表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/1407

リベリアの日常

翌日はミリアとアニーを連れて迷宮に入り

8層でショウブグをルメイルとキリシアが次々と倒す。ミリアとアニーも魔法を使おうとするが、中々使わせて貰えない。時々、ミリアとアニーの魔力制御とルメイルの闘気の状態を確認しながら進んでいく

『アニーの魔力が乱れ始めたね。そろそろ帰ろうか?』

『私の魔力が乱れ・・・』

アニーは少し悔しそうな表情を見せている

迷宮の出口に向かいながら

『ミリア、最大出力で魔法を使ってみて?解りやすいようにウインドで』

ミリアはワームに向かって魔法を放つ

『・・・・・ウインドカッター』

ワームを両断して、ワームは黒い煙を出しながら結晶を残して消える

『次はアニーがやってみて』

アニーもワームに向かって魔法を放つ

『・・・・・ウインドカッター』

ワームは両断出来ずにまだ動いている。ルメイルがトドメを刺し、黒い煙を出しながら結晶を残して消える

『え?ミリア様の方が威力が強い!!威力もかなり上がっている』

アニーは驚きながら言うと

『私がアニー以上の威力が出るなんて・・・・』

『ミリアは毎日魔力制御を言った内容で頑張ったからね。アニーは片手間でやっていたからミリアに追い抜かれただけだね』

『まさか魔力制御で威力が変わるなんて・・・』

『アニーもしっかり魔力制御をしてくださいね。リリシャには内緒にしますので』

『わかりました』

アニーはミリアに後で一緒にしようと話している

迷宮を出てギルドに向かい、アニーとミリアに買取りを任せる

『手頃な依頼無いかな?』

掲示板を見るが、無いのを確認する

『明日は久しぶりに警備隊の訓練したいな?』

『リリシャにも話をしよう』

キリシアはマルスの回答に微笑む

2人が戻ってきたので帰る事にするが、途中ギレリムの所に寄ることにした


『ギレリム、いるかな?』

カセティが出てきて奥に呼びに行く

『どうした、何か用か?』

『細身の剣と杖を2本頼みたいんだけど、良いかな?』

『杖は誰の分だ?』

『エミールとミリアの分だよ。エミールは自分で付与魔法させるつもりだけどね』

『わかった、準備しておく』

『よろしく』

『そういえばリリシャはどうした?』

『エミールのお勉強だよ。魔法学院の試験も近くなったからね』

『エミールは、本当に魔法学院行かすのか?』

『そうだよ』

『無駄な気がするがな。こないだの魔法使いも魔法学院の学生だったみたいだしな』

『確かにレベル低かったよね。エミールが来たときと同じぐらいかな?』

『マルスの尺図、間違っているからな』

ギレリムの言葉にミリアとアニーも頷く

『そうかな?今のミリアの方があの6人より実力有ると思うけど』

『え?私なんか才能無いので・・・魔法学院にすら入れないですよ』

ミリアの言葉にアニーは考え込む

『杖と短剣の代金どのぐらいが良いかな?』

『20層の魔石5個でどうだ!』

『今度行ったら持ってくる』


翌日、警備隊訓練所に向かい

『訓練所に隊長いますか?』

『キリシア殿、お通りください。隊長に連絡しておきます』

訓練所に着いて、中を見ると隊員達が訓練をしている。キリシア達が中に入ると、気がついた隊員が笑顔で見ている

『キリシア殿、久しぶりですな』

ガシリオがこっちに気が付き、声を掛けてくる

『久しぶり、隊長は?』

『領主の館に出掛けている』

『そうなんだ・・・訓練をしたらダメだよね』

『キリシア殿と訓練をしたい奴は手を上げろ』

隊員達は笑顔で全員手を上げる

『全員共犯で訓練を始めれば良い』

ガシリオが笑う

『わかった!始めよう』

『その前にリリシャとエミールは全員に回復魔法を』

マルスの言葉にリリシャとエミールは小走りで隊員の所に行く

いつも通りキリシア対隊員全員の訓練が始まる


『凄い訓練ですね・・・・キリシアさん、こんなに強かったのですか?』

ミリアとアニーは驚きながら言うとガシリオが

『お陰で隊員達は訓練の鬼になっている。キリシア殿に一撃を与えたいからな』

『え?一撃を?』

ミリアはもう一度見て

『嘘・・・全部かわしながら、全員を弾き飛ばしている!!』

『隊員達は、悔しさから高い目標に向かって訓練をしているんだ!』

ガシリオが笑う

『近くにいると普通の人なのにこんなに強いなんて・・・』

アニーも呟く

『マルスの方が強いぞ。リリシャも王国一を争う魔法使いで間違いないしな』

ガシリオの言葉に、アニーはマルスを見る

『ガシリオは訓練に参加しないの?』

『誰か見てないとダメだからな』

『隊員が休憩している間にルメイルと訓練は?』

