ポーション作成
翌朝、道具屋が大量の薬草を持ってくる
『マルス様、これで足りますか?』
道具屋がリリシャ達を見て聞く
『全然足りません!! 倍は用意してください!! 全員で作れません』
メトリシアが言うと、リリシャ達が浮かせて持っていく
『これでも足りないのか? やっぱり凄すぎる』
道具屋が苦笑いしている
『明日には完成しているかな?』
マルスが呟く
『質が良いので、いくらでも売れますが・・・明日の朝には引き取りに来ます』
道具屋が言うと、帰っていく
リリシャ達が作成を始めると、マルスは、エレリアとシーリスに魔法薬作成を教え始める
『シーリス、その調子で魔力を維持してね』
マルスが魔力視で魔力を見ながら言う
『リリシャ様の様に魔力を出さなくて良いのですか?』
シーリスが魔力を維持しなからリリシャを気にしている
『リリシャの真似は必要無いよ・・・あの大鍋で百本一気に作る為だからね』
マルスが微笑みながら言う
『あんなの見せられたら・・・普通の魔法使いでは不可能と言うような物です』
エレリアが見ながら言う
『慣れましたね』
マルスが微笑みながら言う
『毎日物凄い魔力を持った人達を見ていましたから・・・ミリアさんとメトリシアさんとエミールも真似してますから・・・シーリス良いですか、真似はダメですよ』
エレリアが不安に言う
『はい、お母さん』
シーリスが少し嬉しそうに言うと、魔力を維持している
『このぐらいで大丈夫だから、冷まそうね』
マルスが微笑みながら言うと、鍋を火から下ろして、冷やしながら魔力を維持している
『シーリスちゃん、上手ですよ』
リリシャが出来上がったポーションを見て言う
『当たり前です。 自慢の二番弟子です』
エミールが笑顔で言う
『今度はあの大鍋で作りましょうね』
リリシャが嬉しそうに言う、大鍋を見て言う
『リリシャ、嬉しいのは解るけど、大鍋はまだ無理だよ』
マルスが苦笑いして言う
『そうですか? ミリアもメトリシアも余裕が有りますよ』
リリシャが嬉しそうに言う
『凄い・・・』
シーリスがミリアとメトリシアの魔力を見て呟く
『シーリス、この鍋で沢山ポーションを作って、勉強しましょうね、エレリア叔母さんも』
エミールが笑顔で言う
『そうですね、マルス様が王都を離れたら、時間が有りますから、ポーション作りも良いですね』
エレリアが考えてから言う
『シーリスも手伝って沢山作ってね』
マルスが微笑みながら言う
『それが目的でポーション作りにしたのですね! マルスも回りくどいですね』
リリシャが微笑んでいる
『あ! それで急に・・・シーリスちゃんが1人で作れるようになれば、ミーレスちゃん達の先生になるのですね』
エミールが微笑んでいる
『良く解らないけど、このぐらい簡単です』
シーリスが笑顔で言う
『飛び回って帰ってきたら、一緒に作りましょうね』
エミールが嬉しそうに言う
『はい! エミール師匠』
シーリスが満面の笑顔で言うと、リリシャが嬉しそうに見ている
『マルス師匠!! 大変です!! 瓶が足りません』
メトリシアが瓶の数を見て言う
『え! 300本有った筈だけど』
マルスが驚いている
『これが4杯目です!! どうしましょう』
メトリシアが慌てている
『じゃあ、壺に詰めて・・・道具屋に瓶を持ってきて貰おう』
マルスが言うと、マルスが道具屋に出掛けようとする
『マルス師匠一緒に行きます』
エミールが言うと、エレーヌも付いてくる
『私も』
シーリスが言う
『エレーヌ、面倒見てあげてね』
マルスが微笑みながら言うと、歩いていく
『マルス様何か有りましたか?』
道具屋がマルス達を見て驚いている
『瓶が足りなかった! すぐに用意して』
マルスが言う
『え! 瓶が!! すぐに用意します』
道具屋が慌てて言う
『配達よろしく』
マルスが言うと、道具屋を出て歩き始める
『マルス師匠、パン屋行きませんか』
エミールが路地を見て言う
『そうだね』
マルスが言うと、みんなで歩いていく
『あんたかい、元気だったかい?』
パン屋のおかみさんが、マルス達を見て聞く
『元気そうですね。売れゆきどうですか?』
マルスが笑顔で言う
『今日は売り切れだよ』
おかみさんが笑顔で言う
『それは良かった』
『あんた、魔法学院卒業したのかい?』
『今年卒業だよ』
『今年は、困っている学生が居なかったかい?』
『今年は誰も・・・宮廷魔術師にも沢山就任したからね』
『噂は聞いたよ、歴代最高の世代と噂されていたね』
おかみさんが考えてから言う
『来年も再来年も良い魔法使いが排出されるよ』
『それは良かった・・・あの娘達は元気かい?』
『元気です。どうかしましたか?』
マルスがおかみさんの顔を見て聞く
『騎士さんや魔法学院の生徒が買いに来てくれるけど、この頃凄く明るい表情だからね・・・数年前卒業が近くなると、暗い顔をした生徒が、この時間パンを買いに来てくれていたからね・・・魔法使いの夢に敗れて、泣いていた人も多かったよ・・・そうそう、10日ぐらい前、その生徒が急にパンを買いに来ていたね・・・何でも北の王国から来たと言っていたよ』
おかみさんが思い出して言う
『え! 北の国から? ・・・その人何か言っていた? 詳しく教えてください』
マルスが考えて聞くと、おかみさんが話した内容と特徴を話していると、エミールが考えている
(これって・・・魔法結社ダークブラドーゼンの人なのかな? 近くに居るなら、危険も・・・それに卒業生なら・・・魔法学院内も知っています)
『その人の年は・・・7つ年上?』
マルスが考えている
『そうだね・・・あの子達の2つ上だよ』
おかみさんが考えながら言うと、エミールが驚いている
屋敷に帰りみち
『エミール、クレスタとエビリアに内緒で聞けるかな? リリシャは思い出したく無いだろうから・・・』
マルスが考えながら言う
『はい、マルス師匠・・・他に聞ける相手が入れば良いのですが・・・』
エミールが考えている
『講師達じゃ無理だろうから・・・魔法学院内で味方は・・・司書ぐらいかな?』
マルスが考えながら言う
『やっぱり・・・リリシャ師匠に聞く方が良いのでしょうか?』
エミールが考え込んでいる
『リリシャ・・・魔法学院の楽しい思い出無かったと思うから・・・魔法学院時代の友達話しは全然してくれないからね』
マルスが考えている
『そうでした・・・エレーヌがいなかったら、私も1人だったと思います。リリシャ師匠に内緒で調べましょう』
エミールが決意を込めて言うと、エレーヌとシーリスが頷いている




