怪我人治療
サリオットとセクラ達が、真剣に話している
『セクラ様、話し合いは任せます。この町で怪我人は沢山居るのですか?』
マルスが真剣に聞く
『精鋭達は、まだ怪我して動けません・・・』
子爵が驚きながら言う
『時間有るから、セクラ様、ここは任せます。誰か案内してくれますか?』
マルスが護衛騎士を見て聞く
『私が案内します。交渉等は私には解りませんので・・・』
サーシャリアが、サリオットを見てから言うと、マルスと出ていく
マルスが案内された兵舎には、数十人が並んで寝かされている
『結構居ますね』
マルスが呟くと、1人ずつ回復魔法を使い、怪我の治療をしていく。サーシャリアがあまりの早さに驚き、呆然と口を空けてマルスの姿を見ている
『全員助けてくれるなんて・・・』
サーシャリアが驚きながら、マルスを見ている
『町中には、まだ居るのですか?』
マルスがサーシャリアを見ている
『え? 兵士以外は、町中にも怪我人が居ます』
サーシャリアが兵士達を見てから、マルスを見ている
『案内お願いします。 えーと、怪我治った人の中で護衛をお願いします』
マルスが周囲を見て言う
『助けて頂き、感謝します。護衛ぐらい、いくらでも致します』
騎士が頭を下げながら言い、他の兵士達も膝を付き頭を下げている。マルス達は、町中に向かい、怪我人が集まっている建物を回っている
日が落ちた頃、領主の館に戻ってくる
『御兄様!! 怪我人全員治療してくれました!!』
サーシャリアが笑顔で言う
『報告は受けた・・・リベリアの英雄様、治療の対価は、どうしたら良いですか?』
サリオットが真剣に聞くと、子爵達が真剣な面持ちでマルスを見ている。セクラは微笑みながら見ている
(マルス様ならきっと・・・)
『話しは終わりましたか? お腹空いたから、何かご飯は有りますか?』
マルスが笑顔で聞くと、セクラとルーセントが笑いを堪えている
『用意させていますが・・・治療の対価を教えて欲しいです』
サリオットが少し困惑しながらマルスを見ている
『秘密にしてくれれば良いです。 セクラ様、任せます』
マルスが興味ないように、セクラを見て言う
『はい、秘密にして貰えるようにします』
セクラが笑顔で言うと、子爵が考え込んでいる
『え? 対価は・・・』
サリオットがセクラを見ながら聞く
『対価は秘密にする事だそうです。よろしくお願いしますね』
セクラが笑顔で言う
『何を言っても無駄です。 欲しい物が無いのだから・・・後で後始末よろしくって言われるだけです』
ルーセントが笑いながら言う
『こう言う事なのですか・・・オーガ焼き払っている対価は、必要ですか?』
サリオットが真剣に聞く
『みんなに聞いてみないと、解らないけど・・・秘密にしてくれて、美味しい料理を教えてくれる事かな? 仲良くしてくれれば良いのかな?』
マルスが考えている
『料理? 何故?』
サリオットが苦笑いする
『料理好きな人がいるから、それに美味しい料理食べたいからです』
『あ!! 帰ったら、御父様に沢山料理用意して貰いますね』
セクラが笑顔で言う
『多分喜びます。お土産の調味料や食材も買えるように手配してください』
『はい! マルス様!!』
セクラが笑顔で言うと、サリオット達が顔を見合わせて苦笑いしている
(本当に何も受け取らないのか? 料理の方が優先なのか?)
マルスとセクラは、食事後、オルセント号に戻って休み、ルーセントは、サリオット達と夜中まで話し合いをした。翌朝、ルーセント達が集まり、オルセント号にやってくる
『セクラ様、兵士の準備が出来次第、南下する事が決まりました』
ルーセントが真剣に言う
『砦付近に第一軍を集めて、山地を超えて進ませます。残っている各領主にも力を合わせるように、手紙を出しました』
サリオットが真剣に言う
『リベリアの英雄様、昨日の怪我人の手当て、感謝致します。 箝口令を出しましたが、神の使いと伝え名前も何も出ないように致します。』
子爵が真剣に言う
『1つ頼みが有るのですが・・・サーシャリアを一緒に連れて行きたいと思います。最終的には、魔法王国又は、クライドルト王国まで、外交特使として向かわせたいと思っています』
サリオットが真剣に言うと、サーシャリアが頭を下げている
『兄妹が離れるのは、可哀想だよ』
マルスがサーシャリアを見て言う
『一緒に居て、血筋が絶える方が大変な事です。王族として、血筋を残す事が大切です』
サリオットが真剣に言う
『王族は、面倒だね・・・血筋よりも人々を幸せにする事を考えて欲しいけど・・・セクラ様、任せます』
マルスが考えてから、セクラを見ている
『人質はいらないです!! あれ? 魔法王国は、クライドルト王国に人質出してません!! 私も人質としてクライドルト王国に遊びに行きたいです!!』
セクラが考えてから、マルスを見ている
『セクラ様!! 勝手なことを!! 国王陛下になんて言うつもりですか?』
ルーセントがあきれ気味にセクラを見ている
『え? えーと・・・マルス様の家に居候になります』
セクラが真っ赤になりながら言う
『え? 何ですか? 自爆ですか?』
マルスが慌てて言うと、サリオット達が唖然と口を空けている
『セクラ様!! いくらクライドルト王国に遊びに行きたいからって、そんな訳にはいきません!! マルス様は、まだ独身です。そんな屋敷に王女様が居候など、許されません!! お身分を考えてから言ってください!』
ルーセントが呆れながら言う
『メトリシア様と相談します。居候も多いですし・・・』
セクラが笑顔で言う
『はぁ・・・』
ルーセントが諦めて溜め息をしている
(マルス殿の事になると、周りが見えなくなるのは、そろそろ自覚して欲しい)
『セクラ様、取り敢えず出発しますか? 面倒な事は、後でゆっくり話し合って決めてください』
マルスが真剣に言う
『はい! マルス様、どちらへ向かいますか?』
セクラが考えている
『伯爵家に戻って、兵を集めて貰いましょう・・・サリオット様、任せますね』
マルスが真剣にサリオットを見ている
『あ!! はい!! すぐに兵を召集します』
サリオットが思い出したように言うと、オルセント号に乗り込み、上昇して、東に向けて飛んでいく




