失くしたものは『夏』だった
こんちゃ。うさみーぃと改め山本です。どもども。
失われた夏。いいですよねー夏って。青春って感じで。この話自体結構前にできてたんですけど、呪術廻戦二期。僕アニメ勢なんですけどね。いやーなんか感じが似てる?気がする。うん。
キーアイテムがあります。二個くらい。つながります。まじで。安心してください。
いや多分、面白いと思いますよ。
「本日の最高気温は二十七度、最低気温は十八度です。夜は意外と冷えるので、体を十分に温めてから寝ましょう。続いては…」
二〇三五年六月。
「なんだかなぁ」
神山高校二年生の黒川アキはため息交じりにこう言った。
どうしたんだよ。丈夫か?と僕は問う。
「あ~いや。俺、このままじゃやだなって」
僕も。僕もそう思ってる。意図せず言葉に力がこもる。
「な。あーなんかおもろいこと起きなぇかな」
おもろいことか。アキは何が起きてほしい?
「んーとねぇ。全部壊してほしい。」
あの日、昼下がりの教室で、確かにアキはそう言った。
「ただいま。」
俺は誰もいないリビングに話しかけた。父はきっと寝室だろう。
「どうせ昼から酔っぱらってんだろーな」
俺はそう言いながら冷凍庫を開けた。ガラガラと鈍い音を立てながら開いたそれの中身はまぁ悲惨なものだった。いつのものかわからないラップに包まれた米。冷凍焼けしたイカの一夜干し。なぜか入っているマヨネーズ。その中から冷凍チャーハンを無理やり引っ張り出した。しかし引き出しがなかなか閉まらない。
裏面を見る。賞味期限二〇三六年十月。丁度来年までもつ。
「えー…と。六分か」
チンッという音が鳴り、俺は中のほうがまだ冷たいチャーハンを一人で黙々と食べた。机の上に無造作に置かれてある雑誌の表紙の女と目があう。また父がどこかから持ってきたのだろうか。気味が悪いほどいい笑顔に吐き気がした。俺はせかされたわけでもないのにそそくさと食器を片付けて、ついでにその雑誌も捨てておいた。
勉強机に向かう。俺の通っている学校では、来週に模試がある。頭では分かっていながらも、俺の右手はスマホを持っていた。Youtube Shortsを適当に見流しているとある動画を見つけた。タイトルは『夏は存在しなかった!!#都市伝説』で、しかも「続きはコメント欄!」のおまけつきだ。まぁまぁだった。どうやら昔は夏がなくて日本は三季だっただとかほざいていた。バカバカしい。最近続いている不景気のせいかそういう都市伝説というのか、陰謀論的なのが流行っている気がする。
ちらっと時計を見る。午後十時四十分。もう一時間たっている。やばい。
時計の針が午前二時半あたりを指している。首を回すと気持ちいくらいボキボキと鳴った。疲れた。いやまぁ数Ⅱもなかなかだが、国語が無理すぎる。筆者の心情なんて本人にしかわからないだろう。Twitterで見たことがある。なんたらさんが自分の小説をもとにして作られた、筆者の想いについて問う問題を解いたところ間違いだったらしい。所詮そんなものなのだ。
我ながら思春期な思想してるなぁとか思いながらキッチンに行って、水道水を口に含んだ。生温い。氷を入れればよかった。外の空気を吸おうと自室の窓を音が立たないようにそっと開ける。肌寒い風が俺の髪をかきあげた。
「やっぱり夜になると冷えるなぁ」
俺はボソッと呟いた。
リーンリーンと心地の良い音がする。そういえば、下の階の男の子が鈴虫をホームセンターで買ってもらったと嬉しそうに言ってきたことを思い出した。鈴虫くらい捕まえて来いよ。田舎なんだから。何円したのだろうか。
背後に視線を感じた。振り向く。ただ何もいない。気のせいか。窓を閉めよう。そう思ってもう一度振り向く。いた。
フクロウが一匹。しかし、人面。
「うわぁ!」
大声で叫んでしまった。反射的に廊下の奥を見る。幸い、何も起きなかった。
