オルセント号修理
王城内の部屋に案内されると、国王と王妃が待っている
『英雄様、セクラから伺いましたが、オルセント号を修理して頂いている事に改めて感謝します』
国王が真剣にマルスを見ている
『御父様、材料が足らないそうです! 宝物庫に修理に必要な物が有るか見て貰って、修理に使って貰っても良いですか?』
セクラが真剣に言い、国王を見ている
『直せるなら構わない! セクラ、案内しなさい』
『はい! 御父様』
セクラが嬉しそうに笑顔になる
『英雄様、戦況なのですが・・・少し離れた場所まで、オーガが近付いてきています・・・騎士が監視中です』
『解った! 私の取り分倒してくる』
キリシアが笑顔で言い、リリシャが微笑んでいる
『キリシアが倒せなかったら、大穴空けますね』
リリシャが嬉しそうに微笑んでいる
『大穴ぐらいなら、いくらでも空けて下さい! オーガさえ倒せれば・・・』
国王が真剣に言いながら、フローネを見る
『その言い方だと、リリシャが山脈に大穴を空けますよ・・・この間、化物が現れて、山を消し飛ばし、女神が降臨したとしたばかりです』
フローネが真剣に説明を始める
『英雄殿がギリギリで勝てた化物・・・この世にそんな化物が・・・北の国で大昔有った大惨事と似ていますが・・・』
国王が真剣に考えている
『もうマルスが興味を持ったようですね・・・』
フローネがマルスを見ている
『仕方無いなーー 先に全滅させてくるね』
キリシアが笑顔で言うと、リリシャが笑い出す
『え? どんな化物か考えただけだよ! それに化物と戦うなら、オルセントの外装強化しようか迷っただけだよ! キリシアが戦いたいだけだよね』
マルスが抗議始める
『通り道に居るなら、殲滅する』
キリシアが笑っている
『人々に沢山迷惑をかけたのですから、お仕置きですね』
リリシャが微笑みながらマルスを見る
『オルセント改造したいから、早く消し飛ばすか・・・』
マルスが呟く
『マルス師匠が面倒になった!! マルス師匠の最大威力の魔法が見られます』
メトリシアが愉快そうに笑い出す
『え! マルス様の最大威力の魔法!! 見たいです!マルス様の勇姿見たいです』
セクラがマルスを見詰めながら言う
『余計な情報は、こうなります』
フローネが微笑みながら見ている
『え? まずかったのか? どうなるのだ?』
国王が不安そうにしている
『オーガが消し飛ばされるだけですね』
フローネが微笑んでいると、国王がマルスを見て不安そうにしている
(簡単に言われてしまうのか? 人相手でないから、手加減などないか・・・あれ以上の大穴が空くのか? セクラもマルス殿の勇姿しか眼中に無い! 大丈夫なのか?)
セクラの案内でマルスが宝物庫に向かうと、使えそうな物を探している
『あ! これはこの前の魔晶石ですか?』
マルスが魔晶石を見て聞く
『はい! あの時持ち帰り、言い訳に使いました。目的も達成した事にしたので助かりました』
セクラが嬉しそうに説明をしている
『マルス師匠、この結晶・・・魔空石ですか?』
メトリシアが持ってくる
『え? はい! そうです! 北の王国から譲り受け、保管してます』
『20個有りました』
『足りないか・・・ん? この結晶』
マルスが真剣に見ている
『えーと、それは魔風石です。隣が風石です。近くの迷宮で取れた物です』
セクラが真剣に説明をして、マルスの顔を見ている
『確か・・・風用推進装置、改造出来るかな?』
マルスが笑みを浮かべて、近くの魔火石を見ている
『魔火石もいるのですか?』
セクラが真剣に聞く
『光の推進装置修復出来ないけど、シルフィード号みたいに風の推進装置を作れるよ』
『え? 作れるのですか?』
セクラが驚いている
『金属を強化出来たら壊れにくくなるけど・・・ん?魔土石?』
マルスが手に持つ
『北の山脈の迷宮で取れた物です』
『確か・・・融合させると、金属強化出来る』
マルスが笑みを浮かべている
『あ!マルス師匠が決まった顔を!!』
メトリシアが嬉しそうに見ていると、セクラが真剣にマルスの顔を見ている
マルスがオルセント号の骨格を直し始め、リリシャも手伝い始める
『マルス、全部作り直した方が早いですね』
リリシャがマルスの後ろから見ている
『そうだね・・・設計が面倒かな? リリシャも気が付いたと思うけど、外からの振動を吸収出来る構造しているから、今まで戦闘不能にならなかったと思うよ』
マルスが笑顔で説明している
『マルスの飛空艇だったら、何処まで改造するつもりだったの?』
『装甲の内側に馬車の構造を使い、外装は、4重かな? 魔導砲にブースター付けて、魔法玉使って、魔導炉保護かな? バリア用の魔導炉も追加だね』
マルスが笑顔で説明している。オルセントが後ろに現れて顔がひきつっている
『後で天空の城に戻って、推進装置作り直してくるね』
マルスが笑顔で言う
『マルス、楽しそうですね』
リリシャも上機嫌で言い、マルスの手伝いをしている
『オルセントちゃんどうしたの?』
エスカが不安そうにしているオルセントを見ている
『エスカ様・・・魔導王様より、飛び抜けています』
『まだ若いからーー 面白いよ』
エスカが飛び回っている
『さっきの改造怖い』
『んーーー多分しないよーー人間が野心抱くから! 主様は、仲間には過保護だけど、敵には容赦なーーい! 歪みも倒した実力も有るよ』
『歪みと戦ったのか!! 神の使い倒したのか!!』
『山1つ吹き飛んで、その国の人に後始末よろしくで帰ってきたよーー面白いでしょ』
『考えが飛んでいる・・・大丈夫なのか?』
『天空の城改築して、住めるようにしてから、楽しかったの一言で家に帰っていったよーーヴェルちゃんキレてたよ』
『恐ろしい・・・今更直さなくて良いなんて言えない』
オルセントが怯えて、マルス達を見ている




