王城で雑談
『あ!! 忘れていた』
キリシアが笑顔で言うと、袋をメトリシアに渡す
『ヘルト御兄様、これを』
メトリシアが笑みを浮かべて言うと、ヘルトが嫌そうに受け取る
『メトリシアなんだ? 重たいが・・・』
ヘルトが苦笑いして言う
『中を確認してくださいね』
メトリシアが笑顔で言うと、袋から魔石を取り出して、見ていると、国王と前国王も見ている
(大きいな・・・献上か・・・平和だな)
『メトリシア、これは何層の階層主か?』
国王が考えながら言う
『階層主か? 何層のモンスターなのか?』
ヘルトが苦笑いして言う
『45層に行ってきた記念の魔石です』
メトリシアが笑顔で言う
『そうか・・・よよよよっ45層ーーー!!』
国王が大声をあげる
『やっぱり・・・記録更新か・・・』
ヘルトがため息をしている
『本当なのか? 45層と言うことは、どれぐらい強いモンスターになっているんだ!』
前国王が慌てて聞く
『魔法で一撃です!!』
メトリシアが笑顔で言う
『一撃? 本当なのか?』
前国王が苦笑いする
『本気で放てる相手です!!』
メトリシアが嬉しそうに言う
『本気で・・・そうか・・・山を吹き飛ばせるのだから可能か・・・』
前国王が苦笑いしている
『この魔石で魔道具は作らないのですか?』
王妃が微笑みながら聞く
『マルス師匠は、魔石がどうでも良くなってます! 鉱石目的って言うんですよ!! キリシア師匠なんて、拾わずに次の階に向かおうとするんです!!』
メトリシアが笑顔で言う
『そうですか・・・この魔石で良い魔道具を作って欲しいですね』
王妃が微笑みながらマルスを見て言う
『沢山有りすぎるからあげます。屋敷の資材置場の魔石も全部欲しいですか?』
マルスが笑顔で言う
『いや!! 遠慮しておく・・・この袋の中身でも十数個有るようだから』
ヘルトが慌てて言う
『献上は受け取ったが褒美はいるか?』
前国王が微笑みながら聞く
『え! 褒美ですか? それなら魔石を沢山引き取ってください』
マルスが笑顔で言うと、みんな笑いだす
『そうですね・・・魔法珠もマルスが沢山作ってくれましたけど、邪魔ですね』
リリシャが微笑みながら言う
『魔石なんてどうでも良い!! モンスターだけ倒したい』
キリシアが笑顔で言う
『昔は大魔石1つ探すのが命懸けでしたが・・・山積みで処分したいですね』
リシリアが呟く
『マルス師匠が失敗しないから、そんなに必要ないです』
エミールが微笑みながら言う
『魔石を持って帰るのも面倒ですよね』
メトリシアが呟く
『あははは・・・褒美はいらないか・・・仕方無いが・・・次から、バイルに魔石の献上は、ヘルトに手渡すように伝えておいてくれ』
前国王が笑いながら言う
『はい、お祖父様、更新したら、バイルに御使いを頼みますね』
メトリシアが笑いながら言う
『毎回は要らないぞ・・・まとめて、持ってくるように』
ヘルトが苦笑いして言う
『え! ヘルト御兄様受け取りたくないのですか? 酷いーー』
『毎月、バイルが王都に来るのも面倒だろう・・・飛空艇で持ってきてくれた方が早いよな?』
『そうですのー メトリシア時々遊びに来てくれないと、寂しいですのーーレセナ様も寂しがってますの』
アリシアが嬉しそうに言う
『シーリスちゃんに纏わりついて逃げられるから、ですか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『え! もしかして聞いたのですの?』
アリシアが慌てていると、メトリシアが笑いながら説明している
『アリシア、子供に嫌われないようにな・・・』
国王が苦笑いしている
『抱きつく癖は治して欲しいですね・・・サトメル様やミーレスちゃんにも避けられていませんか?』
王妃が微笑みながら聞く
『え! 可愛いですの・・・近付くと逃げてしまいますの』
アリシアが残念そうに言う
『アリシア、ウルシナ公国に嫁いだら大変ですよ』
王妃が心配そうに言う
『アリシア様は嫁ぐ時、誰か付いていくのですか?』
マルスが疑問そうに聞く
『え? 誰も用意してませんね・・・ウルシナ公国に聞かないと』
王妃が呟くと、国王を見ている
『忘れられているな・・・日程も決まってないからな・・・』
国王が呟く
『苦労しますね・・・クレシアには、今年の宮廷魔術師を付けたので安心ですね』
王妃が微笑みながら言う
『アリシア、いつまでマルス殿の屋敷に居るつもりだ?』
前国王が微笑みながら聞く
『何故ですか?』
アリシアが首を傾げて、疑問そうに見ている
『メトリシアが居なくなって、魔法学院の講師も終わったが、いつまで居るつもりだ?』
前国王がアリシアを見ている
『え? 快適ですの!』
『快適は解るが・・・』
前国王が苦笑いしている
『マルス殿の屋敷が住まいですの』
『いつまでも居ると、屋敷の侍女達も大変だろう・・・王女なのだから』
『仲良しですの!! それにレセナ様も遊びに来てくれますの』
『ダメか・・・言っても無駄なのか?』
前国王が頭を抱えている
『アリシア、マルス殿がリベリアに居たら、屋敷で何か有ったら問題になる・・・王女なのだから、周囲に迷惑だろう』
国王がアリシアを見て言う
『ヒリアとリリアも一緒ですの!! サトメル様もミーレスちゃんも居ますの』
アリシアが笑顔で言うと、みんな顔を見合せて笑い始める
『あ!! サトメル王女様も・・・ヒリアとリリアも居たか・・・何故サトメル王女はまだマルス殿の屋敷に・・・』
国王が考え込む
『あぁぁぁぁーーーーーー!! 忘れられている!』
ヘルトが大声をあげる
『ヘルト、どう言うことだ?』
国王が聞くと、王妃も見ている
『サトメル様が王都に来た際、マルス殿に預けたままです・・・屋敷から遊びに行くのは自由でもマルス殿預かりだから、迎賓館もリオンド・ベクラード王国の屋敷にも移動して良いと言ってません!!』
ヘルトが慌てて言う
『そうだったか?』
国王が苦笑いしている
『問題が起きないから、忘れていたな・・・王国で一番安全なのは、事実だが・・・』
前国王が溜め息をしている
『マルス殿の屋敷に集まるのが、一番楽ですね』
王妃が微笑みながら言う
『はい、お義母様、マルス様の屋敷が一番のんびりで来ます』
クレシアが微笑みながら言う
『そうですの!! クリスちゃんも居候ですの』
アリシアが笑顔で言う
『え? クリスちゃんも? リベリア公爵家の屋敷には行かないのですか?』
王妃が驚いている
『ウイントレスに宣言していたよ・・・ミーレスとリリアの護衛かな?』
マルスが笑顔で言う
『簡単に・・・護衛なんて・・・魔法学院トップ3人が一緒なら周囲に人が集まりますね』
王妃が考えている
『エリカとレズオスに頑張ってもらって人避けかな? クリスにしつこく付きまとったら、どうします?』
マルスが王妃を見て聞く
『今度マルス様の屋敷で密談しましょうね。ふふふ』
王妃が笑みを浮かべている
『あ! 御母様の悪巧みです』
メトリシアが笑顔で言うと、全員王妃を見ている
(絶対に遊ぶつもりだ! マルス殿が居なくても、屋敷に遊びに行くつもりなのか?)
 




