メリトリアノス
シルフィード号とキャス号がメリトリアノスの町に近付き、ホビッツ号とクレーセス号とベアーズ号は、離れた位置で待機している
『着陸場所を指定してください』
ヒストリアが大声で門番に言う
『え? ちゃちゃちゃ着陸場所!! えーと』
門番が慌てて、どうしたら良いか解らず、右往左往している
『どうしますか? 裏手の門の側で良いですか?』
ヒストリアが大声で言う
『え! はい!!』
門番が慌てて言うと、シルフィード号とキャス号が向かい、キャス号が着陸して、全員降りると、上昇して、シルフィード号が着陸する
町の門から馬車がやってくる
『御父様』
イーレシアが微笑みながら言う
『イーレシア!! 何故ここに』
男爵が驚いている
『内緒にする事が多いので・・・リベリアの英雄様が用が有るそうです。』
イーレシアが考えながら、説明をしていると、男爵が驚きながらマルス達を見ている
『英雄殿が来訪とは、光栄に思います』
男爵が頭を下げながらいう
『秘密にしてくださいね』
メトリシアが微笑みながら言う
『御用とは?』
『ミーヤの祖父が残した書物など有ったら見させて欲しいと思います』
マルスが笑顔で言うと、ミーヤがガチガチになりながら歩いてくる
『領主様、クオルドゼミの孫娘のミーヤです。お久し振りです』
ミーヤが震えながら頭を下げる
『クオルドゼミ殿! そうか・・・生きていたのだな』
男爵が驚きながら、ミーヤを見ている
『どうかしたのですか?』
イーレシアが男爵の顔を見て聞く
『オルゲシタル殿が1年前惨殺されて、他にもクオルドゼミ殿の関係者が次々と殺された』
男爵が説明をすると、ミーヤが涙を流し始める
『マルス、これは・・・』
リリシャがマルスを見て言う
『魔法結社ダークブラドーゼンの仕業かな? 支部はここに有りますか?』
マルスが考えてから聞く
『有りませんが・・・魔法結社ダークブラドーゼンは何かしたのですか?』
男爵が驚きながら聞く
『ロイド任せた! 拠点が有るか、すぐに調査してね』
マルスがロイドを見ると、ロイドが説明と国王からの手紙を見せる
『すぐに協力します。王命遂行します』
男爵が頭を下げながら言う
(事件が起きていたのか・・・ミーヤは何か絡んでいるのか? 魔法結社を潰さなかったら、取り潰しも有り得るのか? イーレシアの帰郷だけでも驚いていたが・・・)
『魔法結社ダークブラドーゼンは、クライドルド王国の魔法学院襲撃や宮廷魔術師長の誘拐未遂等をした組織です。 徹底的に潰します。』
ロイドが言うと、イーレシアが驚きながら見ている
(え! そんな事が起きていたのですか? それは・・・王家に攻撃をしたも同じ事を!! リベリアの英雄様は知っていたのですね・・・)
『畏まりました・・・すぐに領兵に伝えます』
『それは、待ってください、内々に奴らの尻尾を掴み、捕らえます。今回は、メトリシア王女様の護衛として来ている振りをさせてください』
ロイドが事情を話し始める
『え!! メトリシア第2王女様!! 挨拶が送れて申し訳有りません』
男爵が慌てて、メトリシアを見て、挨拶をする
『マルス師匠の弟子のメトリシアとして、内緒にしてください!! 面倒な歓迎も不要です』
メトリシアが笑顔で言う
『御父様、国家機密にふれてしまいますが、リベリアの英雄様の事は内密にお願いします。 リベリアの英雄様の後ろには、数ヵ国の王家が後ろ楯となります』
イーレシアが考えながら言うと、男爵が驚いている
(は? 数ヵ国? 内密にと言われても・・・その為にイーレシアが一緒に来たのか?)
英雄騎士隊にシルフィード号の護衛を任せて、マルス達は、領主が用意した馬車に別れて乗り込み、町中に入っていく
領主の館に入り、書庫に案内されると、司書に本を運んできて貰う
『これが、クオルドゼミ殿から受け取った書物になります』
男爵が書物の山を見ながら言う
『こんなに残っていたのですか?』
ミーヤが驚いている
『亡くなる数年前に預かった物がほとんどですが・・・』
男爵が考えてから言うと、みんな本を手に取り読み始めている
『重要な魔導書は無いですね・・・』
リリシャが本を見ながら言う
『記述の間違っているものも有ります』
エミールが読みながら言う
『北の王国の物語の本ですが、余り興味は湧きませんね』
フローネが読みながら言う
『マルス殿、どうしますか?』
ロイドが全員の様子を見て聞く
『犯人にクオルドゼミの関係者が来訪したと思わせるかな?』
マルスがニヤリとして言うと、みんなマルスを見て微笑んでいる
『やっぱり、マルスは悪巧みしていたのね』
キリシアが笑顔で言うと、マルスが何をするか話し始めると、キリシアが嬉しそうに笑っている
『イーレシアさん、少し墓参りに行きたいと思います』
マルスが笑顔で言う
『え! それは・・・狙われるつもりですか?』
イーレシアが考えながら言う
『探し物をする為です。案内を頼んでも宜しいですか?』
マルスが笑顔で言うと、エミールが微笑んでいる
『探し物ですね・・・』
イーレシアが苦笑いして言う
(探し物? ただの物探しですか? 魔法結社ダークブラドーゼン探しの間違いでは・・・勝手に歩かれるよりは良いでしょうが・・・)
『美味しい買い食いも忘れないでね』
キリシアが笑顔で言い、イーレシアは、マルスとエミールとエレーヌとキリシアとルメイルとカミラとミーヤと一緒に出掛ける




