愚かな人達
宿屋に入ると、そのまま部屋に向かっていく
『おい!! 貴様ら!! 挨拶ぐらいしろ!! 』
マルス達を見付けた男が怒鳴ると、兵士が慌ててマルス達を止めようとする
『騎士さん、排除してね』
マルスが笑顔で騎士に言うと、騎士が兵士とマルス達の間に割ってはいる
『騎士が何故止める!! 問題にするぞ!!』
男が怒鳴り騎士を睨んでいる
『どうぞ!! 問題にして下さい! 国王陛下に伝えておきます』
騎士が睨みながら言う
『貴様!! 騎士ごときが!! 無礼だ!! 捕まえろ!!』
男が怒鳴り、兵士達が困惑している
『王家に逆らうなら、容赦しませんが宜しいのですか? クランドル子爵家の意向と受け取りますが』
騎士が睨みながら言う
『許さんぞ!! 捕まえて、牢屋にでも入れておけ!!』
男が怒鳴り、兵士達が困惑しながら騎士達を見ている
『何をしている!!無礼者を早く捕まえろ!!』
兵士達が仕方無さそうに、騎士とマルス達を取り囲む
『騎士さん、あの愚か者を捕まえて、王都に移送しておいてください!』
メトリシアがため息をして言う
『は!!』
騎士が言うと、騎士が剣に手を掛けて偉ぶっている男に近付くと、兵士達が慌てて立ち塞がる
『まずは、小娘共を捕まえろ!!』
男が怒鳴ると、レティナ達に剣を向けて兵士が近付いてくる
『お兄ちゃん、お仕置きして良いのですか?』
レティナが笑顔で聞く
『えーと、ヒストリア、排除してね』
マルスが苦笑いして言う
『はい!! 任せてください!!』
ヒストリアが嬉しそうに言うと、兵士を殴り、投げ飛ばし始める
『こんな事して、只で済むと思うなよ!!』
騎士が偉ぶっていた男を縄で縛り捕まえると、騒いでいる
『マルス師匠・・・手応えが無さ過ぎます・・・』
ヒストリアが残念そうに言うと、みんな笑っている
『マルス、お仕置きもしておきますか?』
リリシャが嬉しそうに言う
『それより、ご飯食べてこよう』
マルスが笑顔で言う
『ご飯食べるよ』
キリシアが笑顔で言うと、みんな食堂に歩いていき、騎士が溜め息している
(お仕置き無しか・・・これを移送するのは、待機している中隊に任せるにしても、ヒストリア様は、手加減してくれたのか? 15人を軽く戦闘不能にしていたが・・・手応えが無いなんて・・・)
『この兵士の処理は、誰がするんだ?』
騎士が呟く
『応援が必要か・・・領主様も可哀想に』
騎士がため息をして呟き、兵士達を見ている
食事が終わり、部屋に向かおうとする
『領主様がお詫びに来ています』
騎士が苦笑いしている
『メトリシア頼んだ』
マルスが笑顔で言うと、メトリシアが会いに行く
『大変申し訳ありません!! メトリシア様!!』
領主が頭を下げて、必死に謝っている
『折角の旅行を台無しにしてくれた罪、許しません!!』
メトリシアが大声で言う
『大変申し訳ありません!!』
領主が涙目で頭を下げている
『あの愚か者の処分は騎士団長に任せます!!』
メトリシアが大声で言うと、領主が泣き崩れて騎士と執事に抱えられて馬車に乗せられ、帰っていく
『領主どうなるのかな?』
マルスが呟く
『どうでしょう? あんなに謝ってくるのは、良い領主だからですけど』
リリシャが考えてから言う
『どうでも良いです!! 騎士団長とヘルト御兄様に決めてもらえば良いです!! あんな威張っている奴大嫌いですから!!』
メトリシアが不機嫌そうに言う
『レティナに手を出そうとしたから、許さないけどね』
マルスが笑みを浮かべている
『リリアにも敵意を・・・マルス様守ってくださいね』
メリアがマルスを見ながら言う
『クリス様が黙ってないと思うけど』
マルスがクリス達を見て呟く
『クリスちゃんに危害を加えたら、クレシア御姉様が怒ります』
メトリシアが微笑みながら言う
『王妃様も怒りそうだけど』
『絶対に怒ります!! レティナちゃんの後見人ですから!!』
メトリシアが笑顔で言う
『この子達に手を出したら、貴族などでは対応出来ないでしょう・・・メリア安心して大丈夫ですよ』
フローネが微笑みながら言うと、みんな微笑んでいる
『安心はしています。 マルス様に守ってほしいだけです』
メリアが笑顔で言う
『え!! 何故? あーーーー!! マルス師匠私を絶対に守ってください!!』
メトリシアがマルスに詰め寄る
『メトリシア、逆に権力者から守ってね』
マルスが笑いながら言う
『え? 私がマルス師匠を? はい! 全力で守ります』
メトリシアが笑顔で言う
『メトリシアは、マルス様に守って貰えないのですから』
ケニスが微笑みながら言う
『え!! それは嫌です!! マルス師匠守ってください!!』
メトリシアが慌てて言うと、みんな笑っている
翌朝、マルス達が朝食を食べていると、宿屋の店員が申し訳なさそうにくる
『申し訳ありませんが、お客様です・・・断ったのですが・・・ミゼント様の一族なので、断りきれませんでした』
店員が申し訳なさそうに言う
『ミゼントの一族? ミゼントの息子ですか?』
フローネが少し困ったように聞く
『はい、あとその息子2人です』
『追い返して良いです』
フローネが微笑みながら言う
『え! しかし、後で文句言われても・・・』
『会う気は無いですから』
フローネが微笑みながら言うと、女性店員が諦めて伝えに向かう
『引き下がらないかな? リリシャどうしようか?』
マルスがリリシャを見て聞く
『ナディアを捨てた人達等どうなっても良いですね・・・ナディア、どうしましょうか?』
リリシャがナディアを見て聞く
『私の家族は、リリシャ師匠とマルス師匠とキリシア様の家族です。 関係有りません』
ナディアが笑顔で言う
『レティナ、ナディアに近付く悪い人達は、追い払おうね』
マルスがレティナに言うと、みんなレティナを見ている
『は~い! お兄ちゃん!! ナディア先生を守ります!! 面倒になったら、お仕置きしておきます』
レティナが笑顔で言うと、イリアとクリスとリリアとミーレスとシーリスが頷いていると、フローネが苦笑いする
(マルス、嫌みは良いですが・・・レティナちゃん達に手出しした瞬間、全員が怒りますね・・・愚かな行為はして欲しくないですね・・・ミゼント、天国から止めてくださいね)




