クレシアの相談事
マルス達はシルフィード号に戻ると、ドワーフ達が待っている
『お前達どうした?』
エクラーゼがドワーフ達を見て聞く
『ここは王城ですか?』
『それがどうしたのだ?』
エクラーゼがドワーフ達を見ている
『この後、どうなるのでしょうか?・・・』
ドワーフ達が不安そうにしている
『どうした? 元気が無いぞ!! 国王陛下に会ってきたが、良い王だったぞ』
『飛空艇の中が・・・凄く豪華で、我々の町と大違い過ぎて・・・』
『は? 何を言っている!! そんな事無いだろう!!』
エクラーゼが笑顔で言う
『え? 信じてない・・・』
ドワーフ達ががっかりしている
『マルス殿、ドワーフ達は、取り敢えず、宿屋に泊まらせた方が良いと思います』
エミールが考えてから言う
『なんで? あ!! 部屋が足りない!!』
マルスが思い付いて言う
『人の町になれる為です!!』
エミールがマルスを見てから、エクラーゼを見て言う
『そうだな・・・人の町も見ておいた方が良いな』
エクラーゼが考えてから言う
『メトリシア、ヘルトに伝えてきて』
マルスがエクラーゼを見てから、メトリシアに言うと、メトリシアが歩いていく
『マルス殿、ドワーフ達は宿屋を手配します』
ヘルトがやって来きて、ドワーフ達を見て言う
『頼んだ』
キリシアが笑顔で言うと、エクラーゼが驚いている
(は? 王太子殿下に命令? 何を・・・)
『マルス殿の屋敷は、刺激が強すぎます。 一般人を簡単に泊めるのは、良くないですから! 少し人の暮らしになれてください』
ヘルトがマルスを見てから、ドワーフ達を見ている
『ありがとうございます』
ドワーフ達が安心したように言う
『感謝致します。ヘルト王太子殿下』
エクラーゼが頭を下げながら言う
『え・・・えーーーーーーーーーー!!おおおおおおっ王太子殿下!! 大変申し訳ありません!!』
ドワーフ達が慌てて頭を下げる
『どうしたの?』
キリシアが疑問そうに呟くと、ドワーフ達がぎこちなくキリシアを見る
(そんな言葉使い捕らえられるぞ!!)
『英雄殿・・・王族に対して、無礼なのでは無いですか?』
エクラーゼが苦笑いしている
『ヘルトだから・・・面倒だし、メトリシアの御兄さんだから』
キリシアが笑顔で言う
『ふふふ、キリシア様は、いつも通りですね』
クレシアが、微笑みながらやってきて言う
『あ!! キリシア師匠は、一度もヘルト御兄様を王太子殿下と呼んだこと無いです!!』
メトリシアが思い出して言う
『友達と思っているよ』
キリシアが笑顔で言うと、みんな笑い出す
『ヘルト、良かったですね』
クレシアが微笑みながら言う
『小間使いさせられるのは変わらないが・・・国を何回も救ってくれたから、感謝している・・・友達の方が、王太子殿下と頭を下げられるより良いか』
ヘルトが笑いながら言う
『屋敷に帰りましょうね』
クレシアが笑顔で言って、シルフィード号に乗っていく
『あれ? クレシア様、泊まりに来るのですか?』
マルスが後ろ姿を見て聞く
『勿論です!! お土産の食料を確認しますよ』
クレシアが笑顔で言うと、ヘルトが諦めて後ろ姿を見送っている
『ヘルト御兄様、良いのですか?』
メトリシアが笑いながら聞く
『明日の朝、迎えにいく・・・この頃、お茶会出来なくて、不機嫌だから、良い息抜きだろう』
ヘルトが苦笑いしている
シルフィード号が上昇を始め、マルスの屋敷に向かって進み、着陸する
『マルス師匠、お帰りなさい』
ソリナが笑顔で出迎えてくれる
『ソリナさん、何か有りましたか?』
『平和でしたが、生徒達は、帰るまでにもっと実力を付けると、必死に頑張っていました』