「こんばんは。夢見る少年よ」
喋った。喋ったぞこのフクロウ。いや、人面だし当たり前っちゃ当たり前か。人面のフクロウってなんだよマジで。
「おい。少年。なんか反応くれよ」
「あ、ごめん。…バランス悪そうだね」
「開口一番がそれか。まぁいい。」
俺は今、なぜか空を飛んでいる。あの後、人面フクロウはついて来いといった。正直についていくと、なんか飛べた。
「あのさぁ。これってどこに向かってんの?」
「もうすぐ見えてくる」
「はぁ。」
もったいぶらずにはよ言えや。
「着いたぞ」
数分後、人面はそう言った。どうやら公園らしい。ぱっと見普通の公園だが、雲の上にあるんだよなぁ。
「ユリャコジポ」
「あ?なんだコイツ」
なんか頭に花が生えた子供が話しかけてきた。人面に説明を求めようとしたが、なにしてんだあいつ。ほかの子供に遊ばれている。
「メリケリノサス。ソゾノシ」
「え、あぁ譲ってくれるんか。サンキュな」
シロツメクサだ。俺、草冠作れないんだよなぁ。そう思いながらブランコに乗った。
「あー。なんかなついなー。昔よくここに遊びに来たなぁ」
ブランコに座ってボーっとする。ん?今なんて言った?昔よくここに?ないない。俺、空飛ぶの初めてだろ?飛行童貞卒業したとこだろ?いやでも確かに、そんな気がしたんだ。
「そろそろ時間だ。次、行こう」
人面がそう言った。
「りょーかい」
「ノヤンプゥ」
「おぉまた機会があったら来るから」
ブランコを立った俺に白いアネモネの子が話しかけた。
「ナシヤミギギ」
「これは…」
「カントォサンポゥ」
「おぉ。大切にするよ」
アネモネの子がくれたもの。それは自身の花弁だった。どこまでも白いその花弁は、自信ありげに、でも、どこか寂し気に、僕を確かに吸い込もうとしていた。
「お別れは済んだか?」
「おう。大丈夫よ」
―きっと僕らは大丈夫。―
次の目的地は、どうやら地上らしい。雲を突き抜けると街が見えてきた。高層ビルが立ち並び、建物が所せましと敷き詰められている。車がたくさん走って…いや、止まっていた。信号は動いてるし、広告の電光掲示板はうるさいし、そこのビルのコピー機は動いているのに、人がいなかった。
そんな街の路地裏の一角にその店はあった。
「ここだ」
人面はその店に入っていく。俺も後に続く。周りを見るにどうやら時計屋らしい。
「いらっしゃいませ」
人だ。まぎれもなく人だ。びっくりした。
「何かお探しですか?」
「いや、そういうわけじゃないんですけど…」
店主なのだろう。その初老の男性はじっとこちらを見ている。俺は人面の姿を探す。あいつは鳩時計に夢中だ。同じ鳥類(?)としてなにか感じるものがあるのだろうか。あいつさっきから説明とか一切しねぇな。なめやがって。
「まま、どうぞ座ってください」
「あ、すみません。ありがとうございます」
「何か気になるものがあったら、言ってくださいね」
「あぁ、じゃぁ。気になるものじゃないんですけど、なんでここにある時計、全部十一時あたりをさして止まってるんですか?」
「あぁ。仕方ないですよ。止まっているんだから」
「あ、いやだから理由を…」
「そうだそれよりも!」
店主が両手を顔の前で合わせて言った。
「おにいさんに見せたいものが。ちょっと取ってきますね」
「はぁ」
そういうと店主は店の奥に引っ込んだ。なんだか変わったおっさんだなぁ。人面は…今度は振り子時計かよ。先が鳥の形の。そんなことを思っていると、おっさんが戻ってきた。手に箱を持って。
「こんなのはどうですか?」
箱の中には銀色の腕時計が。
「あぁいいすね。かっこいいすね」
「でしょう。私が昔つけていたものでね」
箱の中の時計は光り輝いていた。それが俺には、何故か汚く見えた。どこか憎らしく、嫌悪を感じさせる光。それは確かに俺の心に、深く濃い影を作った。
