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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
第17章 オルセント王国の危機と北の国
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伯爵領

伯爵家の町が見えてくると、降下して門番に伝えてから、領主の館の裏に着陸する

『何か御座いましたか?』

伯爵達が慌ててやってくると、サリオットとサーシャリアとリーシナを見て聞く

『南の町を奪還する為に、兵を集めて欲しい!』

サリオットが伯爵に説明を始める


『畏まりました。すぐに南部の砦にいる兵を動かします・・・報告が有りましたが・・・大穴は本当ですか?』

伯爵が真剣な顔をして聞く

『あれは・・・本当に信じられなかったけど、女神様が降臨して、オーガを滅ぼしたと、言い伝えしてください、リベリアの英雄様の事を秘密にしてください』

サリオットが真剣に説明をすると、伯爵は青ざめていき、マルスを見ている


『あ! そうだ、怪我人の兵士は居るのですか?』

マルスが思い出して聞く

『はい、沢山いますが・・・』

伯爵が不思議そうに言う

『リーシナさん、案内と護衛お願いします』

マルスが笑顔で言うと、リーシナが慌てて案内に向かう


『何が始まるのですか?』

伯爵がマルスの後ろ姿を見ながら聞く

『見た方が早いです。 マルス様の凄さが解ります』

セクラが笑顔になり言うと、マルスを追いかけていく

『セクラ様・・・話し合いは・・・無駄か・・・』

ルーセントが呟き、追いかけていく

『えーと、美味しい料理と食材や調味料を集めておいてください』

サリオットが後ろ姿を見ながら呟くと、サーシャリアが笑っている

『は? 料理? 調味料?』

伯爵が訳解らず苦笑いしている

『多分それしか受け取って貰えません・・・怒らせないように気を付けましょう』

サリオットが真剣な顔をして言うと、サーシャリアとマルスを追い掛けていく

『訳解らんが、付いていけば良いのか? とにかく前線に出撃準備の伝令を』

伯爵が兵士に指示を出してから、マルス達を追い掛けていく


マルスは、案内された兵舎の兵士達を次々と治療して周る

『終わったかな?』

マルスがリーシナに聞く

『はい、兵士は終わりました・・・町中も向かいますか?』

リーシナが考えながら聞く

『暇だから、行きましょうか? 』

マルスが考えながら言うと、リーシナが騎士達に護衛と案内を頼んでいる


マルスは、町中の怪我人が集まる場所を周り、怪我人を治療している

『あの・・・御礼の気持ちです』

男が金貨を差し出す

『その金貨で、食料を買って、体力が落ちている人に食べさせてあげてくださいね』

マルスが微笑みながら言う

『え? それでは御礼には・・・』

男が驚いている

『非常時に助け合うのは、当たり前ですから』

マルスが笑顔で言うと、リーシナに次の場所を聞いて、歩いていく

『助け合う・・・聖者様・・・このご恩忘れません』

男が跪き、マルスを見送っている


『マルス様、これで町中も終わりです』

リーシナが笑顔で言う

『避難民少ないな・・・スラムは無いの?』

マルスが真剣に聞く

『え? スラム・・・解りました案内します』

リーシナが少し驚きながら言うと、騎士と兵士が護衛しながら、スラムに向かい


スラム街に到着すると、人々は、兵士を見て逃げるように建物に隠れていく、マルスは周囲を見ながら、路地裏で怪我している人を見付けては、回復魔法を使って回っていく

『マルス様、暗くなりましたので・・・』

リーシナが申し訳なさそうにマルスに言う

『そうですね・・・まだ怪我している人も居そうですが、出てきてくれないので、戻りましょう』

マルスが周囲を見ながら言う

『はい、どれだけの人を助けたのですか?』

リーシナが真剣に聞く

『数えてませんけど、それ以上に助けられなかった人も多いです』

マルスが真剣な顔で周囲を見ている

『帰ったら、褒美や対価の話しになると思いますけど』

『対価? 怪我していた人を助けただけです。 感謝するなら・・・同じように困っている人を助けてあげてくれれば、良いです』

マルスが考えて言うと、リーシナが驚いている

『改めて、凄い人だと思いました・・・セクラ様が尊敬しているのも、当たり前です』

リーシナが微笑みながら言うと、領主の館に歩いていく


伯爵達がいる部屋に向かう

『あ!! マルス様、終わりましたか?』

セクラが嬉しそうにマルスの前にくる

『まだまだいそうですけど、今回はこのぐらいで大丈夫かな?』

『伯爵様から、話が有るそうです』

セクラが真剣な顔でマルスを見ていると、マルスは、伯爵の方を見る

『英雄様、治療の件で、褒美を出したいと思います』

伯爵が真剣な顔でマルスを見ている

『褒美? 別にいりませんけど』

『あれだけの治療、教会なら、1人当たり金貨1枚の対価になります』

伯爵が慌てて言うと、説明をしている

『解りました、その対価で、人々が飢えないように食事を配給してあげてください』

マルスが考えてから言うと、セクラが嬉しそうに微笑み、サリオットとサーシャリアが驚いて顔を見合わせている

『え? 配給を・・・それは領主としてやるべき事です・・・』

伯爵が考え込んでいる

『一年は、作物が足りないか・・・焼き払い過ぎているかな?・・・早めに止めた方が善かったかな?』

マルスが考えながら呟いている

『マルス様、それは王様がやるべき事です。マルス様は王様になりたいのですか?』

セクラが微笑みながら聞く

『え? 面倒だからやらないよ!! やりたい人がやれば良いよ』

マルスがセクラを見ながら言うと、サリオットとサーシャリアが微笑んでいる

『褒美は受け取りますか?』

『え? いらないかな? 仲良くしてくれれば良いよ』

マルスがサリオットを見ながら言う

『マルス様を尊敬して永代に語り継ぎます』

サリオットが頭を下げながら言う

『マルス様、領民を代表して、感謝します』

リーシナが真顔で言うと、頭を下げる

『次は、前線の砦に向かってから、怪我人を治療しますね』

マルスが笑顔で言う

『マルス様、案内は任せてください』

サリオットが笑顔で言うと、伯爵が唖然とマルス達を見ている

(野心の欠片も無いのか? 行った先々で怪我人を治療して頂けるのか? )

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