古代遺跡へ
翌朝、マルス達が準備をして、シルフィード号に乗り込み始める
『英雄様、必ず来訪してください。リベリアの英雄様は、我ら部族の救いの神です!! 復興したら、必ず恩返しする事を約束します』
ドワーフの男が頭を下げて、大声で言うと、集まったドワーフ達が全員頭を下げている
『面倒なので、感謝だけで良いです。 秘密にしてくださいね』
マルスが大声で言うと、セクラとルーセントがドワーフ達を見ている
『英雄様、永代に伝えます。名前も伝えない、栄誉も名誉も名声も地位も求めない、偉大なる我らが英雄様!!』
ドワーフが大声で言うと、セクラとルーセリオが顔を見合わせている
『無理せず、オルセント王国に頼ってくださいね』
マルスが大声で言うと、セクラとルーセリオが苦笑いしている
(えーと、この地はオルセント領では、無いのですが・・・それも支援も何もしてません・・・やっぱりマルス様です! 私の偉大なる英雄様)
シルフィード号が上昇して、飛んでいくと、ドワーフ達は、見えなくなるまで、シルフィード号を見送っている
『偉大なる我らが英雄様・・いや我らが王が戻ってくるまでに再興するぞ!! 必ず再興するぞ!!』
男が大声で言うと、ドワーフ達が歓声を上げている
シルフィード号が渓谷をオーガを探しながら飛んで、ラーゼリア王国に向けて飛んでいる
『見付からないです』
エビリアが双眼鏡で見ながら言う
『つまらないですね・・・』
リリシャが暇そうに本を読んでいる
『ゆっくり飛ばないで、早く行きたい』
キリシアが、つまらなそうにしている
『見逃すと面倒だからね』
マルスが双眼鏡で見ながら言う
『この付近に古代遺跡無いの?』
リリシャが真剣に聞く
『リリシャ師匠、ドワーグニで聞きましたが、この先の王都近くに有るそうです』
エミールが真剣に、リリシャを見て説明している
『マルス、準備をしておきますか?』
リリシャが真剣に言う
『するよ!! 遺跡内なら殲滅する!!』
キリシアが笑顔でマルスを見ている
『接近戦になるからね・・・魔族が絡んでいるかな?』
マルスが考え込んでいる
『魔族は、貰うからね!! 絶対に一人で倒す!!』
キリシアが大声をあげると、リリシャ達が微笑みながら見ている
『侵入しなくても、吹き飛ばしても良いけど』
『ダメ!! 私の獲物用意して!!』
キリシアがマルスを見て、大声で叫ぶ
『魔族がいることが前提なんて・・・常識知らずも、ここまでくると』
フローネが溜め息をしている
『我が主様、オーガ見付けたよーーーー亀裂の入口にいるよ』
エスカから念話で話し掛けてくると、マルスは真剣に双眼鏡で探している
『少ないね・・・』
マルスが、オーガを見付け、真剣に周辺も調べている
『マルス、調べに向かいますか?』
リリシャが真剣に聞くと、キリシアがマルスを見ている
『あの数は、おかしいよね・・・2匹だけ・・・』
マルスが考えている
『全部倒してしまったから?』
リリシャが真剣に考えている
『考えても仕方無い!! 調べれば解る!!』
キリシアが大声で言う
『調べてしましょう』
リリシャも真剣にマルスを見ている
『着陸場所が無いから・・・どうしようか?』
マルスが周辺を見ている
『魔法で吹き飛ばして、作りますか?』
リリシャが笑顔で言う
『リリシャ、あまり地形を変えないようにしなさいね』
フローネが呆れ気味に言う
『シルフィード、止まれ!!』
マルスが大声をあげると、全員マルスを見る
『マルス、どうしたの?』
キリシアが不思議そうに聞く
『おかしい!! 魔力が全体に広がっている』
マルスが真剣に周囲を見ている
『え! そんな・・・これはどういう事?』
リリシャが周囲を魔力視を使いながら見ていると、全員魔力視で周囲を見ている
『結界・・・罠か?』
マルスが考え込んでいる
『オーガが消えました・・・何故?』
ミリアが真剣に見ていると、キリシアが双眼鏡で見ている
マルスが外に出て周囲の観察を始める
『我が主、結界だな・・・それも広範囲に広がっている』
『シリウス、昔ここに何が有ったか知っている?』
『記憶に無い・・・魔導王様も全ての地上を見ていた訳では無い・・・この結界相当高度な結界だ!!』
シリウスが考えながら言っている
『この地域・・・遥か昔か・・・』
マルスが真剣に考え始め、記憶を辿り、考え込んでいると、頭が痛くなり、多くの記憶が甦ってくる
そうか・・・ここは・・・この地域は認識阻害されていて近付けなかったはず・・・結界が弱ったのか? オーガが・・・誰かが装置を使ったのか? 入口から入った方が安全だな・・・いったい何が起きたのだろう?
マルスが真剣に記憶を辿り考えている
『ヴェルダンディー、入口はどこだったか?』
マルスが念じるように聞く
『・・・主様・・・そこまでの記憶が甦っているのですか? 侵入者の様子から、北側の入口が破壊されています。南側の入口は、そこから東に向かった、あの山です』
ヴェルダンディーの声がすると、マルスが西を見てシルフィード号が移動を始めると、山の中腹の2本の柱が立つ場所に近付く
『マルス。何があるのですか?』
リリシャが不思議そうに聞く
『それは・・・あのまま近付いたら、迎撃されても仕方無いから、入口から入ることにしたよ』
マルスが山の壁を見て言う
『え? マルスどういう事!! 何が有るのですか! マルスはどうして・・・魔導王だから?』
リリシャが真剣に聞くと、マルスが真剣に頷き
『もし、結界が破られていたら、大変な事になりそうだから、気合い入れて行くよ』
マルスが真剣に言うと、シルフィード号が柱近くに横付けする