「よかったらこれ。差し上げますよ」
「え?いや、いいです。申し訳ないです」
この時計をもらうなんて冗談じゃない。嫌だ。
「いいじゃん。もらっとけよ」
鳥ぃ…今じゃないんだよ。今じゃない来るのは。タイミングもバランスも悪いなこいつ。
「人の好意は受け取るのが礼儀だ」
「そうですよ。それにこの時計もきっと喜ぶ」
「はぁ。じゃぁ、お言葉に甘えて…」
結局もらってしまった。これもまた十一時くらいで止まっている。ついでに修理してもらおうかな。
「よし。じゃぁ次行くか。」
「あ、おk」
修理は今度でいいか。
店を出るとき店主が見送りに出てきてくれて、
「その時計の針がまた動き出すことを、心から願っています」
だってさー(オズワルド風)
「時計良かったな。もらえて」
「うーん。まぁ、うん。よかった」
―いいんだ。それで。これが正解なんだよ。絶対。―
海。夜の海はなんかいい感じだけど、なんか怖い。次の目的地は海だった。
「海とか、久しぶりに来たな」
「そうか」
「そうなの。何年ぶりかなぁ」
「僕はこの前来たばっかだけどね」
「へー」
鳥は海の上を飛んだ。
「こっち来なよ」
は?泳げってか?服着たまんまとか嫌なんだけど。
「だまされたと思って一歩、踏み出してみ?」
仕方がないから一歩踏み出す。
「え?嘘だろ?」
俺は水面を歩いていた。そのまま鳥の後を追って歩く。歩く。ふと下を見ると、すごい透明度。いろんな魚が俺の足元を通り過ぎていくのが見える。鳥も見ていた。
「すげぇ!」
また一歩踏み出した。俺の左足は海に沈んだ。そのまま体勢を崩した俺は海に落ちた。
「ごばぁ!ちょ、鳥っ、たすけ、てごぼぁ!」
鳥は見ているだけだった。なぜかうまく泳げない。そのまま俺は深い海の底に、落ちていった。
「っわぁ!」
汗だくで俺は飛び起きた。午前三時三十六分。どこからが夢でどこまでが現実だ?わからない。わからないけど、
「全部思い出した」
よたよたと廊下を歩く。突き当りの部屋のドアの取っ手に手をかける。父の部屋だ。勢いよく開ける。だんっ!という音。それに隠れたハエの羽音。臭う腐敗臭。割れた写真たて。光る銀の時計。肉が所々張り付いている白骨死体が足元に転がっている。
あぁそうだ。
あの夏の日。
狂いそうなほど暑い日。
あの日俺は
俺達は
俺の父親を殺した。
―いいか?これは、僕たち、二人だけの秘密!―
これは某日、郊外の海岸で打ち上げられたリュックの中に入っていた日記の一部を抜粋したものである。一部文字がにじんで見えなくなっているが大目に見てもらいたい。
二〇□五年六月二十七日
ア□が見える位置にあざを作って学校に来た。あのクズはついに殴るところを選ばなくなったらしい。皆には転ん□って説明していた。無理があるよそれは。もうみんな知ってる。知ってても何もしない。何もできない。何もで□ない。ふがいない僕に嫌気がさす。せめて僕にできることを。アキの隣にいて、アキの心の拠り所に少しでもなる。僕にはこれしか、いや、これも十分にできていやしない。ご□ん。
二〇三五年六月三十日
アキとゲーセンに行った。楽しかった。ク□□ンゲームでは何も取れなかったけど、アキも楽しそうにしてた。本当に良かった。アキがまだこうやって笑えるうちに何とかしないと、ダメだ。
明日、アキに□?察に行くことを提案しようと思う。すべてを考えると□?善の選択じゃない。けど、二人で警察に行ってすべてを話そうって、言ってみる。
二〇三五年七月一日
ごめ□□□ん□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□めん□□□ご□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ごめんごめん□□□□□□□□ん□□□□□□□□□□□□□□んご□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□めんごめ□ご□□□□ん□めん
