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王都へ

魔法のランプ作成と、馬具用の魔道具作成と、エミールとミリアとアニー、ラーザに接近戦訓練や、迷宮探索をしながら、とうとうエミールの出発の前日となった朝

『エミール、準備は順調ですか?』

『はい!師匠』

『今日の夜は、みんなでごはん食べたら明日出発ですからね』

『はい!』

リリシャとエミールは笑顔で会話をして、エミールは部屋に戻り、準備の最終確認をする


昼頃に何でも屋シュルトが男3人を連れてやって来る

『お話していた警備の者達です』

『留守の間よろしくね』

シュルトが紹介する3人にキリシアが言うと

『お任せください』

3人は頭を下げる

『ステラ、3人と打ち合わせしておいてね』

ステラは頷き、3人と打ち合わせし始める

『食材配達の件も上手くいっているかな?』

『最初は嫌がっていましたが、今じゃ喜んでやってくれています。宣伝してくれたお陰で、周りの家々とその口コミで広がった家々に配達が増えて、今では市場に向かう前に品切れになりそうで、そちらが怖いと言っています。相当感謝していました』

『良かったー、治安が悪くなっているから何かあると嫌だからね』

『しかし、商才が素晴らしいです』

『そうかな?マルスだからと言うことで!』

『そうですね!』

『いない間に何か有った時の為に、これを預かって貰っても良いかな?』

金貨の袋を渡す

『畏まりました』

フローネが入ってきて

『シュルト、いつもありがとうね』

『フローネ様には感謝しています』

シュルトはそう言って帰っていった

『あなた達が王都に行くのは、やはり心配ですね』

『フローネ先生、目立たない様に気を付けます』

『どうしても目立つのですから、自重は忘れないようにお願いしますね』

フローネは真剣な目でキリシアとリリシャとマルスに言う


夕方になり、ギレリムとラーケンとカセティとバイルとヘザーネとミドルがやってきて食事会を始める

『とうとうエミールも魔法学院の試験だな!』

ギレリムが言うとエミールは笑顔で答える

『はい!頑張ります』

『来た時は本当に自信の欠片も無い顔をしていたが、今では一人前の魔法使いだからな!』

『フローネ先生とリリシャ師匠とマルス師匠とキリシア師匠のお陰です。夢だった魔法学院に行かせて貰えるなんて、本当にありがとうございました』

『しかし本当に魔法学院に行く必要有るのですか?既に学院の先生以上の実力が有ると思いますが・・・』

ミドルが言うと

『必要はありません!!が常識を知るために行く必要があるかもしれません』

フローネが言うと

『マルスに感化され過ぎていますから、難しいでしょう。私が知る限り、宮廷魔術師長クラスに成長していますから』

バイルが苦笑いしながら言う

『私はまだまだ半人前です』

エミールが言う

『あなたが半人前だったら私も半人前ですよ』

フローネが言うとみんな笑う

『そんなことありません。先生にはまだまだ沢山教えて貰う事があります』

『例えばどんなことですか?』

『付与魔法と・・・・・・』

『もう殆ど教え終わっていますよね』

『魔力視と鑑定はまだ教えて貰っていません』

『エミールさん、魔力視と鑑定は魔法学院で教えてもらえますよ』

ミドルが言うと

『え?あとは・・・・常識を教えてください』

エミールの言葉に

『私は、常識を教えるのが遅くなった事が一番の失敗でした』

フローネは苦笑いしている

『弟子が出来たら自重してくれると思いましたが、失敗でしたね。それ以上に、張り切って弟子を育ててしまうのですからね』

バイルも苦笑いする

警備隊隊長とガシリオが到着する

『遅くなったな』

『隊長!ガシリオ、仕事終わったの?』

『隊員達に早く行けと言われたぞ』

隊長が笑う

『隊員が?』

『訓練で沢山会っていたからな!いつも真面目で、リリシャ殿と一緒に回復魔法を使ってくれてたからな』

『確かに、みなさん優しくしてくれます』

隊長の言葉にエミールが言う

『魔法学院なんかに行かずに、ずーっとリベリアにいてほしいとみんな言っていたからな』

隊長の言葉にガシリオが

『こんな素晴らしい魔法使いが魔法学院に行くのは勿体ない。逆に魔法学院の先生に成りに行くのでは?と隊員達は言っていますよ』

みんな同意して大笑いし始める

『エミール、魔法学院に入っても、あなたに魔法を教えられる先生は、もういません!付与魔法自体も魔石に書き込む技術は既に王国で3番目に成っています。遅れた技術を学んで人を馬鹿にしないように気をつけてください。くれぐれも魔法学院代表で暴れないように、あなたは、魔法学院や王都の図書館で魔導書の写本をした方が知識を得られると思われますね』

フローネの言葉に

『はい!先生、頑張って魔導書の写本をしてきます』

『良い友達も作ってね。決して貴族と面倒事にはしないように』

リリシャの言葉にみんな頷く

『この手紙を持っておいてください』

ガシリオが手紙を渡す

『これは?』

『騎士団団長が何かあれば力になってくれます』

『え?ありがとうございます』

『キリシア殿、今回の旅にこれを持っておいてください』

『これは?』

『リベリア領主の庇護下に有る証です。何か問題があれば、リベリアに文句を言ってくるように書いてあります』

隊長が言うと

『ありがとう、隊長』

『こちらも持っていってください』

バイルも手紙を渡し

『前回同様、問題になったらギルドが全面的に責任を持ちます』

『ありがとう、バイル』

『アーメルドと王都のギルドには既に連絡済みです』

バイルはそう言うと

『また問題が発生しないことを祈ります』

フローネが言う

『隊長に聞きたい事があります!特別聴取者と拷問許可の称号は何ですか?』

隊長はリリシャを見てから

『凶悪犯に対しての取り調べと拷問の許可です。キリシア殿とリリシャ殿とマルス殿は、どんな凶悪犯でも全てを吐かせられるからですね』

隊長の言葉に

『何をしでかしたのですか?』

『訓練の相手にしてボコボコにした後、リリシャ殿の魔法で死より怖い時間を与えただけですね。30人も殺して逃げていた凶悪犯が、リリシャ殿を恐れて牢屋から出たくないと隅で震える状態にしてしまいました。取り調べも、言わなければ呼んでくるよと言っただけで取り調べ出来ましたから』

隊長は苦笑いしながら説明すると

『それで悪乗りですか・・・・どんな魔法を使ったかは聞かない様にします』

フローネは溜め息を吐きながら言うとギレリムが

『実は一番怒らせて怖いのはリリシャだったと言うことか?』

『その通りです!』

ガシリオが答えるとみんな苦笑いする


帰り際

『無事にみなさんが帰ってくることを祈っています』

ヘザーネがそう言って

『ヘザーネも待っていてね』

キリシアは笑顔でヘザーネに抱きつく


翌朝、荷物を乗せて出発する

『エミール、受験証忘れてないですよね』

『はい!ここにあります』

エミールは受験票を見せてからしまう

『アニー、ミリアも忘れ物は無いかな?』

『大丈夫です』

『ルメイルも大丈夫?』

『大丈夫です』

町の門に着き、出発するところで

『無事に戻ってこいよ』

門番はそう言って見送ってくれた


王都に向かって進む

『順調に進むね』

『王都だから道も良いよね』

休憩している馬車を次々と追い抜いて進む


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