表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/1407

家を購入2

キリシアとルメイルとアニーが帰ってきて、ステラは手伝いに玄関に行く

『お帰りなさい』

『ただいま、リリシャ』

『明日だけど、ステラとイリアの服を探しに行かない?』

『そうだね。今から行こうか?』

『明日で良いよ。今からだと、ご飯を作れなくなりそうだしね』

『そうだね』

『直ぐに作る準備をしますね』

アニーはそう言って、馬車から食材を下ろし始める

『食材、買ってきたんですね』

『多いような気もしますが・・・』

『キリシア様の買い方なので』

アニーの言葉にみんなで納得するがステラとイリアは周りをキョロキョロする

『キリシア自重した?羊一匹じゃ無いから!』

『買おうとしたらルメイルとアニーに止められた』

『え?一匹ですか?・・・・』

『どうしたのステラ?』

『一匹なんて、何十人分の食事になるのかなと思いまして』

『みんなで食べれば何とかなるよ』

ステラはリリシャを見る

『ステラさんキリシアの性格を理解しないと後で疲れますよ』

『わかりました』

アニーはステラとイリアと一緒にご飯を作り始める

ルメイルは馬の世話をした後、外で素振りをしている。エミールとミリアは、テーブルを拭いて食事の準備をした後、魔力制御を始める

『後、足らないのは、応接室と本棚と工房の準備だね』

『後、ステラとイリアのベッドと机と服が必要だと思います』

『地下室に、頑丈な扉と鍵を付けて宝物庫にする?』

『それも必要だね』


出来たご飯をテーブルに並べてみんな席につくがステラとイリアは厨房に戻ってしまう

『ステラ、イリアも早く席について食べましょう』

『いえ、滅相も有りません。一緒に同じものを食べるなんて・・・』

『早く席について食べなさい』

『しかし・・・』

『冷めちゃうから、早く』

『わかりました』

ステラとイリアが席についてスープをよそって一緒に食べ始める

『イリア、お肉のお皿に手、届かないよね』

エミールはイリアの皿にお肉を取り分けて渡す

『食べて良いのですか?』

『何言っているの?美味しいから早く食べよう』

イリアは笑顔になり、食べ始める

『本当に良いのですか?こんなに豪華な食事を一緒に食べてしまって・・・使用人と一緒に食べるなんて聞いたこと無いです』

『冒険者だし、一緒に食べた方が美味しいでしょ?』

『しかし、こんなに良くして頂いて良いのでしょうか?』

『ステラとイリアには家事を任せてしまうから気にしないでね。一緒に住む家族みたいなものだし』

『え?家族ですか?』

『そうだよ。家族だよ』

ステラは涙目になりうつむく

『ありがとうございます』

イリアはご飯を食べて笑顔で

『こんなにお肉を食べたのは初めてです』

『沢山食べて家事も頑張ってね』

『はい!』


翌日、エミールとルメイルとミリアに家で留守番してもらい、買い物に行く

『この子のサイズに合う服は無いかな?』

継ぎはぎをしている服を見て店主は

『この先に古着のお店が有りますが』

『この店には置いてないのですか?』

『有りますが、高いですよ』

『何処にあるの?』

店主は嫌そうな顔をする

『キリシア、向こうの店に行こう』

『そうだね』

店主はリリシャのローブを見て

『え?』

店を出て行くキリシア達をただ見送る

次の店に行くと

『この子に合う服はあるかな?』

キリシアの問いに店員は

『この奥です』

キリシアとリリシャは服を選び始める

『侍女に合う服は有りますか?』

マルスの問いに案内してくれる

『ステラさんどれが良いかな?アニー選んで』

『はい!畏まりました』

アニーとステラは服を選び始める

『侍女に合う服を仕立てる事も可能ですか?』

『勿論、可能ですが、費用が高くなりますが、宜しいのでしょうか?』

『参考に聞かせて貰っても良いですか?』

『銀貨2枚から5枚位になります』

『他の服でも仕立は出来ますか?例えば魔法使い用のローブとか』

『出来ますが、生地を手に入れにくいので、生地さえあれば可能です』

『ありがとうございます』

『キリシア、リリシャ、侍女の服、仕立てる事も可能だって、後で作ってもらう?』

『そうだね。そうしよう!』

キリシアの言葉にリリシャも同意する

『それまでの普段着と下着を先に選ぼう』

キリシアもリリシャと同意する

『後で採寸をお願いします』

店員さんに言うと笑顔で

『わかりました』

『後、エプロンは有りますか?』

『奥に有ります』

奥に行くとローブが飾ってある、ローブに手を触れると魔力が通る

『このローブは?』

『とある魔法使いのお弟子さん用に作ったものですが、お弟子さんが魔法を使えなくなり、必要が無くなったので飾ってあります』

『そのお弟子さんは何処に居るのですか?』

『確か、クランドル町だったと思います』

『名前は知っていますか?』

『リシリアさんだったと思います』