二〇三五年七月二日
アキは今日□みだった。大人は信用ならない。どいつもこいつも□ズばかりだ。僕らでなん□かしなきゃならない。僕が、なんとかしなきゃならない。
二〇三五年□□三日
今日も休みだった。ごめん□のせいだ。
二〇三五年七月四日
今日も学校に来ていない。ごめん。
二〇三五年七月五日
ごめん。
二〇三□年七月六日
週末。ア□は来なかった。明□アキの家に行ってみる。ごめん。
二〇三五年七月七日
土曜日。アキの家に行った。インタ□□ンを鳴らすとクズが出てきた。案の定、追い払われた。ライ□もしてみたけど既読すらつかない。大丈夫かな。ごめん□キ。
一応七□だったのでアキの幸せを短冊に願った。
二〇三五年七月八日
ア□から連絡が来た。ちょっとだけ話した。ライン上じゃ心□は読み取れない。けど、けど、辛そうだった。明るくふざ□たメッセージの後ろに隠れて□るように見えた。
□□三五年七月九日
アキが来なくなってから一週間。アキは遅刻してきた。左手に包□を巻いて。切り傷、多数。今まで殴□によるものだったクズからの暴力はエスカレートしているらしい。…やばくないか?
今まで僕はこの事態を□く見ていたのかもしれない。□ぬことは恐らくないだろうとどこか安心していたのかもしれない。いや、していた。けど、死ぬ。切り傷ってことは刃物だもんな。うん。死ぬ。ちょっと□くいっただけで、□違いなく死ぬ。どうしようどうしようどうしようどうしよう。
二〇三五年七月十日
考えてみたら全部□のせいじゃないか?僕があの日、警察に行こうなんて言ったから、エスカレ□トしたんだよな?僕のせいだ。全部全部□部全部!何が□り所だ何が守るだ何が□□だ。お前が死ねよ。いや、意味ないか。ダメだ。もう何がしたいんだろう僕は。
二〇三五年七月二十五日
今日から夏休みだ。アキは終□式に来なかった。明日アキの家に行く。いろいろ考えたけど、ネガティブなことを考えたって仕方がない。□丈夫。きっと何とかなる。□キは僕の友達だ。それに、僕だって□いたい。けど、もしかしたら会えないかもしれない。
二〇三五年七月二十六日
クズがたまたま□守だったからアキに会えた。いつもの公園のブランコに座りながら、少し話した。以前よりも少しやせた気がする。あざも増えてる。切り傷は増えてなかったことが不幸中の□いと言える。ごめん。大丈夫だって、笑ってた。でもその目は死んでた。目の奥は濁って陰って、少し怖かった。そんなことを思った僕は自分が嫌いだ。
二〇三五年八月二日
決めた。アキと二人で□げる。
二〇三五年八月三日
作戦はこうだ。とりあえず逃げる。アキにクズのいない日を聞いて、荷物をまとめておくように伝えた。□は急げだ。逃げる先は考えてないけど、きっと□とかなる。少なくとも、今よりはましになるはずだ。
アキから□事が来た。作戦決行日は□曜、八月五日だ。□キはどこか不安げだから、こう送った。
「きっと僕らは大丈夫」
あの日、八月五日、ナツは僕を迎えに来た。俺はリュックに着替えとスマホと財布を入れて家を飛び出した。順調だと思った。バケモノはそこにいた。ラインを見られていたらしい。そのまま俺たちは家に引きずり込まれた。ナイフを持ってたんだ。あいつは。やばい。このままだと俺も、ナツも殺される。いやだいやだいやだ。その瞬間、ナツがバケモノに飛びついた。
後ろ向きに倒れこむバケモノ。ナツが馬乗りになる。そのまま揉み合いになったが、斬られる。斬られる。流れるナツの血。俺は何が何だか分からなくなって。気づけば近くにあったゴルフクラブでバケモノの頭を殴っていた。すると、糸が切れたかのようにバケモノはうつぶせに倒れた。
