帰宅
帰り道、道具屋に寄る
『マルス様、今日はどの薬草ですか?』
道具屋が笑顔で聞く
『ポーションとマジックポーションを大量に作ろうと思っただけです。 屋敷に送っておいてください』
マルスが笑顔で金貨の袋を差し出そうとする
『畏まりました、送っておきますが、預かっている資金が多く有りますので、硬貨は必要ありません』
道具屋が苦笑いして言う
『え? そんなに有ったかな?』
マルスが呟くと、メリアとカミラがマルスを見ている
『あれだけの上級薬を引き取っていますので・・・』
『あれは、メトリシアとミリアとエミールの趣味だからね、あ!!ルキア達にも別けないと』
『これ以上資金を貯められても、払いきれなくなります』
道具屋が苦笑いしている
『メリア任せた』
マルスがメリアに言うと、メリアが道具屋と話し始める。メリアの顔が驚きの余り、口を開けたままになっている
『マルス様、金貨の袋を渡すのは、良くないです。作ったポーションを全部買い取らせてあげて下さい・・・代金が金貨200枚越えてます』
メリアが真剣にマルスを見詰めて言う
『え? そんなになっていたかな?』
マルスが苦笑いする
『毎回金貨を渡して、買い取った魔法薬の代金を受け取ってません!! いつも山のようなポーションを作るのに、代金を受け取ってないなんて、マルス様だからで済みません』
メリアがマルスに言うと、カミラが笑っている
『マルス様だからです。メリアが受け取って、金庫にしまってあげて下さいね』
カミラが笑いながら言う
『え! あ!! そうでした! 任せてください』
メリアが笑顔で言うと、道具屋が安心している
『メリアの小遣いにしてね』
マルスが笑顔で言う
『マルス様の金庫にしまいます』
メリアが慌てて言うと、カミラが楽しそうに笑っている
『すぐに薬草集めて、送り届けます』
道具屋が笑顔で言うと、マルス達は屋敷に歩いていく
『マルス師匠、お帰りなさい』
ケーレスが笑顔で言う
『ケーレスただいま、何か有ったかな?』
『メトリシア様が立腹です』
ケーレスが苦笑いして言う
『え? 何で?』
『マルス様を探しに商会に行ったら、居なかったからです』
ケーレスが言うと、屋敷からメトリシアが走ってくる
『マルス師匠!! どこに行っていたのですか!!』
メトリシアがマルスに詰め寄り言う
『町中を散歩していたよ』
『散歩行くなら、言って下さい!! 商会に行ったら、出掛けたって言うし、行きそうな場所にはいないし!!どこを歩いていたのですか!!』
メトリシアが大声で怒鳴る
『町中を歩いていたら、リベリアの英雄の演劇していたから見ていたよ。初めて見たけど』
マルスが笑顔で言うと、カミラが笑い始める
『え? 演劇? 自分の劇を見ていたのですか!!』
『楽しかったよ』
マルスが笑顔で言うと、メリアが内容を伝えている
『悔しい!! 一緒に見に行きたかった!!』
メトリシアが大声で言う
『もう少し迫力が必要です』
メリアが笑顔で言う
『もう!!』
メトリシアが剥れている
『明日、道具屋がポーションの材料持ってくるから、作成しよう』
マルスが笑顔で言う
『少量じゃ足りないです!!』
メトリシアが苛立ちながら、屋敷に入っていく
リリシャ達がリビングで寛いでいる
『マルス、次はどこに行きますか?』
リリシャが微笑みながら聞く
『キャス号の改修かな? あれ? ルキアはいつ帰るのかな?』
マルスがミリアを見て聞く
『もうそろそろ帰ると思います』
ミリアが笑顔で言う
『リーネ達ならアーメルドの屋敷に滞在して、2日後アーメルドに向かうそうですよ』
クレスタが微笑みながら言う
『そうか・・・じゃあ先にアーメルドの魔法練習場と商会の建屋作りに行かないといけないかな?』
マルスが笑顔で言う
『アーメルドが先ですね、建てている間にケニス達にクリスちゃん達を迎えに行って貰いましょう』
リリシャが微笑みながら言う
『明日ポーション作ったら、明後日アーメルドに向かおう』
マルスが笑顔で言う
『ポーションですね。楽しみにしてます』
リリシャが微笑みながら言う
『リリシャ師匠、独占しないでくださいね』
エミールがリリシャを見て言う
『エミール、一緒に作りましょう』
リリシャが笑顔で言う
『はい、久しぶりに沢山作りましょう』
エミールが嬉しそうに言う
『私も!!』
ミリアが慌てて言う
『ミリアも一緒に遊びましょうね』
リリシャが微笑みながら言う
ヘルトがやってくる
『マルス殿、少し相談が・・・』
ヘルトが入ってくると、メトリシアが睨んでいる
(メトリシア、怒っている? 何が有ったのか?)
