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ワールドエンドルート  作者: イカランム
12/67

EP:11 作戦会議と新目標


暁「ってことで、作戦会議を始める。

前回で達成した目標の確認と今後の目標を立てようか」


クイーン「しょ、食料は解決したんだっけ?」フラフラ


和「はい、野菜類は手に入らなかったので不足中ですが

お肉、海産物、調味料、冷凍食品などは十分すぎるほどありますね。」


和「ざっと計算して……三年分くらいでしょうか?」


クイーン「メチャクチャあるね。」


和「お菓子類も潤沢ですし、当分は食料に関して問題ありませんね。

出来れば野菜類の補充はお願いしたいですが」


暁「じゃあ、野菜の優先度を上げて食料探索だな。」


クイーン「野菜はプラントに行けば結構手に入ると思うよ。

誰も人が居ないなら自動生成と自動収穫のシステムで相当な量があるはず」


クイーン「まぁ、ある理由でプラントは無防備状態だから

ゾンビはかなり居ると思うけどね」


咲実「オレらにゾンビは関係ないから運が良ければ取り放題かもな。」


暁「次に道具や乗り物に関して」


咲実「乗り物はとりあえずコレで大丈夫じゃないか?

個人的にはヘリも欲しいけどな。」


暁「埼玉、群馬までの距離と東京の地形を考えるとたしかにほしいな。」


和「それに空中を飛んでいれば

生存者とコンタクトが取りやすいかもしれません。」


咲実「その分、賊を呼び寄せそうだけどな。」


和「その時は消せばいいじゃないですか」


暁「バイオレンスだなぁ。」


クイーン「じゃあ、乗り物はヘリの探索だね。」


クイーン「道具に関してだけど暁くん達が持ってきてくれたアサルトライフル

コレを改造して暁くんの血が入った弾丸を撃ち出せるようにしたよ。」


クイーン「新鮮な血液が必要だから一日に使用できる弾数に限りはあるけど

かするだけでゾンビは一発ノックアウトだよ。」


咲実「おぉ~これならクイーンもたんs」


クイーン「嫌だ!!!!」


暁「食い気味に拒否したな。」


クイーン「ゾンビの居るところになんて行きたくない!!」


咲実「ゾンビ改造してるなら襲われないだろ?」


クイーン「それとこれとは話が別だよ!!」


咲実「わがままだな~」


クイーン「普通の反応だと思うよ?」


暁「これ、撃った奴はどうするんだ?」


クイーン「和ちゃんと咲実ちゃんと同じ反応をしたゾンビが居たら救助、

他は……その都度判断でいいかなぁ。」


咲実「同じ反応って?」


暁「叫んだ後に倒れる。」


咲実「普通のは違うのか?」


暁「普通のは血を摂取した瞬間に糸が切れたように倒れるだけだな。」


咲実「結構わかりやすい反応するんだな。」


クイーン「何か理由があるとは思うんだけどサンプル2つ……

というか和ちゃんの時は突然だったからサンプル1つしかないのよね。」


咲実「比較対象ゼロか……それはたしかに厳しいな。」


クイーン「あ、出来れば摂取から復帰まで確認したいからこれは!

って思う娘は生け捕りね。」


暁「その生け捕りが難しいんだが……。」


クイーン「ふふふ、そういうと思ってこんなのを開発したわ!!」バーン


暁「薬?」


咲実「飲み薬か?」


クイーン「これはゾンビに摂取させるとナノマシンが一時的に機能停止する薬よ!

