だが……無差別攻撃のせいで音が大きすぎる。

あまりここに居続けるともう一匹も来てしまいそうだ。


横に転がっていたデカいカートを起こしてとにかく野菜を放り込んでいく


自動可動のプラントってどういうものなんだろうかと思っていたが

栄養分を調整した土の上に機械が野菜を植えて育てて回収してるみたいだ。


余った野菜は土と一緒に混ぜて肥料にしてと循環しているんだろう。

当然、使えば減るんだろうが一つの都市を賄うほどの量、

デカいカート目いっぱいに詰め込んでも減ってる様子がない。


この時代の保存性能は狂ったくらいに高く

ナマモノでも4,5年は常温保存できるとか……。


多分ナノマシンがウンタラカンタラだと思うが

……俺が居た時代では考えられん技術だ。


暁「とりあえず、持てるだけ持つか」


いくら持っていっても問題ない……というのもあるが

巨大ゾンビが二匹も居るような場所に何度も来たくないというのが本音だ。


割りと簡単に倒せたが……これでもまだ進化途上……そんな気がしてならない。

とにかく次の余裕を持たせるためにも

ありったけの野菜を幾つものカートに詰め込んでいく……。


さっきから静かになったと思って振り返ると巨大ゾンビが活動を停止していた。

しばらくすると復活するらしいから時間的余裕はあまりないだろう。


カートに野菜を詰め込めば後は脱出するだけ

マップを見て帰還ルートをシュミレートする。


最後にゾンビの様子はどだろうと思ってみてみると……。


暁「ん?復活するんじゃないのか?」


何故か巨大ゾンビがどろどろに溶けて崩れていた。

胃液で溶けたような肉がドロォッと地面に広がっている。


暁「ここから復活するのか?」


何が起こってもおかしくない世界だ。

もしかすればこのドロドロの液体が集まり

スライムみたいになるのかもしれない。


そんなことを考えながらじっくり観察してると……。


暁「…………人形??」


人形だった。

ドロドロの中に何故か綺麗なくまの人形が埋め込まれていた。


普通に考えてこんなドロドロの液体の中に入ってれば汚れるのに何故か綺麗だ。

よくよく観察すると市販品じゃなくて手作り品にも見える。

こんな世界に手作りのくま人形というのが妙に気になった。


暁「……………………とりあえず、回収しておくか」


妙に気になるのもあったが

ゾンビに取り込まれて綺麗なままというのも何かあるかもしれない。


ゲームだとこういうのを回収すると敵が動き出すパターンが多い

細心の注意を払って素早く回収する。


暁「動く様子は……ないか」


どうやら杞憂で終わったようだ。

そのまま一気に脱出しようとカートを並べて脚に力を込める。


??「おねが……い……し……ます。」


暁「は?」タタタッ


一瞬……ほんの一瞬、巨大ゾンビから声が聞こえたような気がした。

直後にズズンッ!!と遠くの方で音が響く


僅かに確認しようと思ったが今の状態で襲われると厳しい

流石に確認することは出来ずにそのままこの場を脱することにした。


暁(……お願いします。って聞こえたような。)


ゾンビには意識がないはず、

そもそも巨大ゾンビはいろんなものが集合したモノだ。

一つだけ意識が残ってる……なんてのも考えづらい。


何か色々と気になるが……。

遠くから徐々に近づいてくる大きな音に速度を上げるのだった……。

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