『ありがとうございます』


『服、決まった?』

『決まったよ、見て』

イリアを見る

『とても似合っているよ』

『ありがとうございます』

『ステラの分は?』

『こちらにしようと思うのですが、いかがですか?』

『うん、良いよ。それにしよう』

キリシアはそう言って

『店員さん、これと同じものを、この子の分を作ってください』

『わかりましたが、少し調整出来るように作成しますね』

『よろしく、着替え用にもう1着作ってください』

『わかりました』

『エプロンを5人分ください』

『わかりました。全部で金貨1枚と銀貨5枚です』

『リボンを10本とそちらにある袋とそちらの布を合わせて銀貨5枚分ください』

マルスはそう言ってキリシアを見ると、金貨2枚を出して店員に渡す

『ありがとうございます、マルス師匠』

アニーはそう言ってキリシアとリリシャを見る

『袋は何に使うの?』

『買い物や必要な物をしまうために使います。布は料理や洗濯の際に被るために使います』

『あ!そういえば無かったね』

リリシャは気が付いてキリシアを見る

『昔、していた・・・完全に忘れてた。ごめんね』

キリシアは笑う

『服が出来上がったら納品に行くので、家の場所を教えてください』

アニーが説明して店をでる

さっきの店の前を通ると店主がこっちを呆然と見ている

『まさか、あんなに買うのか・・・』


家具屋に来て

『店主いる?』

『キリシア様、何か必要な物が有りましたか?』

『2人の寝台が必要なのですが』

『2人は侍女ですか?』

『そうです』

『奥の2段ベットはいかがですか?』

『下は引き出しになっています』

『これで良いかな?』

2人を見るとステラは頷いている

『これをください。後、あそこのテーブルと椅子もね』

金貨を渡して配達を頼む

『ありがとうございます』

生活必需品と今日の食料を買って帰ることにした


家に帰ると、フローネがエミールとミリアと一緒に出迎えてくれた

『お帰りなさい、師匠』

『ただいま、エミール、ミリア、フローネ先生』

フローネにステラとイリアを紹介する

『大変だと思いますが、この子達は常識が有りませんので注意してください。金銭感覚も全く無いので、いきなり大金を渡されると思いますが、必要な金額を言わないといけないですよ』

『先程、食材買うのに金貨を渡されました』

『やはりそうでしたか・・・』

『大丈夫。アニーが止めてくれるから大丈夫』

『アニー、苦労しますね』

『こんなの苦労でもなんでも無いです。貧困よりは良いですから』

『アニーに食費等を管理して貰えば大丈夫そうですね』

『当面の食費と必要な物を買うお金、後で渡すよ』

『はい、わかりました』

キリシアが部屋にとりに行く。フローネ達はリビングで話を始めるが、フローネは嫌な予感しかしていない

『アニー、これ預けておくね』

袋をテーブルに置く

『わかりました』

アニーは中を見て

『え?・・・・・・・・』

『当面、そのぐらいあれば足りるでしょ?』

『アニー、テーブルに中を出してください』

フローネはアニーに言うと

『わっわかりました』

金貨が100枚以上テーブルに置かれる

『やはりこうなりましたか・・・』

フローネは呆れて、リリシャとマルスも苦笑いする

『どうしたの?』

『こんな大金、有ることがわかったら危険だよね』

『リリシャ、マルスはまだ金銭感覚が有るようですね』

『え?なんで?』

『キリシアさん、これでどのぐらいの分だと思って渡したのですか?』

『数ヵ月か半年分ぐらいかな?』

『マルスはどのぐらいだと思いますか?』

『4、5年分位はあると思います』

『リリシャは?』

『同じぐらいだとは思います』

『え?そんなにあるかな?』

『金貨2枚あれば、1月の食費には足りると思いますよ!リリシャ、少しはあなたもお金の管理しなさいね』

『わかりました』

『私は金銭感覚完全に狂ったの?』

キリシアは反省し始める

『この大金はどうしますか?』

『フローネ先生、相談があるのですが』

『マルス、どうしましたか?』

『離れの工房の内装について、いろいろアドバイスしてほしいのですが、資金はここに有りますし』

『そうですね、わかりました、アドバイスしますね』

『ありがとうございます。フローネ先生』

リリシャは笑顔でフローネに言う

『あなた達に任せて作ったら、とんでもない事をしそうですからね。魔法に関しては、リリシャとマルスは規格外ですからね』

フローネの言葉に、エミールとミリアとアニーは笑う

『それはマルスだからです』

リリシャはそう言って笑う

『あなた達だからです。常識を教えないと、とんでもない事をするか心配になります』

フローネは大きく溜め息をつく

翌日、道具屋に必要な物を注文することにする

家具屋がベットとテーブルと椅子を持ってきて、ステラとイリアの部屋に運び込む

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