つまり、暁くんの血と同じようにゾンビが動かなくなるの!」


咲実「すげぇな。もうこれだけでよくね?」


クイーン「でも一時的に機能停止するだけだからしばらくすると復帰するのよね。」


クイーン「そもそも、暁くんの血は機能停止じゃなくて病原体撲滅だから

……似てるだけで別物なんだよ。」


咲実「は~そうなのか」


クイーン「これは生け捕り用ね。

カプセル状になってるけど中身をふりかければ効果が発揮されるから」


クイーン「数も結構あるし、

何故かゾンビに襲われて、弾切れになったときに使うといいわ。」


暁「生け捕り以外で使わないに越したことはないな。」


クイーン「たぶん、突然変異種にも効くと思うからそっちの生け捕りもよろしく」


暁「分かった。」


クイーン「あとあと、車とかを動かすための燃料を作る為に

コンパクトプラントもお願い。作るための資材とかでも良いよ?」


暁「それは俺はよくわからんのだが……。」


和「文字通り、燃料を作ってくれるプラントですね。」


和「自家発電から生成されるエネルギーを燃料にしてくれる装置で

本来はこの拠点並の施設プラントなんですが」


和「ある企業が民間でも取り扱えるように

コンテナサイズのコンパクトプラントを完成させました。」


和「以降それなりの資産家や中小企業が管理出来るようになったんです。」


和「無論、生成量は施設プラントに比べて

大きく劣りますがどんな場所でも使えるのでかなり普及していますね。」


和「通常はコンテナトラックと見た目は変わりませんよ。」


暁「和のことだからあの駐車場にはなかったと」


和「はい。食料コンテナと一緒に探してましたが流石にありませんでした。」


クイーン「それなりに高級品だしね。」


クイーン「プラントのある工業地帯に行けばいくつか残ってるかもだけど

……壊れてる可能性もあるから、出来れば2,3台ほしいかな。」


暁「了解。」


クイーン「コンテナの上に乗っけられるようにしてあるから回収は楽だよ思うよ。」


咲実「耐久力を考えればちょっとやそっとじゃ壊れないだろうしな。」


暁「次に生存者だが……。」


和「それについてなんですが

……もしかしたら想像以上に生存者がいるかもしれません。」


暁「どういうことだ?」


和「前回、賊に襲撃を受けましたがその時、付近にゾンビが居なかったんです。

もしかすれば対ゾンビ電波が出ていたのかと……。」


クイーン「あぁ!あったね!そう言えばあったわね!」


暁「あった?と言うか対ゾンビ電波?」


和「ゾンビ出現の初期に軍で開発された対ゾンビ兵装の一つですね。」


クイーン「対ゾンビライフルとか電波施設とか色々あったんだけど

どれもあんまり効果がなくて放棄されたのよ。」


クイーン「電波施設はその中の1つで今も稼働してる兵装よ。

稼働中は付近にゾンビを寄せ付けない効果があるの。」


暁「そんなのがあったのか?それを乱立すれば都市1つくらい守れただろう?」


クイーン「本当はそういう目的で開発されたんだけどね。

思ったよりエネルギーを喰う割に効果範囲が狭くて直ぐに放棄されたのよ。」


クイーン「加えて運も悪くてね。

カタログスペックに満たないまでもそれなりに効果はあったんだけど」


クイーン「開発したのがゾンビ感染の末期で

想定効果範囲内に居た人が襲われたことでパニックになってさ」


クイーン「結局、全く使えない兵装ってことで捨てられちゃったのよね。」


暁「それが生きてたから賊が居たと?」


クイーン「可能性はあるわね。

狭いって言っても半径300mくらいには効果があるしね。」


暁「ということはプラントにもかなりの人がいるかもしれないか」


クイーン「ん~それはどうだろう。」


クイーン「電波の性質上、プラントとは相性が悪くて

プラントの周りに設置できるけどかぶるように設置はできないのよね。」


クイーン「もしかしたら拠点にしてる人もいるかもしれないけど……」


クイーン「食料を調達するためにゾンビと戦うことは避けられないし

居たとしても数人じゃないかな。」


暁「そうか……というかそんなのがあったのに忘れてたのか?」


クイーン「や~私もマグメル結成当時は使ってたんだけどさ、

欠点が多すぎたんだよねぇ。」


暁「欠点?突然変異種とかには通じないとかか?」


クイーン「大正解、突然変異種には電波が通じないし

めちゃめちゃエネルギーを食べるから持ち運べないし」


クイーン「更にあくまでゾンビを遠ざけるだけだからさ。

最悪な状況だとゾンビに囲まれることになるし」


クイーン「プラントと相性悪いからこもることも出来ないしで

思ったよりも使えなかったのよね。」


クイーン「結局、私なんかゾンビ改造してなんとか逃げてたしね。」


暁「なるほどな。」


咲実「あれ?でもゾンビを遠ざける電波なんだろ?

