リベリアの日常
家に到着すると、ラーザが門を開けて中に入っていく
『キリシア様、お帰りなさい』
ラーザが笑顔で言い、キリシア達が馬車から降りてくる
『ラーザ、誰か来ている?』
キリシアが馬車を見ながら言う
『ミドル様が来ています』
『ミドルが? 珍しいね』
キリシアが笑顔で言うと、屋敷に入りリビングに向かうと、フローネとミドルとリーベルが話をしている
『帰ってきましたね』
フローネが微笑みながら言う
『フローネ先生ただいま、ミドル久しぶり』
マルスが笑顔でミドルを見ながら言う
『マルス、実は、魔法のランプが足りなくなりました』
ミドルが真剣に言う
『魔法のランプ? 沢山作る?』
リリシャが嬉しそうに言う
『この頃新型しか作ってなかったね』
マルスが考えながら言うと、みんなマルスを見ている
『リベリアの貸し出し分が必要です』
ミドルが真剣に言う
『解りました、素材庫に糸も有りますから、作りますね』
リリシャが笑顔で言うと、フローネが少し心配そうに見ている
『ギレリムに作って貰わないと・・・ゴーレムとボムの鉱石を集めてギレリムに渡す方が先かな?』
マルスが考えながら言う
『ギレリムに毎日渡しに行くね!!』
キリシアが笑顔で言う
『普通の方だよ。大きい方は、ダメだよ』
マルスが考えながら言う
『え? 普通の方か・・・』
キリシアが少しつまらなそうに言うと、リーベルがマルスを見て失笑している
(え? 大きい方? 普通の方? 何? 簡単に言っているけど・・・聞いたら終わりそう・・・)
『警備隊隊員を少し連れていって、鍛えてきてね』
マルスが考えながら言う
『猛特訓しておく!!』
キリシアが笑みを浮かべている
『1本取られないようにね』
『絶対に取らせない!! 叩き潰す!!』
キリシアが笑顔で言うと、ミドルが不安そうに見ている
(やっぱり、マルスに直接言った方が良いけど、キリシアとリリシャは過剰になるか・・・マルスに会うのも嫌だけど・・・師匠から言ってくれないかな?)
翌朝、ベアーズ号で出発の準備をしている
『マルス様、あの鍋は?』
クレシアが銅の鍋を見ながら聞く
『この間作った鍋です。 使いますか?』
『貸し出しにしますが・・・ギレリムさん、鍋まで沢山作ってくれたのですね』
クレシアが真剣に見ながら言う
『鍋は、弟子達の作った物です。銅なので、火力が必要で無いので、加工の練習です』
マルスが笑顔で言う
『良いですね・・・銅なので、光沢もあって、高級感が有ります。もう完成しているのですよね?貸し出しにします』
クレシアが微笑みながら聞く
『クレシア様に任せます』
マルスが笑顔で言うと、クレシアが笑みを浮かべながら鍋を見ている
『お兄ちゃん! 行ってらっしゃい』
レティナが満面の笑顔で言うと、イリアが隣で微笑んでいる
『レティナ、ライオの事頼んだよ』
『はーい! お兄ちゃん、沢山遊んで上げます』
レティナが満面の笑顔で言うと、リリシャが微笑んでいる
『レティナちゃん達の事は任せてくださいね。マルスは残り半年、魔法学院を満喫してきてね』
リリシャがマルスを真剣に見ながら言う
『マルスだから、ゆっくり遊んでいられないと思うから、何か有ったら、直ぐに言いなさい!!』
キリシアが大声で言うと、みんなキリシアを見ている
『はい!! キリシア師匠、何か有ったら、飛んできてください』
ミリアが笑顔で言う
『任せなさい!! 化物現れたら直ぐに知らせなさい』
『キリシア、鍛えすぎて、警備隊隊員に1本取られないように気をつけてね』
マルスが言うと、みんな笑い出す
『取らせない!! 全員叩き潰す!!』
キリシアが笑いながら言うと、フローネが少し呆れながら見ている
『魔法学院で数人スカウト忘れないようにしてね』
リリシャが真剣に言うと、リーベルが驚いている
『ススススススっスカウト!! マルス何するつもりですか!!』
リーベルが驚いて怒鳴る
『カーレスト諸島に仕官する魔法使いと、アーメルドとリベリアで魔力補充係ですけど』
『え? カーレスト諸島に仕官・・・必要なのですね・・・』
リーベルが呟く
『ついでにクレセ御兄様の家臣も探してくださいね』
リリシャが思い出したように言う
『必要です!! 東側に魔法使いが仕官している領地は、少ないですね・・・ヘルトに斡旋して貰いましょう』
クレシアが微笑みながら言う
『マルス・・・全員に声を掛けないで下さい・・・大混乱になります』
リーベルが不安そうに言う
『そうならないように、リーベル、頑張りなさい』
フローネが真剣に言うと、リシリアが笑っている
『不安しか無いです・・・今年はマルスの所為で、全体的に実力者ばかりですから・・・争奪戦も有り得ます』
リーベルが心配そうに言う
『リーベルは、残って講師をやってくれる人を探しなさい!! 今の講師で来年から大丈夫なのですか?』
フローネが真剣に言うと、みんなリーベルを見ている
『師匠ーー! 助けてください』
リーベルが涙目で言うと、みんな笑っている
ベアーズ号が上昇を始めると、リリシャ達は見上げながら見送っている
『何日後に飛んで戻ってくるかな?』
キリシアが呟く
『ゆっくり遊んで欲しいですね』
リリシャが微笑みながら言う
『マルスだから、ゆっくりしてないでしょう・・・本当に魔法学院に通ってから、忙しいのですから』
フローネが真剣に言うと、みんな笑っている
『マルスだから!! 仕方無いです!! 直ぐにどこかの国に飛んで行きます』
リリシャが笑顔で言うと、みんな同意している




