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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
3章 北部の危機と付与魔法師
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エミールと別れとエビリアとクレスタ

王都に到着して、宿屋に向かい

馬車と荷物を置いてから、エミールを寮に送っていく。エミールは部屋を確認して、制服を受け取って戻ってくる

『部屋の鍵と制服受け取って来ました』

『部屋に荷物を置いてきてね』

『はい!師匠!』

エミールは荷物を持って部屋に行くと一人の少女がいる

『はじめまして、エミールです。よろしくお願いします』

『よろしくお願いします』

エミールは荷物を置いてから制服に着替えて、嬉しそうに笑顔で

『似合うかな?』

『はい、似合っています』

同室の子は微笑みながら言う

『ちょっと師匠に見せてくるね』

エミールは外に向かう

『師匠、どうですか?』

『似合っているよ』

みんな笑顔で言うと

『リリシャ師匠、マルス師匠、キリシア師匠、今までありがとうございました。師匠達がいなかったら私は死んでいたか娼婦にされていたと思います。今があるのは師匠のお陰です。魔法学院を卒業したら!また一緒に冒険をしたいです』

リリシャはエミールを抱き締めて

『エミール、頑張ってね』

『2年後まで頑張ってね』

マルスが言うと

『エミール、これは三年分の小遣いね。足りなかったらギルドで引き出してね』

キリシアは金貨の袋を渡して笑う

『ありがとうございました。私は頑張ります!!』

エミールに見送られて宿屋に帰ることにする


『これからどうしようか?』

『入学式が3日後だから、その後、アーメルドに寄ってから帰ろう!』

『魔道具の材料の手配をしちゃわないとね』

『え?魔道具の材料ですか?』

リシリアが言うと

『そうです。魔力の通る革と、オルクスに挨拶しないとね』

『既に魔道具を作れるのですね。素晴らしいです』

リシリアはそう言って微笑む

『パン屋さんに寄らない?』

リリシャが言うとみんなで向かうことにする



一人の少女が魔法学院を眺めている。その目には涙が溜まっている

『エビリア、どうしているの?』

『クレスタもどうして?』

『それは・・・家を追い出されたから・・・』

『エビリアも・・・』

2人は涙を浮かべながら、互いの境遇を知る。そして町に歩いて行く

『あ!パン屋さんだね』

『ここのパンは美味しかったよね』

その時、おかみさんが出てきて、明かりを消して2人に気が付く

『確か魔法学院の生徒でしたね。どうかしましたか?』

『ちょっと懐かしかったので、見ていました。すいません』

2人の雰囲気におかみさんは

『残り物のパンは要りますか?』

『え?しかし・・・』

『こっちに来て食べていきなさい。お代は要らないから』

パンを渡して、2人は泣き出して。パンを分けて食べ始める


『あ!パン屋さん、しまっちゃった!』

『ごめんね、売り切れで閉めるところだったのよ』

『残念!久しぶりに食べたかったのに』

リリシャはそう言って残念がる

『明日、また来れば良いよ』

キリシアがそう言って2人の少女を見ると

『あなたは?』

『え?リベリアの魔法使い様!』

『あ!こんにちは』

『食べます?』

『どうかしたの?2人とも』

『え!それは・・・・・』

『すいません。助けて貰いましたが、魔法が上手く使えなくなって家を追い出されました』

『え?本当に?』

『折角助けて頂いたのに、申し訳ありません』

『行く当てはあるのですか?』

『無いです』

『2人はどうして一緒に?』

『校門で魔法学院を見ていたら、たまたま出会いました』

『だけど、あのぐらいだったら魔力制御で治せると思うけど、先生は教えてくれなかったの?』

マルスが言うと

『治らないと言われて、治す術は無いと言われました』

『え?そんな馬鹿な!そのぐらい治せないなんて!そんなに学院はレベルが低いの?』

マルスは言う

『え?この症状で、魔法使いを諦める人が殆どですよ・・・』

少女達は驚きながら言う

『私はマルスに治して貰いました』

リシリアが言うと

『え!治るのですか?』

『修行すれば治ります!』

リリシャが言うと

『本当ですか!』

『あなた達なら数日です!』

『え?そんな事は・・・・』

『魔力制御は出来ますか?』

マルスが聞くと

『えーと!手に魔力を集めるのですよね』

『その応用で治せます』

『そんなので治るなんて本当ですか?』

『マルス師匠に不可能はありません!』

ミリアが言うと

『私達にはもう何もありませんが、どんな事でもしますので、教えて貰えませんか?弟子にしてください。お願いします』

『弟子は、先生に相談しないと決められません』

『リリシャ、この子達はもう行く当てが無いのだから、その言い方は』

『あ!ごめんなさい』

『だけど、魔法が使える様になれば、仕事もあるんじゃないかな?』

『無理です。卒業してから魔法使いの仕事は限られています。冒険者になるのも前衛に出会わないと無理です』

『どのみちこのままじゃ飢え死にしちゃうし、リベリアまで連れて帰れば仕事はあるからね』

『そうだね。魔法使いの仕事出来たしね』

リリシャが微笑む

『2人とも名前は?』

『エビリアです』

『クレスタです』

『エビリア、クレスタ、2人を弟子にするかはリベリアに帰ってから決めますが、良いですか?』

『はい!よろしくお願いします』

2人は笑顔で頭を下げる


翌日、エビリアとクレスタは、ミリアとアニーに魔力制御を教えて貰い、開始する。革の素材屋に向かい

『そろそろ出発するから革を配達お願いね』

『わかった!明日の朝持っていく!』

『新しい革は見つかった?』

『ダメだった』

主人は苦笑いする


3日後、魔法学院の入学式を見学してから出発をすることにする

『エミール、しっかり挨拶出来たね』

『あの自信無かったエミールが立派になったよね』

『リリシャとマルスのお陰だね』

キリシアが言うと

『しかし凄いですね、主席なんて』

リシリアの言葉に

『エミールなら当たり前です!』

『みんなで魔法学院行きを止めるように言っていましたから』

『は?何故ですか?』

『攻撃魔法に、回復魔法に、付与魔法ができる人が、魔法学院で何を学ぶのですか?』

ミリアが言う

『え?そんなに凄いのですか?エミールさんは』

『そのうち解ります。アーメルドのリーベル様に聞けば!』

『え?リーベル様も知り合いなのですか?』

『前に行ったときに知り合いました』

リリシャが笑顔で言う

そう言いながら王都を出て交易都市アーメルドに向かう

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