『用は無いけど』
『魔法結社ダークブラドーゼンの支部は全部強襲して取り潰したが・・・エリゼトスの支部から逃げられ、船で逃亡された・・・』
ヘルトが苦笑いしている
『は? 逃げられた? あそこまで情報が有って?』
『騎士団の信者が情報を漏らし、逃亡の手助けをした事が発覚している。国内の支部は全部潰せても、隣国に逃げられてしまった』
ヘルトが深刻そうに言う
『呑気な騎士団、お仕置きです!!』
メトリシアが大声で言う
『ヘルト、誘拐された人は居なかったの?』
『それは大丈夫だ!! 逃げたのは魔法結社ダークブラドーゼンの者達だけだ!!』
『乗り込むのも面倒だから、後回しかな? ヘルト、魔法結社ダークブラドーゼンの人達が支部やアジトを作らないように、警戒をしておいてね』
マルスが笑顔で言う
『ロイドに任せている。ヒストリアの信者達もロイドに付けたから、成長してくれるだろう』
『そう言えば、ガズール達は魔法学院に常住で良いのかな?』
『回復魔法使いも魔法師団の方から出向させて鍛えて貰うぞ!! 騎士団長達と違い、闘気の鍛練から鍛えて貰えるから、王都守護騎士隊になって貰う』
ヘルトが嬉しそうに言う
『騎士団の精鋭だった人達、どうなるの?』
『入れ替えだな・・・今年の実力を見て青ざめていたが、必死に鍛練をしている!! ゼダルの所に闘気に付いて聞きに行った位、危機感を持っている』
ヘルトが嬉しそうに言う
『早く学べば良かったのに』
『学ぶ相手が解って、すぐに行動に移す所は良いところだ!! 宮廷魔術師達と大違いだからな!! 昨日の宮廷魔術師就任の集会で圧倒的な実力を見て、呆然と座り込んでいたあの顔は良かった!!』
ヘルトが嬉しそうに言う
『当たり前です!! マルスクラスだから!!』
メトリシアが睨みながら言う
『ヘルト調子に乗りすぎかな? 足元すくわれないようにね』
マルスが笑顔で言うと、みんなヘルトを見ている
『メトリシア、何で怒っているのか?』
ヘルトがメトリシアの殺気に聞く
『マルス師匠がメリアとデートしていたからです!! リベリアの英雄の劇を見ていたなんて、何を考えているのですか!!』
メトリシアが大声で怒鳴る
『リベリアの英雄の演劇? 本人から見てどうだった?』
ヘルトが苦笑いして聞く
『楽しかったよ』
マルスが笑顔で言うと、メリアが内容を詳しく説明している
『誰だ!! 勝手に演劇にしたのは!! 許さない!! 取り締まれ!!』
キリシアが大声で怒鳴り
『ふふふ、面白そうですね』
リリシャが微笑みながらヘルトを見ている
『名前は出て無いけど、貴族にはなってないからね』
マルスが笑顔で言うと、エミール達が笑い始める
『えーと、取り締まりは・・・』
ヘルトが苦笑いしていると、キリシアが睨んでいる




