魔道具作成
マルスは鉄板の魔道具を作り始めると、アニーが形と大きさに注文をつけている
『こうなると・・・魔道具を入れる外装を作るしか無いかな?』
マルスが笑みを浮かべると、魔銅をモデリングで形を作り始める。鉄板の魔道具を組み込んでから、魔石に書き込みをしている
『断熱と魔力遮断と構造強化と軽量化・・・これでテーブルに直接置けます』
アニーが外装を見て微笑んでいる
『あ!! 装飾するのを忘れていた!!』
マルスが大声をあげると、アニーが笑っている
『10個ぐらい作りましょう、装飾はやりたい人に任せましょう。 外装を銀にしましょうか?』
アニーが微笑みながら言う
『量産するね』
マルスが笑顔で言うと、素材庫から銀と鉄を沢山持ってきて、次々と形を変えている。リリシャとクレスタとエビリアとエミールとエレーヌが、外装の装飾を始めている
マルスが回転する魔道具を組み立てている
『マルス師匠、複雑ですけど』
ミリアが真剣に見ながら聞く
『回転の魔道具だと、回転速度が上がらないから、回転の魔道具が1回転すると、こっちが10回転するように作っているよ、魔力消費を押さえられるからね』
マルスが指差しながら説明をしている
『あ!! それなら回るのが凄く早くなります』
ミリアが笑顔で言うと、マルスが指示する通り、ガラスで器を作り始める
『アニー、試してみて』
マルスが笑顔で言うと、アニーに操作を教える。アニーが嬉しそうに笑顔になっている
『凄いです! 回転の魔道具と食材を粉砕する容器を別けるなんて! 使いやすくなります・・・これは何ですか?』
アニーが笑顔で言うと、じっくり見ている
『それは試しだよ。果実を入れて、高速で粉砕したら、飲み物を作れるかなって思ったよ、液漏れもしないから使って』
マルスが笑顔で言うと、アニーが嬉しそうに浮かして持っていく
泡立ての魔道具を作り終わると、保温のワゴンと保冷のワゴンを作っている
『マルス様、味見をお願いします』
アニーがコップを渡すと、マルスが飲んでいる
『少し酸っぱいけど、美味しいね』
マルスが笑顔で言う
『ほんの数秒で出来ました・・・これを作るために布に巻いて押し潰していたのが、一瞬です』
アニーが笑顔で言う
『料理の幅が広がるかな?』
マルスが笑顔で聞く
『今晩の御飯は期待しておいてください!! その前に、器を後2つ作ってください!! 同じ物をリベリアの屋敷の分も作ってくださいね』
アニーが笑顔で言うと、マルスがモデリングで作り始め、回転部を組み込んでいる
『次は、何を作ろうかな?』
マルスが考えながら呟く
『マルス様、盗難防止の為に、属性感知の魔道具を作ってください』
エミールが微笑みながら言う
『そうだね・・・回転は無理か・・・それなら、属性を付加しておけば良いかな? 魔石に属性を付けて、埋め込めば良いかな?』
マルスが笑みを浮かべて呟き、モデリングで感知の魔道具を10個ずつ作っている
レイリアがやってくる
『マルス様、少々お話が有るのですが』
レイリアが申し訳なさそうに言うと、マルスとミリアが応接室に向かう
『マルス様、実は・・・その・・・侍女を辞めようと思います』
レイリアが申し訳なさそうに言う
『え!! 何故!! レイリアさん!! 何か不満でも!!』
ミリアが大声をあげると、ケニスが入ってくる
『ミリアさん、少し話を聞きましょうね』
ケニスが微笑みながら言う
『実は、英雄騎士隊の方と少し前から付き合ってましたが、結婚する事になりました・・・それで一緒に住む為に、ここを辞める必要が有ります』
レイリアが申し訳なさそうに言う
『英雄騎士隊の人と?』
マルスが呟くと、ミリアが驚いている
『マルス様、呼びますか? 』
ケニスが微笑みながら言う
『ロイドには話したのかな?』
『ロイド叔父さんには、まだです。お母さんには、それとなく言いましたが、ちょっと反対されています』
レイリアが申し訳なさそうに言う
『何故反対を?』
『長期間帰って来なかったり、出世しなければ、苦労するからです・・・』
レイリアが少し不安そうに言う
『今は、英雄騎士隊だから、出世は無いのか? 普通の騎士団になれば・・・メトリシアを呼んできて』
マルスが笑みを浮かべて言う
『マルス師匠、何か用ですか?』
メトリシアが入ってくると、レイリアを見てから聞く
『レイリアさんが侍女を辞めたいそうだよ』
マルスが笑顔で言う
『え! 何故!! レイリアさんいなくなるの寂しいです!!』
メトリシアが慌てて言う
『メトリシア、相談が有るんだけど、レイリアさんが幸せな結婚生活出来るように、ヘルトに伝えておいて・・・王都を離れない部隊に転属とか』
マルスが笑顔で言う
『え? 何の事ですか? ヘルトお兄様に伝えるのは簡単ですけど』
メトリシアが意味解らずマルスを見ていると、レイリアが慌てている
『ケニス、連れてきてね』
マルスが笑顔で言うと、ケニスが笑いながら出ていく
英雄騎士隊のカズールが入ってくると、レイリアを見てからマルスとミリアとメトリシアを見ている
『レイリアと結婚するの?』
マルスが笑顔で聞くと、メトリシアが驚いている
『そうしたいと思ってます。 許可して貰えますか?』
カズールが真剣な眼差しでマルスを見ている
『レイリアの両親の説得は? ロイドにも伝えた?』
マルスが笑顔で聞く
『これからです! 何を言われても説得して見せます』
『レイリアさん、認めてくれる可能性は?』
『ほとんど無いと思います・・・ロイド叔父さんが認めてくれたら、可能性が有りますけど・・・』
レイリアが考えながら言うと、カズールが不安そうな顔をする
『先に話して、味方して欲しかったと言う事ですね? ケニスの入れ知恵だよね?』
マルスが笑顔でケニスを見る
『申し訳ありません・・・他に手立てが見付かりませんでした』
カズールが申し訳なさそうに言う
『英雄騎士隊を辞めて、出世する方を選ぶ気が有るかな?』
マルスが笑みを浮かべて言う
『え! ・・・レイリアを幸せに出来るなら、何でもします』
カズールが考えてから言う
『間が空きました!! 真剣度が足りません!!』
ミリアが言うと、メトリシアが睨んでいる
『え! 考えたのは、騎士団長などに推薦されたくなかっただけです・・・副団長が帰ってこないので』
カズールが苦笑いする
『騎士団長・・・人気無いですね』
メトリシアが呟き
『権力者は面倒だからね』
マルスが呟くと、ミリアが笑っている
『マルス師匠は、もう何か考えているのですよね?』
メトリシアが笑顔で聞くと、全員マルスを見ている




