ウルストとイーレシアの結婚式
ウルストの結婚式当日、マルス達は着替えて発着場に向かう
『マルス様、準備終わってます』
メリアがドレス姿で微笑みながら出迎える
『馬車が多くない?』
マルスが馬車の数を見ている
『クレシア様が下処理した料理です。楽しそうに昨夜も作られてました』
メリアが微笑みながら言うと、みんな出てくる
『ヘルト御兄様、疲れてないですか?』
メトリシアがヘルトを見て聞く
『昨日飲み過ぎた・・・気が付いたら朝だった』
ヘルトが苦笑いしている
『ヘルト御兄様!! クレシア御姉様がいるのに、酔い潰れるなんて・・・』
『ヘルトが早く寝たので、料理の準備が出来ました』
クレシアが微笑みながら言うと、メーレス達が笑っている
馬車で領主の館に向かっている
『マルス、賑やかですね』
リリシャが微笑みながら言う
『結婚式、いつも何かトラブルが起きていたから、町中で騒いでいるのを見るのは、余り無いよね』
マルスが飲んで歌っている冒険者を見ながら言う
『マルスがいるからね』
キリシアが笑顔で言うと、エミールが笑っている
『リベリアなら、警備隊に任せれば良いよね』
マルスが笑顔で言う
『賊がいて、警備隊が見逃したら、後で根性を叩き潰す!!』
キリシアが笑いながら言う
領主の館に到着すると、クレシアが先頭に歩いていく
『クレシア、帰ったか!!』
ウイントレスが笑顔で出迎える
『御父様、料理の下処理してきましたので、後で鍋を借りますね』
クレシアが微笑みながら言う
『は? 料理の準備は出来ているぞ』
ウイントレスが苦笑いして言うと、フローネを探している
『ウイントレス、無駄ですね・・・楽しそうに準備してましたよ』
フローネが微笑みながら言う
『王太子妃の料理を食べたくないなら、警備隊と祝いの宴でもしましょうか?』
クレシアが微笑みながら言う
『わかった。すぐに用意させる』
ウイントレスが苦笑いしながら言うと、クリスを見付ける
(クレシア!! 何て事を・・・言い返せない・・・人が多い・・・クリス!!)
『クリス、帰っているなら、親戚や来賓に挨拶をするように! 多くの人と知り合いになり、今後を考えるのも公爵令嬢として必要だぞ』
ウイントレスがクリスを見て言う
『えーーーーレティナちゃん達と遊んでます』
クリスが笑顔で言う
『クリス!! いい加減にしろ!! 公爵令嬢として、来賓に挨拶をしないと、公爵家の威厳に関わる!! 伯爵家からもワザワザ来賓が来ている!! それ以上の家柄の来賓が有ったら、相手も必要だぞ』
ウイントレスが怒り気味に怒鳴る
『伯爵家以上の? レセナ様の御相手します! あ! サトメル様とメーレス様の相手もしています』
クリスが考えてから言うと、みんな爆笑する
『は? レセナ様とサトメル様? ・・・レセナ王女様!! サトメル王女様!! ワザワザ来訪感謝します』
ウイントレスがレセナとサトメルを見て慌てて挨拶をする
(何故ここに!! 来訪するなんて聞いてないぞ!! ちょっと待てよ、横にいるミーレスも公爵家の生き残り!! リリアは、ガベラス王国の王女・・・メトリシア王女様に・・・宮廷魔術師副師長アーセル様も・・・)
『ウイントレス、文句言えませんね・・・王女様が多いですから・・・元を合わせると何人居ますか?』
フローネが微笑みながら言うと、ウイントレスがヒリアとメリアを見て苦笑いしている
『クリス・・・相手が王女様では仕方無いのか?』
ウイントレス呟くとヘルトと目が合い苦笑いする
『ウイントレス公、クリスちゃんの方が上手だな』
ヘルトが苦笑いしながら言う
『ヘルト王太子殿下、御来訪感謝します・・・リベリアの英雄の相手をクリスに・・・任せるか』
ウイントレスが呟いて、みんなを案内して控え室に向かう
ウルストとイーレシアの式が始まると、クレシアとヘルトを見た、貴族達が驚き緊張したように見ている
結婚式が終わり、パーティー会場に向かうと、マルス達は、料理を食べながら集まっている
『リベリアの英雄様、先日は本当にありがとうございました』
イーレシアの両親が挨拶に来ると、頭を下げている
『領地は安定しましたか?』
メトリシアが微笑みながら聞く
『はい、この頃反対ばかりしていた者が居なくなりましたので、大掃除出来ました。感謝申し上げます』
男爵が笑顔で現状を伝えていると、ヘルトが聞いて満足そうに頷いている
『いつか湖に遊びに行きますね・・・今回遊べませんでしたので』
メトリシアが思い出したように言う
『是非! 夏は湖水浴も楽しめます。 湖の湖畔で日が沈むのを眺めているのも良いですぞ』
『楽しみにしますね』
メトリシアが微笑みながら言い、イーレシアの両親としばらく話し込んでいる
周囲の貴族達がクレシアを遠目で見ている
『クレシア様、視線が怖いです』
サトメルが周囲を見ないようにしながら呟く
『意気地無しの貴族など、無視していれば良いです』
クレシアが微笑みながら言う
『サトメルちゃんは守ります』
クリスが笑顔で言うと、クレシアとメーレスが微笑みながらクリスを見ている
『クリス様!! おおおおおっおひっさしぶりっです!!』
少年がガチガチになりながら、クリスに挨拶をする
『はじめまして・・・誰?』
クリスが考えながら言う
『え!・・・覚えてないですか・・・3年前のパーティーでお会いした・・・』
少年が慌てて話している
『誰だろう? 覚えがありませんけど・・・』
クリスが微笑みながら言う
『前からすすすすすっすっ好きでした!! お付き合いを』
少年が真っ赤になりながら言う
『え! 知らない人に言われても・・・嫌いなタイプです!!』
クリスが驚きながら言うと、みんなクリスを見ている
『え!・・・すいません!!! うぁーーーーーーーーーーーー!』
少年が泣きながら走っていくと、周囲の貴族達が驚いて見ている
『クリス、断り方も習いましょうね』
クレシアが笑いながら言うと、ヘルトが頭を押さえている
『断り方?』
クリスが首を傾げている
『どんなクズの貴族でも、微笑みながら、お断りしますと言いなさいね。 何度も言い寄るなら、教えてくださいね。たっぷりお義母様と嫌みを言ってあげます』
クレシアが微笑みながら言う
『クレシア・・・後半はやめてくれ』
ヘルトが頭を押さえながら言う
『何故ですか?』
『クレシアと御母様が2人で責めたら、どうなるか・・・』
『クリスに手を出すなら、許しませんよ』
クレシアが笑みを浮かべている
『セレメト様も早く言わないと、大変ですね』
メトリシアが微笑みながら言う
『セレメト様? 今度いつ来ますか?』
クリスが笑顔で聞く
『セレメト様は話していて楽しいですか?』
クレシアが微笑みながら聞く
『はい! いつも笑顔で隣にいても落ち着いて話が出来ます。 安心して話せます』
クリスが笑顔で言うと、みんな微笑みながら見ている