ソリナが少し嬉しそうに言う
『生徒達?』
リリシャが不思議そうに聞く
『マルスクラスは、迷宮で実戦経験を積んでいます』
エミールが、微笑みながら説明している
『留守を守れるぐらいの実力をつけて欲しいですね』
リリシャが少し嬉しそうに言う
『レズオス、ちゃんと監視しているのですか?』
フローネが心配そうに言うと、エミールが笑っている
『来年が楽しみですね。やっと使い物にならない宮廷魔術師の入れ替えが出来ます』
クレシアが嬉しそうに言う
『後は講師ですね』
エミールが微笑みながら言う
『国王陛下より、宮廷魔術師になった者より、3人ずつ講師を交代でやらせる事が決まりました・・・この改革止めません』
クレシアが微笑みながら言う
『それなら安心かな? ウォーレル達は?』
マルスが笑顔で聞く
『時々、魔法練習場で練習をしています。 エミールの魔導書の写しも終わりました』
ソリナが笑顔で言う
『2人の弟子達は、残っていますので、来年臨時講師をして貰います。 当人達は、喜んでいます』
クレシアが微笑みながら言う
『講師問題解決した?』
マルスが聞く
『一気に入れ換えですが、誰も文句は言えません! 逆に何一つ教えられない講師は、魔力補充係りになって貰います』
クレシアが笑いながら言う
『あ!! 折角卒業して行き先が無い人用の仕事なのに』
メトリシアが笑いながら言う
『犯罪者になっても困りますから・・・後、マルス様、相談が有ります』
クレシアが急に真剣な顔になって言う
『クレシア様の相談事? 解りました』
マルスが考えてから言うと、屋敷に入り、それぞれ部屋に向かい、マルスとリリシャとキリシアとフローネとメトリシアは、リビングに向かう
『マルス様、相談は・・・王城内にお茶会する簡易厨房を作って欲しいです』
クレシアが真剣に言うと、メトリシアが笑い出す
『結婚式場は使わないのですか?』
マルスが考えてから聞く
『来年は、出歩けないので・・・』
クレシアが赤くなりながら、お腹を撫でている
『え? 何ですか?』
マルスが首を傾げながら聞くと、リリシャ達がクレシアのお腹を見ている
『え!! まさか!!』
フローネが声をあげる
『はい・・・先日医師に確認して貰いました・・・ヘルトにも伝えてません・・・もう少し安定するまで』
クレシアが微笑みながら言う
『おめでとうございます!! マルス!! 御祝い作りますよ!!』
リリシャが満面の笑顔で言う
『あ!! そうなの? クレシア様、おめでとうございます!!』
キリシアが大声で言う
『クレシア御姉様!! おめでとうございます!!』
メトリシアが笑顔で言う
『え? もしかして・・・赤ちゃん?』
マルスが呟く
『マルス師匠!! 鈍感すぎます!!』
メトリシアが大声で言うと、リリシャとキリシアが笑っている
『マルスですから、仕方ないですね』
フローネが微笑みながら言う
『マルス様、作ってくれますか?』
クレシアが微笑みながらマルスを見ている
『マルス、良いですよね!! 手伝います!!』
リリシャがマルスを見て言う
『御祝いなら、作ろう!! どのぐらいの大きさが良いだろう?』
マルスが考え始める
『マルス師匠が、やる気出してくれました!! 早く作り始めます!!』
メトリシアが大声で言うと、みんな入り口から覗いている
『明日、ヘルトに場所を確保させます』
クレシアが嬉しそうに言う
『マルス、余り凄い物を作らないように・・・言っても無駄ですね』
フローネが微笑みながら言う
『マルスですから!!』
リリシャが嬉しそうに言い、笑い始める




