ヘルトの愚痴
翌朝、マルスがリビングにいくと、ヘルトが待っている
『昨日の階層主騒ぎについて、聞きたい・・・倒したのは、生徒達なのか?』
ヘルトがマルスを見て聞く
『リーネのファイヤーボールで吹き飛んで、ルキアのファイヤーストームの中に入って、逃げ出せず、消えちゃった・・・折角的にしようとしていたのに』
マルスが笑顔で言う
『そうか・・・討伐隊編成している最中に討伐されたと聞いて、予想はしていたが・・・魔石の確認をしてなかったが、見せてくれるか?』
ヘルトが考えながら聞く
『雑魚の魔石が良いの?』
マルスが笑顔で聞く
『雑魚でも確認しないと・・・デストラが確認をしてないから仕方無い』
ヘルトが溜め息して呟くと、マルスが馬車に案内して、ソリから魔石を下ろす
『ヘルト、適当に探してね』
マルスが笑顔で言うと、ヘルトが苦笑いしながら袋を開けている
『えーと、どれが昨日の階層主の魔石なのですか?』
ヘルトが苦笑いしながら聞く
(は? 全部大魔石なのか? この当たり相当デカイが・・・階層主ごときで騒ぐ必要無いだろう)
『あれ? 小魔石の袋が無いな・・・』
マルスが探し始めると、メトリシアがやってくる
『マルス師匠、何探しているのですか?』
メトリシアが笑顔で聞く
『昨日の雑魚の魔石見たいそうだけど、見つからないな』
マルスが探しながら言う
『え? 持って帰ってないです。ルキアに預けましたよね?』
メトリシアが考えて言うと、ヘルトが苦笑いする
『あ!! そうだった!! 面倒だから持って帰ったね』
マルスが笑顔で言う
『あんな魔石、その辺の魔石で良いですよね』
メトリシアが笑顔で言うと、ヘルトが苦笑いしている
『仕方無いな・・・ついでに、この魔石あげる』
マルスが笑顔で44層の魔石をヘルトに差し出す
『この魔石は?』
ヘルトが苦笑いしている
『44層の魔石です。献上しておきますね』
マルスが笑顔で言うと、ヘルトが受け取り、袋の魔石と見比べている
『この袋は?』
ヘルトが見比べながら呟く
『その袋が44層でこっちが43層でこっちが41層だよ』
マルスが袋を指差しながら言うとヘルトが諦めたように溜め息をする
『面倒だから持って帰って、宮廷魔術師達の前で調べてください』
メトリシアが微笑みながら言う
『は? えーと、44層は・・・24層の階層主か?』
ヘルトが苦笑いして聞く
『はい! 昨日の階層主が4層だったら良かったのに』
メトリシアが笑顔で言う
『もう面倒だから、騒がないで欲しい・・・どうせ雑魚呼ばわりして、興味すら無い英雄殿が居るのだから』
ヘルトが少し落ち込みながら言う
『確認に来なければ良いのに』
メトリシアが笑顔で言うと、マルスがヘルトを見ている
『騎士団長もデストラも英雄殿と聞いて、行きたくないから、ワザワザ来ても、それ以上の魔石を手渡されたら、面倒だ!!』
ヘルトが大声で言う
『ハルドとアーセルに任せたら?』
マルスが考えて言う
『あ!! ハルドなら、この屋敷に入っても問題ない!!』
ヘルトが大声で言うと、メトリシアが笑っている
『英雄騎士隊が一緒だったから、報告書出させれば?』
『は? そうだった・・・』
ヘルトが落ち込んでいる
『ヘルトお兄様!! しっかりして下さい!! 何の為に英雄騎士隊がここにいるのですか? 英雄騎士隊の鍛練も兼ねて訓練をしているのですよ!!』
メトリシアが笑いながら言う
『次は、英雄騎士隊に確認させれば良いか・・・』
ヘルトが呟く
『日課になっていたからかな?』
マルスが笑顔で言う
『そうだな・・・早くクレシアの朝食食べに帰るか・・・早く機嫌を直して欲しい・・・お母様も来年子供が欲しいと言うし、お茶会の部屋の上の部屋にはもう子供用のベットまで用意しているし、クレシアは、子供の話しになると機嫌悪いし・・・御父様は、静観している・・・お祖父様は、笑っているし、どうにかならないのか?』
ヘルトが疲れたように言う
『ヘルトお兄様!! しっかりして下さい!! もう!! 話し合って下さい!!』
メトリシアが大声で言う
『クレシアがすぐに嫌な顔をするから、話し合いにならない!! クレシアに何故だか聞いてくれ!!』
ヘルトが大声で怒鳴る
『ヘルト御兄様が人の言う事を聞かないからです!! クレシア御姉様の仕草をしっかり見て上げてください!!』
『いつもと変わらないぞ!! 厨房でいつも通り料理を作っているぞ!!』
ヘルトが怒鳴る
『もう知りません!! しっかりしなさい!!』
メトリシアが大声で怒鳴ると、そっぽを向くと、ヘルトが落ち込みながら帰っていく
『メトリシア、どうしましたの?』
アリシアが、ヘルトの後ろ姿を見てからやってくる
『ヘルト御兄様、まだクレシア御姉様と話し合って無いです!!』
メトリシアが怒り気味に言う
『そうですの? 放置しておけば、もう少しで目立つようになるから、解りますわ』
アリシアが笑顔で言う
『不機嫌の原因を聞き出して欲しいと言う前に、話し合って下さい!!』
メトリシアが不機嫌そうに言うと、アリシアが笑っている
『あれ? 階層主の魔石は持って帰らなくて良かったのかな?』
マルスが呟く
『え! 帰りましたよ・・・後でルキアの所に使いが行くのですか?』
メトリシアが呟く
『ダメですの!! 愚痴を言いに来たのですか?』
アリシアが微笑みながら言うと、メトリシアが呆れている
『マルス様、剣が完成したそうです』
ケーレスがドワーフを連れてくる
『こんな仕事簡単すぎて、ついでに装飾しておいたぞ』
ランドレールが笑顔で言うと、剣を持っている
『どうかな? 』
マルスが剣を受け取り、魔力を流している
『付与魔法使う所も見てみたい!!』
ランドレールがマルスの顔を見ながら言う
『エレーヌに練習して貰おう』
マルスが笑顔で言う
『エミール御姉様呼んできます』
メトリシアが笑顔で歩いていく




