ラーゼリア王国の王都と北部へ
マルス達は、亀裂の有った場所に到着して、シルフィード号が到着するのを待っている
『あ!! 来ました』
ミリアが嬉しそうに近付く、シルフィード号を見ている
『オルセント号も付いてきています』
メトリシアがオルセント号を見ている
『マルス師匠、セクラ様に説明に行かれるのですか?』
エミールがマルスの横顔を見ながら聞く
『行かないけど、言い訳は、亀裂を塞いだから、ここで合流しただけど』
マルスが真剣に言うと、リリシャが見ている
『えーと、亀裂が有ったの、教えましたか?』
『え? あれ? 知らないのかな? 言い訳にならない?』
マルスが考え始めると、みんな顔を見合わせて笑いだす
『マルス、言い訳になってません!!・・・岩山の上から飛び降りて、シルフィード号に乗り込んでも良かったと思います』
リリシャが笑いながら言う
『そうかな? 暗闇で見えないか・・・』
マルスが呟く
『はい! マルス師匠・・・あれ?それを止めさせたのリリシャ師匠?』
エミールが呟く
『マルスが決めたから、マルスなの!!』
リリシャがマルスを見て言う
『そうだね。マルスが最終決定したからね』
キリシアが笑顔で言う
『やっぱり押し付けか・・・』
マルスが呟くと、みんな大笑いしている
シルフィード号が近付くと、マルス達はフライで飛び乗る
『マルス師匠、お帰りなさい』
オリスが微笑みながら出迎えている
『安全高度に行ったら、みんな寝るよ』
マルスが笑顔で言う
『先にご飯!!』
キリシアが大声で言う
『食事の準備は出来ています』
オリスが微笑みながら言うと食堂に向かう
『お帰りなさい、今日は久々に作りましたよ』
フローネが微笑みながら言う
『フローネ先生の手料理!! 美味しそう』
リリシャが嬉しそうに言う
『早く食べよう』
キリシアが嬉しそうに言うと、席に座っている
『美味しい!! 懐かしい味がします』
エミールが嬉しそうに食べている
『この頃作ってませんでしたね・・・魔導具の便利さ、良く解りましたよ』
フローネが微笑みながら言う
『パンは直ぐに作れます・・・保温庫でパンの発酵も、肉も鍋でじっくり煮込めます。窯で低温で肉や魚も焼けて、料理の幅が広がりました』
アニーが笑顔で言う
『アニーさんが欲しい魔導具を全部作っていましたね』
『後は、石臼を魔導具化して、泡立て器も軽量化出来れば最高です』
アニーが笑顔で言う
『帰ったら作っておくね』
マルスが笑顔で言うと、みんなマルスを見て笑っている
『マルス師匠が久々にやる気だしました!!』
メトリシアが笑顔で言う
『マルスですね』
フローネが微笑みながら言う
朝日が上り、朝食後、マルスはオルセント号に飛び移る
『あ!! マルス様、おはようございます』
セクラが嬉しそうに出迎えてくれる
『セクラ様、これから王都の上空を飛んでからの相談なのですが・・・生き残りがいると思われる地域に飛んで行き、オーガを倒して回ろうと思ってます』
マルスが真剣に言うと、ルーセントがおどろいている
『はい!マルス様が行かれるなら、ついていきます!! マルス様の勇姿記録します』
セクラが満面の笑顔で言う
『マルス殿、王都は壊滅しているのですか?』
ルーセントが真剣に聞く
『壊滅してます。 出来れば生き残りに王族が居てくれたら良いのですが・・・』
マルスが真剣に言う
『それなら、北部に山地が有ります。その先に伯爵家が有りますので、そちらを目指した方が早いと思います』
ルーセントが真剣に言う
『その地方、美味しい料理は有りますか?』
マルスが笑顔で聞く
『有るとは思いますが、行った事有りませんので・・・』
ルーセントが苦笑いしている
(料理優先なのか?)
『美味しい料理探しましょう!! 冒険者の醍醐味です』
セクラが笑顔で言う
『セクラ様!! 冒険者では有りませんので、その発言は、人のいる前で言わないように! それに昨夜の事を聞かないのですか?』
ルーセントが呆れ気味に言う
『マルス様だから、何でも良いです!! 元気な姿を見れていますので、それ以上は有りません』
セクラが笑顔で言う
『王都を覗いたら、北部に向かいましょう』
マルスが笑顔で言うと、フライで飛んで戻っていく
『マルス様の勇姿見ますよ』
セクラが笑顔で、マルスの後ろ姿を見ている
『セクラ様、マルス様を好きなのは良いですが・・・国の事も考えてください・・・事情等は聞いてください』
ルーセントが呆れ気味に言う
『マルス様だからです!! 聞きたかったら、ルーセント師が聞いてください』
セクラが満面の笑顔で言う
『畏まりました・・・えーと、師匠に後で聞いておきます』
ルーセントが諦めて言う
『聞いたら、報告お願いします』
セクラが笑顔で言うと、ルーセントが溜め息を吐いている
シルフィード号は、王都の上を飛んでいる
『完全に破壊されていますね・・・オーガもゴブリンも繁殖してます』
エミールが真剣に双眼鏡で見ている
『デカイ奴いますね・・・後で殲滅ですね』
リリシャが双眼鏡を覗きながら言う
『破壊しないで倒すの面倒です・・・大穴空ける方が早いような』
ミリアが呟く
『もう、討伐することが決定なのですね・・・危機になる前に潰すのですか?』
フローネが呆れ気味に聞く
『面倒になったら吹き飛ばしましょう』
リリシャが笑顔で言う
『デカブツだけ頂戴』
キリシアが面倒くさそう言う
『ルーセント様が言っていた、伯爵領に向かうよ』
マルスが笑顔で言うと、シルフィード号は、速度をあげて、北に向かって飛んでいく




