表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

辛かった言葉、手紙に枯れた涙

作者: 月見草

貰った手紙を読んで私は泣いた。


喜びや感動なんてなかった。


あぁ、あなたがそんな人だったなんて、


たった一日前の事を忘れてしまったなんて、


こんな酷い事はない。


あなたは前日言った言葉、鮮明に覚えています。


きっと私が近くにいないから


聴いていないとでも思ったのでしょう?


でもね、その時私は運悪くあなたの真後ろにいたんです。


ホワイトボードを見るために。


そしたら聴こえてきたのは私の事を馬鹿にして楽しそうな


あなた達の声でした。


3年間。3年間もあなた達と共に過ごしてきました。


実力では敵わなかったけれど努力だってしてきました。


友達だと思ってました。信じてました。


でもそう思ったのは私だけのようで


私は目の前が真っ暗になりました。


涙が出て、止まらなかった。


次の日あなたは手紙をくれました。


「私、何かしちゃったかな?」


「傷つけたならごめんね」


「何か」なんて一日前の事なのに覚えてないんですね。


私は友達以外の存在でしかないのかもしれない。


悲しかった。



数日後、あなた達はざわめいた体育館で言いました。


「あの子と一緒にいたくない」


聴こえてたよ。


手紙での謝罪も本当はそんな事思ってすら無かったんだね。


ごめん。もうあなただけは信じられない。


最後の日あなたは手紙をくれました。


「つらい思いをさせてごめんね」


今も手紙はとってあります。


思い出として笑える日が来ると願って。


でも今はまだその手紙に触れるだけでよみがえる。


ごめんね。あなたの言葉だけはどうしても信じられないの。


3年後の成人式、あなたより大きくなった姿で行きます。


あなたより幸せになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] しあわせになーれっ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