「あ、あ、どうしよ。頭、血がいっぱ、でもナツも、血が、」
動揺する僕をナツは軽く抱きしめて、
「大丈夫。大丈夫だから」
って。バケモノは這って逃げようとしていた。
「アキ、それ貸して」
ナツはゴルフクラブを受け取ると、バケモノの頭を思い切り殴った。何度も何度も。完全に動かなくなると手を止めて、
「いいんだ。これで。これが正解なんだ。きっと」
とつぶやいた。僕に言ってたのか、自分に言い聞かせてたのか。俺たちは死体をバケモノの部屋まで運んだ。玄関先にあると邪魔だから。これは俺たち二人だけの秘密だ。異常なことだけど、ナツと秘密を共有することは、地味にうれしかった。
「なんでそんなことを忘れていたんだ…?」
「ほんとにな」
「あっ、鳥…って、え?」
「今気づいたか。おせぇよ、アキ」
「ナツ…なんつー転生だよ」
「うっせぇ」
夢じゃなかったのか?あの人面フクロウ、ナツの顔だったんだ。
「顔見たら思い出すと思ってたんだけどな」
「…お前がいなくなったから、俺の隣から消えたから、俺は、俺は、」
「塞いだんだよな。ごめん」
「ごめんじゃねぇよ!なんでいなくなったんだよ!ずっと一緒だったんだろ?二人だけの秘密だったんだろ?ずっと一緒にいてくれたのに!一番必要な時に何でいなくなんだよ!」
「僕は、いちゃいけないと思ったんだ。犯罪者だから」
「それは俺もだr」
「アキは違う!」
「…」
「アキは違うんだ。あれは僕一人でやったことなんだ」
「は?何言ってんだよ?最初に殴ったのは俺だろ?」
「違う。僕だけが殴った。アキは何もやってない」
「バカなこと言ってんじゃねぇよ」
「僕は君を守りたいんd」
「守る?守りたいなら一緒にやったってことにしてくれよ!そっちの方が楽だってわかるだr」
「僕は!」
「…なんだよ」
「僕は、アキが好きなんだ」
いつの間にかナツは人間の姿の戻っていた。
「あ?そんなの俺だって…」
その瞬間、俺はナツに抱きしめられた。
「ナ、ナツ?どうした?」
「これでも、まだわからない?好きの意味」
「え、あ、え?え?」
衝撃の展開である。クラスの腐女子が喜びそうだ。作者よ、急展開が過ぎないか?おかしいだろいきなりのBL展開。しかもナツも人間に戻るって、愛か?愛の力ってか?やかましいわ。深夜に書くからだろ。その癖直せ…ってそんなこと言ってる場合じゃねぇ。
「ちょ、ちょっとナツ?本気で言ってる?」
「うん。本気だよ。僕はアキが大好き」
「ふぁっ。で、でも、それならまぁ、一人で抱え込もうとした理由も、わからなくもない、かな?」
「だろ?」
「え、じゃぁ俺の前にそんな姿にまでなって現れたのも?」
「アキが幸せならいいって思ってたけど、忘れられたのが悲しくなってきて、ごめん」
「いいよ別に。こっちこそごめん。もう、全部思い出した」
空が白み始めた。遠くでカラスが鳴いている。夜明けだ。
「そろそろ行かなきゃならんわ」
「そっか…」
「アキ、すべてを思い出した君は、これからどうするんだ?」
「わからない。わからないけど、」
俺はナツの目をまっすぐ見てこう答えた。
「きっと大丈夫。もう一人じゃないから」
あの日、僕は「夏」を失った。
しかしその亡失は決して意味のないものではなく、
そして今日、僕はその意味を知って、太陽の光を浴びている。
BL要素必要か?
※山本の趣味です。ミリでも恋愛要素が欲しい。
ね。つながったでしょ。無理やりですけどw
終わり方。なんかごまかした感。あるよね。アキ君さぁ、あの後どうするんですかねぇ。いやほんと。死体抱えてるんですよ。人生ハードモードかよ。思いつかなかったから、あの終わり方なんですよねぇ。ふぁふぁふぁふぁふぁふぁ
はー。キスさせてもよかったなー。