表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/1407

王都

王都が見えてきた

『門の前に馬車が並んでいるね』

『仕方ないよ。沢山の馬車が集まるから』

『王都へ着いたら、宿屋に行ってから何をする?』

『魔法学院を見に行きましょう』

リリシャが笑顔で言う

門番がやって来て

『どこから来た?』

『リベリアからです』

『商人か?』

『冒険者です。この子の魔法学院受験で来ました』

『ギルドカードと受験証を見せろ』

全員ギルドカードを出してエミールの受験証を見せる

『え?シルバークラスに、ブロンズクラスだが証持ちだと!ヴァンパイア討伐の証!!!』

門番は驚き、我を忘れ呆然としている

『何をしている!!』

我に返った門番は上官を呼び

『これはあり得ますか?』

『リベリアの英雄か・・・聞いたことがある』

『噂のリベリア冒険者ですね』

『噂は解りませんが、リベリアから来ました』

『問題無いので通ってよし』

ギルドカードと受験証を受け取り中に入る

『宿屋はどこかな?』

『シュルトが確保してくれているので、そこに向かいましょう』

町の雰囲気を見ながら宿屋に向かう

『いらっしゃいませ』

『シュルトから連絡していたキリシアです』

『お待ちしていました。予定どおり着いて何よりです』

『よろしくお願いします』

『4階の7部屋です。よろしいですか?』

『良いよ』

『1ヶ月金貨10枚と銀貨5枚ですが、分割にしますか?』

キリシアは金貨を渡す

『確かに受け取りました』

『馬車の警備をして貰うのは可能ですか?』

『1日銀貨1枚です。1ヶ月金貨3枚です』

『よろしく』

キリシアは金貨を置く

『警備は直ぐに手配します。それまでは私共の方で見ておきますので、安心してください』

『ありがとうございます』

部屋に荷物を置いてから、下に降りると店主が

『食事の準備が出来るまで町を観光しますか?』

『そのつもりです』

リリシャが微笑みながら言うと店主は見送ってくれた


リリシャの案内で魔法学院に向かい、門の前まで来ると

『魔法学院!広いね』

『建物も歴史を感じます』

キリシアとエミールは見とれている

『ついでにギルドも行ってみる?』

マルスが言うとキリシアが頷く

ギルドに向かいながら町を歩いて行くと、冒険者達が増えてくる

『冒険者もかなりいるんだね』

『迷宮も有るから、ギルドも迷宮の近くにあるからだよ』

『だからだね』

ギルドに入ろうとすると冒険者が

『子連れがくる所じゃないぜ』

そう言って笑うが、無視して中に入り、掲示板を見る

『たいした依頼は無いね』

アイアンクラス以上の依頼を見て言うと

『お前達馬鹿か?上級者の依頼なんて受けれないだろ』

冒険者が笑い飛ばすが、キリシアは無視して職員に

『ギルドマスターいるかな?バイルから連絡は入っていると思うけど』

『え?バイルから?少々お待ちください』

職員が奥に行き1人の男を連れて戻ってくる

『応接室にどうぞ』

応接室に入ると

『はじめまして、ギルドマスターのオイゲルです。噂は聞いていますが、念のためギルドカードの提示をお願いします』

キリシアはギルドカードを見せると

『間違いなく、リベリアのキリシア殿ですね』

『今日の用向きは?』

『到着したので挨拶に来ただけです』

『ありがとうございます』

『ここの迷宮は今、何層まで潜れるのですか?』

『現在11層までですね』

『中魔石は少ないのですか?』

『ほとんど取れません。リベリアから沢山届いて安心しています』

『時間が合えば潜ることも有りますので、その時はよろしくお願いします』

『是非お願いします』

『そろそろ宿屋に戻りますね』

応接室を出て宿屋に帰ることにする


ギルドを出た所で冒険者が

『おいさっきから無視しているんじゃねぇよ!聞こえているか!!』

キリシアは無視して帰ることにすると

『このアマ!!痛い目に遭いたいのか!!』

『弱い奴に興味ない。サヨナラ』

キリシアはそう言って帰る

『新人のクセにこのアマ!!』

いきなりキリシアを殴ろうとするが、キリシアはかわして

『弱すぎるから相手するのも面倒』

『このアマ!!殺す』

周りの冒険者は囲み、見物をしている。冒険者はキリシアを追いかけながら殴ろうとするが、キリシアがかわしたため、キリシアの後ろにいた男を殴る

『あー、やっちゃった』

キリシアは微笑みながら言う

『このアマ!避けるんじゃねー!!』

