ウォーレル誘拐
魔法練習場からカミラとミーヤが出てくる
『マルス師匠、どうかしましたか?』
カミラが拘束されている男達を見て聞く
『カミラ、対人戦闘の練習台出来たから、使ってね』
マルスが笑顔で言うと、みんな笑いだす
『運びますよ』
リリシャが嬉しそうに男達を浮かせると、エビリアとクレスタとエミールが男達を浮かせて持っていく
『ミーヤの鍛練の練習台にします』
カミラが笑顔で言うと、ミーヤが驚いている
『えーと、聞き取りを・・・』
デストラが苦笑いしている
『マルス様、御一緒します』
ハルドとアーセルが笑顔で言う
『騎士団なんかに渡したら、勿体無いからね』
マルスが笑顔で言うと、魔法練習場に入っていく
『隊長・・・無視されてないですか?』
騎士が呟く
『文句言えるか? 宮廷魔術師長と副師長とマルス殿に』
デストラが呟く
『無理ですが・・・騎士団長に報告を・・・何て言いますか?』
『賊は、リベリアの英雄様のお仕置き中と伝えてくれ』
デストラが言うと、騎士が嫌そうな顔をしている
『嫌なら、ここで待っているか? 終わってから人格崩壊した人の連行係りだが・・・』
『報告に行ってきます』
騎士が大声で言うと、走っていく。テシウスがどうして良いか解らず、キョロキョロしている
『テシウス君は、どこに今日は泊まっている?』
『えーと、大きな屋敷です。 マルス様の屋敷です』
テシウスが慌てて言う
『護衛をさせよう・・・待っていても時間が掛かる。それに護衛無しで帰したら、後が怖い』
デストラが苦笑いすると、騎士達が顔を見合わせている
『隊長、自分達より強いのですから、護衛より案内の間違いでは?』
騎士が苦笑いしている
『護衛なんて、滅相も有りません!! 1人で帰れます』
テシウスが慌てて言う
『お前達、案内してこい・・・テシウス、あの屋敷は、メトリシア様が住んでいる屋敷に何か有れば大問題だ!!テシウス解ったな!!』
デストラが言うと、騎士達が案内しながらテシウス達が歩いていく
リリシャ達が、お仕置きをしていると、助けを求めるように、男達がハルドに色々言って、アーセルがメモを取っている
『まさか・・・魔法結社ダークブラドーゼンが関わっているなんて・・・どうしたら・・・お祖父様』
ミーヤが青ざめている
『ミーヤ、魔法結社ダークブラドーゼンを知っているの?』
マルスが驚いている
『え! はい・・・』
ミーヤが、どうしたら良いか解らず、困惑している
『後でゆっくり話せる範囲で教えて欲しい』
マルスが笑顔で言うと、ミーヤが考え込んでいる
『カミラ、ミーヤに回復魔法の練習をさせてね』
マルスが言う
『はい! 任せてください』
カミラが笑顔で言うと、男に状態異常の魔法を使い、ミーヤが回復させている
『アーセルさん、ウォーレルさんは、今どこに居ますか?』
マルスが考えてから聞く
『近くの屋敷に居ますが・・・あ! まさか!!』
アーセルが少し考えてから声をあげる
『すぐに向かいましょう』
マルスが考えて言うと、キリシアとルメイルがマルスの元にくる
『ハルド、ここは任せます』
アーセルが言うと、外に出ようとする
『マルス師匠待ってください』
エミールとエレーヌが追いかけてくる
『リリシャ、ここは任せた』
キリシアが笑顔で言うと、騎士達とウォーレルの屋敷に向かう
ウォーレルの屋敷に入ると、既に騎士達が倒れている
『遅かった』
アーセルが呟く
『エレーヌとアーセルさんは騎士の回復を! 騎士さん達は、警戒をしてください』
マルスが言うと、マルス達は屋敷の中に入っていく
『マルス師匠、ウォーレルさんは?』
エミールがマルスの横顔を見て聞く
『ウォーレルが魔法を放った形跡は無いね・・・』
マルス達は部屋を見て回り、ウォーレルの部屋までくる
『杖も外套も有ります・・・』
エミールが杖を見て言う
『拉致されたね・・・弟子の杖も有ったから・・・食事に・・・薬かな?』
マルスが鑑定をしながら呟く
『マルス様、怪我していた騎士から賊と侍女が出ていったと・・・』
アーセル達が慌ててやってきて言う
『侍女に盛られたのか・・・』
マルスが呟く
『早く探さないと大変な事になりそうです』
エミールが考えながら言う
『すぐに騎士に手配します』
アーセルが慌てて言うと、騎士に伝えに向かう
アーセルと騎士達が慌てて出ていく
『イメージトレース』
マルスが魔法を使うと、ウォーレルの残滓を探し始め、ウォーレルが眠り男達に連れていかれる姿を見付け、馬車に乗せられるのを見付ける
『これ以上は無理か・・・ん? 馬具を付けている』
マルスが馬を見て言う
『マルス師匠、これなら誰が協力者か解りますね』
エミールが微笑みながら言いながら、メモを取っている
『エスカ、この馬車空から探して! 見付けられるかな?』
マルスが言うと、エスカが探し始める
『主様ーー見付けたよーー西側の門から出ていこうとしているよ』
エスカが現れると偉そうに仁王立ちして言う
『ウォーレル居たのかな?』
『おっちょこちょい見えないから中を覗かないと』
『主様、縛られてます。 天罰でも下しますか?』
ヴェルダンディーの声がする
『ヴェルダンディー、見えたの?』
『不可能は有りません。天空の城に泊まりに来ますよね?』
ヴェルダンディーの声がすると、エミールが爆笑している
(泊まりに来て欲しくて、働いたのですね)
『このぐらいじゃ、どうしようかな?』
マルスが呟く
『人でなし!!!』
ヴェルダンディーの怒る声がすると、スグルトとウルズが爆笑している声が聞こえている




