ドワーグニの町の建築
ドワーグニの町が見えてくると、町外れに着陸しようと降下していくと、男達が手を降りながら着陸場所を指定してくれる
『英雄様！！ お帰りなさい』
男達が笑顔でいうと、マルスとエミールとエレーヌとリリシャとキリシアとルメイルとメトリシアとヒストリアとケニスとフローネとリシリアが降りる
『あれ？ また増えましたか？』
マルスが子供が多いのを見て聞く
『実は、山の向こう側に逃げていた人達が戻ってきました！！ それと、族長の一族も生き残っていたので、復興が加速できます』
男が笑顔で言うと、案内で倉庫の前に向かい、セクラ達もオルセント号から降りてマルスの後を付いてくる
『英雄様、オーガ討伐本当に感謝します。エクラーゼと申します』
筋肉質で髭を囃したドワーフの男が頭を下げながら言う
『困った事は有りますか？』
マルスが微笑みながら聞く
『困った事ですか？ ラーゼリア王国の状況や魔法王国の状況を知りたいですが・・・食料や復興に必要な物は、山から集めます。』
エクラーゼがセクラを見てから言う
『ラーゼリア王国は、王都もオーガに占領されています。北側の伯爵家と子爵家等が残っていました』
『え！ 王都が・・・生き残りは？』
エクラーゼが悔しそうな顔になる
『詳しい話しは、サーシャリア王女様と相談してください』
マルスが微笑みながら、サーシャリアを紹介すると、サーシャリアとエクラーゼが話し始めて、エクラーゼが青ざめながら話を聞いていると、エクラーゼが考え込む
『すぐには、決断は出来ませんが・・・魔法王国に攻められたら、終わりです。 後ろ楯が有りません』
エクラーゼがマルスを見て言う
『セクラ様、どうしますか？』
マルスがセクラを見て聞く
『御父様に相談します』
セクラが笑顔で言うと、エクラーゼがセクラを見ている
『申し訳ないが・・・魔法王国の重臣の方ですか？』
エクラーゼがセクラを見ながら聞く
『セクラ様は、オルセント王国の王女様です。ルーセント様は、オルセント王国宮廷魔術師です』
マルスが慌てて紹介すると、エクラーゼが驚き目を見開いている
『御無礼お許しください』
エクラーゼが慌てて頭を下げる
『英雄様の付き添いですので、堅くならないで下さい。 今後の事については、御父様に相談してからになります。 独立しても、友好関係を築く事になります。英雄様の事だけは、秘密にしてくださいね』
セクラが真剣な眼差しで言う
『勿体無い御言葉、感謝します・・・英雄様の事は、永代に伝え、名前等は絶対に秘密にします』
エクラーゼが頭を下げながら言う
『町の復興は、自力で出来ますか？』
セクラがエクラーゼを見て聞く
『何とかします・・・食料の支援をして貰ったので、食い繋ぎながら、まずは畑を作ります。既に向こうに作っています』
エクラーゼが、遠くで作業している人達を見て言う
『食料の支援は、英雄様の個人の支援ですので、我が国は何もしていません！ 感謝は英雄様にしてください！！ 追加が必要なら、御父様に相談して、用意して貰います』
セクラが笑顔で言うと、サーシャリアとエクラーゼが驚いてマルスを見る
『英雄様、倉庫だけでなく、食料も英雄様が用意してくれていたなんて・・・本当に感謝します。この御恩は、一生忘れません』
エクラーゼが頭を下げて言う
『困っていたから、助けただけです。 感謝より町の復興と子供達の保護をしてくださいね』
マルスが微笑みながら言う
『英雄様、約束します。必ず復興をさせます！！』
エクラーゼが、頭を下げながら言う
『倉庫の隣のあの辺りの土地使って良いかな？ セクラ様とサーシャリア様と話している間、暇だから』
マルスが言うと、リリシャが微笑みながら見ている
『好きにしてください』
エクラーゼが言うと、マルス達が歩いていく
マルス達が集まり、相談を始める
『マルス師匠、何を作りますか？』
エミールがマルスを見ながら言うと、全員マルスを見ている
『宿屋かな？ ミリア良い案出来上がっているかな？』
『はい！ マルス師匠、コの字に建物を建てて、こっちを１階のみにします。入口兼食堂です。中庭は誰も入れなくなるので、安全になります』
ミリアが紙を広げて言う
『結局、ロの字の建物か・・・簡易だから、土台を先に作ろうか？ １階で無く、２階を作って宿屋の人が住む場所にした方が、後々の事を考えると良いかな？』
マルスが図を見ながら言う
『あ！！ はい！』
ミリアが笑顔で言うと、みんな瓦礫から石材と木材を集めて運び出して、リリシャとミリアが建物を建てる場所をアースコントロールで、準備をしている
日が暮れる頃、フローネがやってくる
『やっぱり・・・土台をもう作ったのですか？』
フローネが微笑みながら言う
『土台だけですが、簡易なので、明日一気に建てれるように準備をしています』
マルスが笑顔で言うと、次々とマテリアルコンバージョンを使っている
『近付かないように伝えておきますね』
フローネが諦めたように言うと、戻っていく
翌日の夕方までに材料を準備し終わり、食事を食べに向かう
『マルス様、何を作られているのですか？』
セクラが微笑みながら聞く
『完成してからの楽しみにしておいてください』
マルスが笑顔で言う
『はい！マルス様』
セクラが微笑みながら言うと、サーシャリアが気にしている
『サーシャリア様は、畑を見てどうでしたか？』
『マルス様、大変な事だと思いました・・・人々の暮らしの事、何も考えて無かったと、初めて実感しました・・・』
サーシャリアが、マルスを真剣に見つめながら言う
『これから知ってくださいね』
マルスが微笑みながら言う
『はい！ 英雄様』
サーシャリアが真剣な顔で言う
