平和な日々
翌朝、朝食を食べながら、今日の予定をどうするか話し合う
『リリシャはエミールのお勉強かな?』
『フローネ先生の家でする予定です』
リリシャはエミールを見ながら言うと
『アニーとミリアは迷宮で訓練ね』
『わかりました、師匠』
『ルメイルも一緒に来る?』
ルメイルは頷く
『ステラとイリアに家は任せるね。何か緊急事態が発生したらフローネ先生の家か警備隊を頼るんだよ』
『承知しました』
迷宮の8層を目指して最短距離を進み、キリシアとルメイルがショウブグを見付け次第倒していく。そしてアニーとミリアは小部屋の入り口から魔法で攻撃する。時々、ミリアとアニーの魔力の乱れと、ルメイルの闘気の確認をしながら進む
『まだ2人とも大丈夫そうだね。キリシアどうする?』
『9層に行こう』
『ルメイルは大丈夫?』
『大丈夫です』
『魔法援護しにくいから、ルメイルは気を付けて戦う様に』
『了解しました』
9層に向かい、周辺でクリケトを見つけて
『・・・・・ファイヤーアロー』
『・・・・・ウインドカッター』
ミリアとアニーの魔法が命中しても、黒い煙を出しながら突撃してくるが、ルメイルが両断して止めをさす
『まだ、私達の魔法では倒せませんでした』
『2人とも、威力も発動速度も上がっているから大丈夫』
マルスの言葉にミリアは嬉しそうに微笑む
しばらく殲滅していると
『アニーの魔力が乱れ始めたね。頃合いだね』
『帰るよ』
キリシアは地上を目指して歩き出す
迷宮を出た後、ギルドに向かい、ルメイルとアニーとミリアに買い取りを任せる
『買い取り終わりました。小魔石182個でしたので、金貨3枚と銀貨6枚と銅貨40枚でした』
『アニーが預かっていて良いよ』
『金貨だけマルス師匠に預かって貰った方が良いです』
キリシアを見ると頷いている
『わかった。預かるよ』
家に帰る
『お帰りなさいませ』
『ただいまステラ、イリア』
『3日後に、工房の家具を搬入すると連絡が来ました』
『わかりましたステラ』
リリシャとエミールも帰ってきた
『エミール、リリシャ、お帰りなさい』
『ただいま』
リリシャは何だか嬉しそうに微笑む
『明日は、エミールは勉強で良いのかな?』
『はい!わかりました』
『ミリアもエミールと一緒に勉強してね』
『わかりました、師匠』
『アニーはステラとイリアと必要な事が無いか相談をしておいてね』
『わかりました、師匠』
翌朝、迷宮に向かい、12層に最短距離で向かい、リリシャとマルスの魔法で殲滅して回り、時々、ルメイルの闘気を確認する
『これで12層は終わりだね』
『ルメイルはまだ余裕有りそうだから、11層を殲滅しようか?』
『殲滅しながら帰ろう』
11層を殲滅していくと
『ルメイルの闘気が乱れ始めたね』
『帰ろう。この魔石は家に持って帰る?』
『そうですね。ランプ作るのに使おう』
迷宮を出て家に向かう
『ただいま』
『お帰りなさい、師匠』
エミールとミリアが言うと
『凄い魔石の荷物ですね』
『取り敢えず、地下室にしまいましょう』
『袋に魔石の数を数えて入れてから、しまいましょう。糸も数を数えてからしまいましょう』
『明日は久しぶりに下層を殲滅で良いかな?』
『そうだね。そうしましょう』
『ギレリムに20層の魔石を5個渡さないとね』
『忘れていたね』
マルスの言葉にキリシアは笑いながら言う
翌日3人で迷宮に向かい、20層に最短距離で向かう
小部屋にいるゴーレムを、魔力視を使ったマルスの一撃で倒し、キリシアも大体の位置を貫き倒していき、黒い霧が晴れたら魔石と鉱石を拾って次の小部屋に移動して倒しまくる。大部屋も、2人は次々と倒して、リリシャもファイヤーボールを連射して倒す
『これでこの階層は終わりだね』
『そうですね。2人が強すぎるよね』
『下にちょっとだけ行ってみる?』
『どんなモンスターかな?』
『一匹倒したら帰るようにする?』
『そうだね』
キリシアは行きたくて堪らないのか階段の部屋まで向かいながら言っている
『21層行くよ』
キリシアの言葉に2人とも同意する
21層に降りて、周りを慎重に回り、小部屋の入り口から中を見ると、カークロッチの大きいのが一匹いる
『2層の大物?』
『そうだね。リリシャ、ファイヤーボールを撃てる?』
リリシャは魔力を集中して
『ファイヤーボール!』
ファイヤーボールは大きなカークロッチに当たり黒い煙を上げながらこっちに突撃してくる、キリシアは迎え討つようにするがマルスは魔法を放ち
『ファイヤーボール』
直撃し、黒い煙のなかに消えて、結晶を残して消える
『大結晶だね』
『ヘザーネ、驚くかな?』
『一個だったら驚かないよね』
『何個か集めて帰ろう』
キリシアは笑みを浮かべながら次の小部屋に向かい、今度はキリシアが闘気を纏い、大きなカークロッチに突撃し、圧倒して倒す。次の部屋はマルスが突撃して、一撃で両断して倒す。
『2人とも強いから、もう大きなカークロッチじゃあ相手になってないね』
『全力を出しているから互角だよ』
『良い訓練だよね』
マルスの言葉にキリシアはニコニコしている
次の部屋はリリシャのファイヤーストームで焼き払い、トドメにファイヤーボールで倒す
そうしながら、20個集めて帰る事にした
迷宮を出てギルドに向かう
『ヘザーネ』
『キリシアさん、リリシャさん、マルス君、お帰りなさい』
『これが今日の分ね』
魔石を次々とカウンターに置く
『わかりました』
数え始めて、最後の袋を開けて
『え?まさか・・・大魔石!』
大きさを計り
『この大魔石は階層主ですか?』
『21層だよ。2層で出た大きなカークロッチだったよ』
『まさか、本当ですか?』
『袋の中を見てみれば解るよ』
袋の中を全部出して
『え?こんなに!間違いなく大魔石ですね』
『全部買い取りますか?』
『やっぱり10個持って帰る』
『わかりました』
『20層の魔石が354個と、大魔石が10個になりますので金貨1462枚になります。口座に預かりますね』
『記録だね』
キリシアの言葉にヘザーネは苦笑いする
『またね、ヘザーネ!』
鍛冶屋に向かい
『ギレリムいるかな?』
奥からギレリムが出てきて
『何か用か?』
『これ、代金の魔石だよ』
ギレリムは受け取って中を見て
『え?まさか大魔石!』
『代金として不足?』
『過剰だ!ん?数も多いぞ』
『じゃあ良いね』
『お前達は・・・わかった』
『じゃあまたね』
『ちょっと待って』
奥から杖を2本と細身の剣を持ってくる
『全部付与できるようにしてある』
『ありがとう』
ギレリムに見送られて帰る