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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
16章 天空の城と夏休み
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トリエスト子爵家とマルス

大きな部屋に向かうと、リリシャの両親とクレセが待っている

『リリシャ!! 来たのですね・・・ ジエルも・・・メーレス様も』

リリシャの母親が少し不安そうに言う

『お母様、御祝い事には、招待してくださいね』

リリシャが真剣に言うと、クレセと父親が嫌そうな顔をする

『リリシャ・・・おおごとになると、親類縁者が面倒事になる・・・ジエルが太守になった事で、口利きを頼む縁者が増えて、断るのが大変になっている』

リリシャの父親が真剣に言う

『近付いて来たら、全員叩き潰します』

リリシャが笑顔で言う

『はい! リリシャ様、セレスバイン御兄様から後で文句を付けさせます!! リリシャ様に手を出したら、国王陛下が黙ってません』

メーレスが笑顔で言う

『国王陛下よりも先に消し飛ばしますね』

『はい! リリシャ様!! 後始末は任せてください!! セレスバイン御兄様に押し付けます』

メーレスが笑いながら言う

『セレスバイン様は、よく働きますからね』

リリシャが微笑んでいると、クレセが苦笑いする

(王太子殿下に対して、よく働くなんて・・・リリシャ本当に大丈夫なのか? それよりも人が少なくて良かった・・・)


『今日はゆっくりして・・・久々に家族が集まったのだから、楽しんで欲しい』

子爵が少し嬉しそうに言う

『勿論です! 義理の姉妹で仲良く語ります。 あ!! エミール様とエレーヌ様も一緒に話しましょう』

メーレスが笑顔で言う

『はい! 御供します』

リアクラナが笑顔で言う

『良いですね』

リリシャが微笑みながら言う


マルスが出掛けようとする

『マルス師匠、何処に行かれるのですか?』

エミールが笑顔で言うと、エレーヌが微笑んでいる

『ジエルさんに許可は取ったけど、ちょっと町中を散策しようと思ってね』

マルスが笑顔で言う

『御一緒します!! 町中を散策してみたかったので!!』

エミールが笑顔で言う

『リリシャ達と一緒に居なくてよいの?』

『はい、邪魔になりそうなので・・・姉妹で仲良く話して欲しいです』

エミールが真剣に言うと、エレーヌも頷いている

『侯爵家の時、エミール居なかったから、スパイダーの時もゆっくり出来なかったから・・・散策は楽しいからね』

『はい!! 楽しみです』

エミールが笑顔で言うと、3人で領主の館を出て、町中を散策に出掛ける


町中は、御祝いムードで人々が酒を飲んで騒いでいる

『マルス師匠、良く考えたら、御祝いしている町中を歩くの初めてですね』

エミールが微笑みながら、人々を見ている

『そう言えば、戴冠式もヘルトの結婚式も狙われていたから、ゆっくりしてなかった』

マルスが笑顔で考えながら言い、人々を見ている

『戦うのを前提に準備をしていました・・・あれ? 貴族も結構いるのでしょうか?』

エミールが服装の違う人達を見ている

『トリエスバミラ子爵家の関係者も来ているのかな?』

『そうですね・・・盗賊もいそうです』

エミールが、路地裏から覗いている人を見て言う

『面倒事に巻き込まれないようにしないと・・・』

マルスが呟くと、エレーヌが別の路地を見ている


エレーヌが見ていた路地を覗くと、数人の男達が女性を取り囲み、女性が剣を抜き、牽制している


女性に男が斬りかかると、他の男が横から蹴りを入れて、女性が体勢を崩し、反対側から、男が剣を持つ腕を掴む

『たっぷり可愛がってやる!!』

男が笑みを浮かべて怒鳴る

『離せ!! このーーー!!』

女性が蹴ろうとすると、男が足を掴み、女性が仰向けに倒される

『もっと抵抗しても、誰も助けに来ないぞ!!』

男が怒鳴り、女性の服を破ろうとする

『えーと、そのぐらいで』

マルスが苦笑いしながら言う

『早く消えてくれた方が良いですけど』

エミールが苦笑いしている

『取り敢えず、兵士を呼びますか?』

エレーヌが苦笑いしている

『ちっ!! う? 女、覚悟しろ!! 抵抗するなら、この女突き刺すぞ!!』

男がエミールを見て怒鳴ると、男達が近付いてくる


『ギャーーー!!』

マルスが近付く男を殴り、股間を蹴りあげ、男が白目を剥く

『この野郎!! 殺せ!!』

男が怒鳴ると、男達が剣をマルスに向ける。マルスは男の剣を握る腕を掴み、へし折り、投げ飛ばして男に当たると、女性が慌てて立ち上がり、壁を背にしている


マルスは男達を容赦なくボコボコにして、両腕を折って転がしていく

『うそ・・・マルス様が何故ここに・・・』

女性が驚いたようにマルスを見て言う

『ん? 会った事有りましたか?』

マルスが驚きながら女性を見て聞く

『え! あ!! 申し遅れました!! 騎士学院1年のウレシア・ブゼラストリアと申します!! 騎士学院に来られた、マルス様を幾度か遠くから見ていました!!』

ウレシアが慌てて言う

『危険だから裏路地に入ったらダメですよ』

マルスが真剣に言う

『申し訳ありません! 賊を見付けて、取り抑えようとしたのですが・・・無謀でした』

ウレシアが思い出したように言う

『無茶はしないように・・・剣を抜くより、素手で倒した方が早いから、気をつけてね』

マルスが微笑みながら言うと、エミールが微笑んで見ている


人の走る足音が近付いてくる

『これは・・・』

兵士が賊を見て呟く

『ウレシア・ブゼラストリアと申します。賊を返り討ちにしましたので、連行してください! 』

ウレシアが慌てて言う

『返り討ちに・・・』

兵士がマルスを見ている

『連行したら、ジエルに後始末よろしくって、言っておいてください』

マルスが笑顔で言う

『え? ・・・畏まりました!!』

兵士がマルスを見て慌てて言うと、兵士達が拘束して、連行していく


兵士の詰所に向かい、事情を説明後、何か有ればジエルかクレセに連絡して欲しいと頼み詰所を出る

『マルス様、助けて頂き本当にありがとうございました』

ウレシアが待っていて真剣に言う

『ウレシアさんは、何故ここに来ていたのですか?』

『実は、祖母がトリエスト子爵の妹でした。 両親は亡くなりましたが、兄の為に来ました・・・実際は、叔父に家を追い出されて、クレセ様かジエル様の家臣に加えて貰えないか・・・』

ウレシアが真剣に言う

『親戚なら、簡単に話せないのかな?』

マルスが疑問そうに聞く

『それは・・・叔父がトリエスト子爵家に嫌われているので、縁有りません・・・結婚式なら親戚として参加出来るからです』

ウレシアが真剣に言う

『何故騎士学院に?』

『え? ・・・恥ずかしいのですが、騎士に仕官する人に気に入って貰えたら・・・将来が・・・』

ウレシアが言いながら、慌ててうつ向き、真っ赤になっている

『この町の案内頼んで良いかな?』

マルスが思い出したように聞く

『え!! はい! マルス様・・・もし良かったら、剣の鍛練も見て貰えませんか? 中々上達しないのですが、何が悪いか解りません』

ウレシアが恥ずかしそうに言う

『案内よろしくね』

マルスが笑顔で言うと、ウレシアの案内で町中を歩いていき、ウレシアの生い立ちも聞いている



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