冒険者はお構いなしにキリシアに向かってくるが、キリシアは股間を蹴りあげて終わりにする。冒険者は悶絶してうずくまる

『バーカ、弱いんだから、相手の実力をよく見てから喧嘩売りなよ!』

『バカな・・・あいつが全く相手にならないなんて・・・』

『仲間ならちゃんと手当てしてあげてね』

キリシアはそう言って歩きだす

周りの冒険者達は驚いてキリシアの後ろ姿を見送る


翌日は宿屋で聞いた素材屋を回ることにする

『いらっしゃいませ』

『この店に魔力を通す革はありますか?』

『当店にはありません』

『そうですか』

『この先の奥にもう一軒、革の素材屋が有りますので、そちらを探してみた方が良いですよ』

『親切にありがとうございます』

素材屋に着いて中に入ると

『なんだ、若いの、なんか用か?』

『魔力の通る革を探している』

『そこにある』

革を確認しながら、魔力制御で魔力の流れを見る

『この2つの革は在庫有るのかな?』

『ん?何故それを選んだ?』

『ちゃんと魔力が流れるから!』

『何の革か解るのか?』

『知らない』

『は?まさか本当に魔力の流れを見たのか?』

『何か悪いか?』

『左手のやつなら10枚ある』

『10枚でいくら?』

『金貨40枚だ』

キリシアは金貨を積み上げ始める

『ちょっと待て!』

『ん?』

『本当に全部買うのか?』

『悪い?』

『悪くはないが、その革は1枚金貨3枚でいい。だから30枚だ!』

『わかった』

キリシアが積んだ金貨を見て、頭を抱える

『俺が嘘をついて革を渡さない可能性もあるのだぞ!』

『そんなことしたらあなたは店をたたむでしょ?』

『そうだが・・・信用するのか?大金を前に嘘をつくとは思わないのか?』

『信用する』

キリシアはニッコリする

『く!敗けだ!何故そんなに魔力を通す革が必要なんだ!』

『付与魔法使うから』

『そうだよな・・・革はどこに届ければ良いか?』

『リベリアに帰る前に受け取りじゃダメかな?』

『良いぞ!帰る前日に言ってくれたら倉庫から出して、革を渡すようにする!』

『わかった』

『追加で魔力が通る革が手に入ったらその時に交渉するが良いか?』

『わかっただけど、馬車に乗らなくなったらリベリアまで運んでね』

『当たり前だ!』

店主は大笑いする

『魔力を通す良質な糸を売っている店、無いかな?』

『革細工用だな!付いてこい!』

店主の案内で1つの店に行くと

『じいさん居るか!』

『なんだお前か!何の用だ!ばか野郎!』

『客を連れてきた』

自分達を見て溜め息を洩らし

『何がほしいのか?』

『魔力を通す糸で、ブーツ作れる丈夫なのが良いかな?』

『は?馬鹿か!止めておけ、勿体ない!』

『そう?』

『お前達の買える代物じゃ無いからな!!』

じいさんは溜め息を洩らし

『とんだ馬鹿を連れてきたな?』

『取り敢えず糸を見せてよ!選ぶから!!』

『まぁ良いか・・・』

箱を出してきて糸を並べる、マルスとリリシャは魔力視を使いながら一つ一つ見て別けていく

『マルスはどう?』

『これと言う糸は無いね。殆ど使い物にならないと思う、リリシャは?』

『こっちもダメだよ。魔力の通る糸は無いね』

『は?お前達何を!・・・・まさか魔力を通して選んでいるのか!!』

『悪い?』

『ちょっと待て!魔力を通す事が出来るのか?お前達は!!』

『出来るよ、出来たらダメなの?』

『ちょっと待て!!』

奥からまた糸の箱を持ってくる

『これどうだ!』

箱の中の糸を確認していき

『この3つだね。だけど色が微妙』

『在庫有るの?』

じいさんの顔色が変わる

『残念だが在庫はない!祖父の代の時には取り扱っていたが、この国では無い・・・しかし本当にこれを選ぶとは・・・・』

『在庫無いのか、残念。どこに行けば手に入る?』

『交易都市から交易を依頼するしか無いな・・・』

『アーメルドに行ったら注文するようにするね』

『アーメルドの知り合いの店に行け!アイツならば喜んでくれるだろう!』

じいさんは革の店主を見て

『お前もやられたのか?』

『見事に残っていた高級品を全部持って行かれた!言い値で即金でだ!』

『容姿で判断したらダメだな・・・・お前達は良い付与魔法使いになるだろう。名前を聞いても良いか?』

『リリシャです。こっちがマルスです』

『そうか・・・リリシャとマルスか・・・覚えておこう』

店を出て他の店に行くことにする


いくつかの店を回ったが良いものはなかった・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