セレーニアと結晶
マルス達が廊下を歩いている
『何!! この魔力・・・嫌な魔力!!』
エミールが前方を見て呟く
『これは・・・急ごう!! 魔法結社何をした? この魔力は・・・』
マルスが考えると、走り始める
魔力を感じた部屋の前に来ると、マルスが扉を吹き飛ばして、中を見ると、数人の人が血を流して倒れている先に、胸の結晶から黒い光を放ち、倒れている女性と、3人のローブを着た男が立ち尽くしている
『セレーニア!!!』
リリシャが倒れているセレーニアを見て叫ぶ
『お前達!!何をした!! この魔力、闇の魔力!!』
マルスが男達を睨み怒鳴る
『貴様ら!! 退くぞ!! 』
黒いローブの男が慌てて言うと、逃げようと壁の方に後退りしていると、カミラが飛び出して黒いローブの男の、向かう先に立ち塞がる
『逃がす訳にいきません!! 覚悟』
カミラが金属の棒に闘気をまとわせて、男達を殴り飛ばして、男達は壁に当たり、砕けた腕を押さえている
『化物!!』
黒いローブの男がカミラを睨み怒鳴る
『ギャーーーーーーーぁーー!!』
セレーニアの悲鳴が大きくなると、黒い結晶から黒い触手が現れて、セレーニアの腕や足にまとわりつき始める
『あ!! ホーリー!!』
マルスが慌てて魔法を使い、セレーニアのまとわりつく触手を消そうとするが、黒い触手が光をはじき飛ばす
『マルス師匠!!』
エミールが叫ぶと、黒いローブの男のローブから黒い触手が現れる
『ぎゃーーーーー!! なっなっなっ何が!! なぜだ!! 切り離したのに!!』
男がローブの中から、慌てて結晶を取り出すが、男の腕に触手がまとわりく。男は、結晶を必死に投げようとしている
『セレーニア!!! セレーニア!!!』
リリシャが慌てて、セレーニアに近付こうとする
『リリシャ!! 危ない!!』
マルスがリリシャの腕を掴む
『セレーニアが!!』
リリシャが涙を流しながら叫ぶ
『助けるために!! 浄化を!!』
マルスが叫び、セレーニアを見ている
『マルス!!』
リリシャが涙を流しながら、マルスを見る
『全員全力で浄化を!!』
マルスが叫び、魔力を集めている
『ホーリー!!!!!』
エミールとミリアとエビリアとクレスタとエレーヌが魔法を放ち、セレーニアの黒い触手に当たり、触手が消えるが、結晶からすぐに黒い触手が現れてくる
『ホーリープロテクション』
マルスが魔法を使うと、黒い結晶の黒い光とマルスの魔法の聖なる光が相殺されるように、光が弾けている
このままじゃあ、どうにもならない!! 強力な魔法は、セレーニアさんが消し飛ぶ・・・
『どうしたら・・・』
マルスが考えている
『黒い結晶・・・マルス、結晶を切り取って!!』
リリシャが涙を流しながら言う
『セレーニアさんが・・・』
マルスが困惑して、リリシャを見る
『全力で回復魔法も浄化もします!! マルス・・・それ以外に無いよ・・・』
リリシャが涙を流しながら言う
『リリシャ・・・』
マルスが呟き、セレーニアを見てマルスが剣を抜き闘気をまとう
『ホーリー』
マルスが剣に魔法を伝わらせている。マルスがセレーニアに近付くと、素早くセレーニアの胸の結晶に剣先で結晶の回りを素早く切り、結晶をセレーニアから切り離し結晶を宙に弾きくように飛ばす
『リカバリー!!』
リリシャがセレーニアに近付き魔法を使うと、セレーニアの胸の傷から血が止まり始まるが、黒く変色していく
『ホーリープロテクション』
マルスがセレーニアに魔法を使うと、黒く変色した場所から黒い靄が出て、肌色が戻っていく
『り・・・り・・・しゃ?』
セレーニアが力無く目を開き、リリシャの顔を見て呟く
『セレーニア・・・絶対に助ける・・・』
リリシャが涙目で魔法を使い続けている
『リリシャ、任せる・・・あれはエミールでも無理かも』
マルスが呟き、エミール達が浄化の魔法を使いながら、触手を消している姿を見ている。結晶の触手が男達を飲み込み始めている。セレーニアから離れた結晶も黒い触手が、男達にまとわり始めている
『あれは・・・魔族の時の』
リリシャが呟く
『リリシャ頼む』
マルスが立ち上がり、魔法の準備を始める
『ホーリーアローズ』
マルスが魔法を放つと、6本の聖なる光の矢が黒い触手を貫くが、黒い触手はすぐに増えて穴が塞がる
『ホーリー!!!!!』
エミールとミリアとエビリアとクレスタとエレーヌが魔法を放ち黒い触手を消し飛ばそうとしている
『マルス師匠、触手を斬っても、再生されます』
ヒストリアが触手を斬りながら叫ぶ
『カミラ、無理しないで、リリシャの護衛をして!』
マルスが触手を必死に斬っているカミラを見て言う
『マルス師匠!! まだやれます!!』
カミラが剣を振りながら叫ぶ
『わかっている!! 後ろの守りを頼む!! 全力で吹き飛ばす!!』
マルスが片手に淡く輝く光の玉を作りながら言う
『マルス師匠!! 了解しました!』
カミラが飛び退き、リリシャの方に下がり、剣を構えている
『ホーリーバースト』
マルスが魔法を放つと、聖なる閃光が黒い触手を消し飛ばしていき壁を突き破り、閃光は空に向かって一直線に伸びている