オレらは普通に入ってなかったか?」


クイーン「多分、半ゾンビには効果ないんじゃないかなぁ?」


クイーン「ほら、犬とか猫とか嫌いな匂いや音を出してれば

どっちも痛い目にあいたくないから寄り付かないけど」


クイーン「人間の嫌いな匂いや音を出しても

我慢すれば普通に近づけるでしょ?」


暁「つまり、理性がある対象には効果がないってことか」


クイーン「突然変異種は理由が違うと思うけど

半ゾンビの場合はそうだと思うわ。」


暁「拠点の防衛力を上げるために持ってくるか?」


クイーン「ん~と……正直、

今張り巡らせてある超々高圧電流壁の方が防衛力高いから別にいらないかなぁ」


クイーン「みんなのお陰で内側にゾンビも居ないしね!」


暁「了解、じゃあ、生存者だが」


クイーン「前回と一緒かな。協力できそうなら救助、それ以外なら処分で」


暁「分かった。」


暁「目標とかはこのくらいかな。」


和「スミマセン、私から1つ」


暁「なんだ?」


和「出来れば自販機を数台設置したいです。」


暁「自販機?食料もドリンクも十分あるんじゃね?」


和「クイーンの消費制限のために」


暁「ん、了解っと」


クイーン「特に理由も聞かず!?なんで!?なんで私制限されるの!?」


暁「言わなきゃわからん?」


クイーン「わからんよ!」


暁「ぶっちゃけ食べ過ぎだな。この3日でかなりポテチとジュース消費しただろ?」


クイーン「しょ、しょんにゃこよにゃいよ?」


暁「どういう喋り方だ。」


和「はっきりと申しまして、食べ過ぎです。

私達三人の消費量の倍くらい消費しています。」


和「しかも、最近は暁様に甘えることを覚えたのか暁様と食べるといいつつ、

殆ど自分で消費してるじゃないですか」


クイーン「そんなことは……ない……はず?あれ?」


暁「そういや、特に気にせず差し入れて

一緒に食べてたが気づけばすぐなくなってたな。」


和「暁様はパッと見厳しそうですが実はクイーンに甘々ですよね?

そもそも、アイスもねだられて特に疑問にも思わずに与えてますよね?」


暁「いや、結構厳しいと思うぞ?」


和「駄目です。もっと厳しくしてください。

ちゃんと躾けないと大人になったときに困ります。」


クイーン「普通に大人だよ!?成人女性だよ!?」


暁「分かった分かった。自販機だな。幾つか見繕おう」


クイーン「ナチュラルに承諾しないで!

疑問に思って!私成人女性だから!!」


咲実「見た目もそうだけど中身もあれだからな……」


クイーン「あれって何!?あれって何なの!?」


暁「それじゃあ、今度の探索目標は……。」



1,仲間になりそうなゾンビの生け捕り

それ以外のゾンビに関してはその都度の判断で


2,野菜確保

他の食料はとりあえず置いておいて、野菜類などの確保

できれば食料プラントへ


3,ヘリや道具の確保、小型プラントの確保

車の回収は終了、次はヘリを捜索、道具の探索は継続

それと、工業地帯に行って小型プラントを確保する。


4,生存者救助、無理なら討伐

生存者救助は継続、ただし、賊のたぐいは殲滅


5,自販機を何台か

クイーンの食料消費を制限するために自販機を数台確保


暁「こんなところか」


クイーン「ひどいよ……大人なのに……。」


和「自重できない大人は大人のような子供です。」


クイーン「鬼!悪魔!人でなし!」


和「人ではないです。ゾンビです。」


クイーン「あの頃の従順な和ちゃんは何処へ……。」


咲実「ぶっちゃけ自業自得だけどな……。」


和「私も元人の子です。怒る時は怒ります。」


クイーン「ちょっとポテチが好きなだけなのに」


和「加減すればいいだけです。」


クイーン「好きは止められないんだよ。」


和「だから制限するんです。」


暁「正論過ぎてフォローできんな。」


クイーン「ちくちょうめ……。」


そんな感じで目標決定

新しい足を手に入れたことで捜索範囲が広がり、楽になるなぁ……と思いながら

明日に思いを馳せた……。


…………

………………


クイーン「こうなったら自販機が来る前にポテチを食べつくす!」


和「なるほど、説教がお望みなんですね。」


クイーン「ぴぃ!?いつの間に!?」


和「貴女の考えることはお見通しですよ。さぁ、おしおきタイムですね。」


クイーン「い、いやだ。お仕置きはいや……いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


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