『面白そうだな』

ガシリオはニッコリする

キリシアが全員を叩きのめした後に、ガシリオ対ルメイルの訓練を始める

『ガシリオ殿、よろしくお願いします』

『ルメイル、どのぐらい強くなったか見てやる』

訓練が始まり、ルメイルは身体強化を使い、ガシリオに向かっていく。そして、ガシリオは避けきれず、弾き飛ばされる

『何だと!!身体強化出来るようになっただと!』

『はい!師匠のお陰です』

『羨ましい奴め!』

ガシリオの言葉に周りの隊員達もルメイルを見る

『これはルメイル対隊員の訓練かな?』

マルスの言葉にルメイルは苦笑いするが

『ルメイルを叩き潰すぞ!!』

ガシリオが煽ると隊員達が並ぶ

『本当にやるのですか?』

ルメイルはキリシアに助けを求めようとするが

『怪我したらリリシャが治してくれるから』

キリシアの一言で隊員達は[やるぞー!!]と言い合図を待つ

『はじめ!!』

隊員達は一気に襲いかかり、ルメイルは最初の数人は叩きのめしたが、体勢を崩して逆に叩きのめされる

『イタタ・・・本気で来るなんて酷いですよ』

ルメイルの言葉に

『お前は強くなったが、キリシア殿とマルス殿のお陰だ。羨まし過ぎるんだよ!!』

隊員達が言う

『キリシアさんとマルス師匠はどっちが強いの?』

ミリアが呟くと

『マルスが強い』

キリシアが言う

『2人の本気、見てみたいです』

エミールが言うとキリシアはマルスに

『勝負する?』

マルスも頷く、2人が準備すると隊員達は壁際で見学する

『はじめ』

キリシアは一気に間合いを詰めて

槍で払うが、マルスはかわして間合いの内側に入り、剣を振るう。キリシアもかわして、突きで牽制しながら間合いをとり、次々と突きを繰り出すが、全てマルスはかわす。2人の攻撃は、殆ど空を切る音がするだけの高速の攻防を続ける

警備隊隊長はちょうど戻ってきた所で、2人の攻防を見て唖然としながら、2人の動きを追う。誰1人2人の攻防の間、声を出せずにいる

マルスがフェイントを入れて剣を振るうが、足元に有った石に少し足を取られ、空振りし、体勢を崩す。キリシアは一瞬の隙に槍を叩きつける。そしてマルスに直撃するが、マルスも剣を返して一撃をキリシアに当てる。2人の攻撃は同時に当たり、キリシアは後ろに吹き飛ばされ、マルスは床に叩きつけられる

『・・・・・』

『相討ち?』

リリシャの言葉に周りの人が我に返る

『素晴らしい闘いだった!こんな闘いを間近で見られることを感謝しよう!』

隊長はそう言って、拍手を送る

『凄い・・・素晴らしい』

隊員達も我に返り声を上げる

『皆の目標がまだまだ先に有ることはわかったと思うが、決して届かない訳では無い!!修練有るのみだ!』

隊長の言葉に隊員は同意する


『勝てなかった!』

キリシアはマルスに言うと

『小石に足を取られるとはね』

マルスは苦笑いする

『これでまだ、本気を出して無いのだから、勝てるわけないか』

キリシアは呟くと

『え?えーーーーー』

ミリアが声を出して固まる

『嘘だろーーー!』

隊員たちも同時に声をあげる

『マルス殿は、もう一段スピードを上げられたのだったな』

隊長は苦笑いしながら言う

『魔法無しの闘いは互角と言うことで』

マルスが言うとキリシアも笑う


キリシアは隊員全員と訓練を再開する

『今日は、隊員達の目の色がいつもと違うな』

隊長が呟くとガシリオが

『ルメイルが身体強化をものにしたからでしょう』

『ルメイルが!師匠が良いと弟子は育つのが早いな』

隊長も嬉しそうに言う

『ミリア、アニーは回復魔法はまだ使えなかった?』

『まだ覚えてないです』

『練習してみよう』

魔道書を一緒に読みながら詠唱を覚えてもらう

『・・・・・・ヒール』

ミリアが唱えるとヒールの淡い光が掌から出る

『・・・・・・ヒール』

アニーもヒールの淡い光が掌から出る

そして2人のヒールを、試しにマルスが受けてから、隊員にかけて練習する

『まさか回復魔法が使えるようになるなんて・・・』

ミリアは呟きながら回復魔法を使う


『あの2人は?』

隊長から聞かれ

『弟子です。ミリアとアニーです』

『弟子か、良い魔法使いになるな。回復魔法が使える者が増えるのは良いことだな』

『だから、家を買うことにした』

『家を買うのか?何処の家?』

場所と経緯を説明すると

『家の裏が俺の家だな!』

『え?隊長の家の裏なのですか?』

『そうだ!だから治安も良いぞ!住むようになったら隊員達が見回りしてくれるぞ、あの周辺は』

『そうなんですか?』

『寮が近いからな、帰り道だからな』

隊長は笑う


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