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とある憑依領主の懐刀  作者: sayu
第一章
5/18

相反する気持ち

side リーシャ


 私はレティシアさんを見つけて、思わず走り出していました。  

『こんにちは、レティシアさん』と挨拶をした。ちょっとビックリした感じだったが、彼女も笑顔で挨拶を返してくれた。


 彼女に【最初あんまりに疲れた顔をしていたので、最初誰だか解らなかった】なんてジョーダンを言われてしまった。なんとか悟られない様に、誤魔化す事にしました。優しい彼女の事ですから、本当の事を言ったら物凄く心配してしまうでしょう。 


それからお茶を飲みながら、近況等を話したりして楽しい時間を過ごせました。

日も傾いてきた事から、かなりの時間が経ってしまった事に気が付きました。少しおしゃべりをしたつもりが、そんなに時間が経ってしまったとは・・・・・・。


 あんまり残り時間がなさそうだったので、今後の為にちょっと聞き辛かったのですが、侯爵閣下の事について聞いてみました。


 彼女は【やっぱりなにかあったのね】と心配そうな顔をしながらも、私が知りたかった事を話してくれました。彼女は、侯爵家に行儀見習として世話になっていた経験があるそうだ。期間自体は短かったが、その時に、現侯爵閣下アイーシャと仲良くなったらしい。


 現在では彼女の家が、没落してしまい今では平民なのよと笑っていました。年に2回ぐらい彼女アイーシャに旅で経験した土産話を聞かせるのが、最近の関係らしい。


 【もしかして、お茶飲み話から凄い迷惑をかけたんじゃない?】と物凄く心配されてしまった。彼女にそんな顔をさせた事に胸を痛めたが、逆に心配される事の心地よさに胸が一杯になりました。

【心の何処かでは、女性に心配されてこんなに喜んでいるの!?・・・・いよいよどうかしてるわ。と思う自分もいますが、この気持ちが止まりません。】


 さてそろそろ、帰らないといけない刻限になってしまいました。彼女と別れるのはさびしいですが、明日からは厳しい現実が待ち受けています。唯一の希望は、彼女が旅に出ていない時は私の家まで遊びに来てくれると約束してくれたことでした。


 名残惜しいですが、またの再会を約束して今日は帰る事にしました。





side レティシア

 

 彼女の職場に向かおうとした時です。偶然にもこちらに向かって歩いてくるではありませんか。

こちらには気づいていない様なので、偶然を装って出会う事にしましょう。彼女そう言うシチュエーションが好きそうですし、その方が喜ぶでしょう。 

 

 案の定、彼女は嬉しそうにこちらを発見して駆け寄ってきました。

やはり顔に元気がありませんね。元気の無い原因は解っていたので、ジョータンを装って場を和ませる事にしました。


 ちょっとむくれた様に『そんな事ありませんよーーーへへへ』とか言いつつ、なんとか誤魔化そうとしているのがバレバレでしたが、そんな彼女が妙に可愛く見えてしまいました。

 

 それからお茶を飲みながら、他愛もない話をしていたら結構な時間が経っていました。

彼女も結構時間が経った事に、気が付いた様です。ここで、侯爵閣下わたしとの関係を聞いてきました。


 この質問は想定済みだったので、用意しておいたカバーストーリーを語って聞かせました。

その後で、凄く迷惑が掛かってしまったんじゃない?とフォローを入れつつ、さも心配して風を装っておきました。


 これで、気の良い彼女は何も言えなくなるでしょう。名残惜しそうにしている彼女を見て、今後の事も考え、自宅に遊びに行く約束を交わして別れる事にしました。


 彼女と別れた後で、自分が段々と解らなくなってきました。最初はこんな事は嫌だった筈なのに、今日はこの状況を楽しんでいる自分がいました。彼女の事を気に入っているレティシアと、彼女を利用しようとしているアイーシャが交じり合ってる感じがします。


 友人であり、彼女の事を心から心配している自分。獲物リーシャをからめとって意のままにしようとしている自分。どっちが本当の自分かを考えても、答えは出ませんでした。




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