アーメルドとオルクス
マルスは、木材屑をマテリアルコンバージョンを使い魔力の通るように変えて積み上げてから、形を変え始める
『マルス師匠、何しているのですか!!』
メトリシアがマルスを見付けてやって来る
『暇だったから、遊んでいたよ』
マルスが笑顔で言う
『荷運び用の船ですね・・・プロペラは?』
リリシャが微笑みながら聞く
『これから作るよ』
『もう!! 作るなら手伝ったのに!!』
メトリシアが大声で言う
『マルス師匠、早速作りましょう』
エミールが微笑みながら言うと、マルスの手を引っ張って連れていく
『マルス師匠!! 無視しないでください!!』
メトリシアが大声で言うと、マルスを追いかけて来る
『マルス師匠、来ないと思ったら・・・1人で遊んでるなんて・・・』
エビリアが言うと、クレスタと船を真剣に見ている
マルスとリリシャとエミールが動力部を作り始めて、メトリシアとミリアが手伝っている
『魔導バイクと同じですね』
リリシャが微笑みながら言う
『速度は要らないから、2速だけどね』
マルスが笑顔で言うと、どんどん形にしていく
『魔力補充係が必要になりそうです』
エミールが真剣に言う
『追加で誰か雇うかな?』
マルスが呟く
『マルス師匠、何人か声かけましょう』
メトリシアが笑顔で言う
『そうだね・・・ブロイス達の家族に良い人居るかな? 町の人って勉強する所有ったかな?』
マルスが思い出して聞く
『貴族以外有りません・・・親が教えるしか有りません』
リリシャが真剣に言う
『リベリアも?』
『そうか・・・ブロイス達は、騎士だったから、奥さん文字の読み書き出来るかな?』
『多分出来ます! どうするつもりですか?』
リリシャが疑問に聞く
『子供達を昼間集めて、勉強して貰おう・・・海兵達にも必要かな?』
マルスが笑顔で言う
『マルスですね! ブロイスさん達も喜びますね』
リリシャが微笑みながら言う
『マルス師匠! 御父様に許可貰います』
メトリシアが笑顔で言う
『やっぱりマルスですね』
リリシャが微笑んでいる
マルス達は、船にプロペラ付の動力部を取り付けると、動かしてから、ゼオン達に使い心地を確かめて貰う
『完璧です。 完全に荷積み用ですが、イカダに荷物を運びやすいです』
ゼオンが真剣に言う
『アルクオドールに貸すから、管理しておいてね』
マルスが笑顔で言うと、馬車に魔道具を乗せて、出掛ける
『その船・・・凄いですが、いつの間に』
ブロイスが真剣に見ている
『英雄殿だからで済ますように! アーメルド伯爵家か王家が借り受け、運用するだろう・・・盗まれないように管理するのも仕事だ!』
ゼオンが真剣に言う
『え! ・・・魔導船護衛・・・凄い高価な物ですか?』
『価値など・・・金貨1000枚でも買えないぞ! 売ってくれないからな!!』
ゼオンが笑い出す
『英雄様の資産はどのぐらいなのでしょうか?』
ブロイスが真剣に聞く
『知らん! 知っても意味が無い!! 個人で王家に物を沢山貸しているのは知っているが、報酬を全然受け取らないと、アルクオドール様ですら嘆いている! 人をやっと雇ったと思ったら、それ以上の収入になる事を始めている!! 地位も名誉も名声も金も領地も権力も何も受け取らない英雄様だと思うように! 伝承に残る偉大なる英雄様だ!!』
ゼオンが真剣に説明していると、ブロイスが苦笑いしている
(凄いのは解るが・・・底がわからない)
マルス達はオルクスの店の前に到着する
『オルクスいる? リベリアのキリシアが来たと言ってね』
キリシアが笑顔で言う
『すぐに呼んできます』
店員が慌てて奥に行くと、オルクスが出てくる
『オルクス、2つ依頼したいけど、良いかな?』
マルスが真剣に聞く
『勿論です! マルス様』
オルクスが笑顔で言う
『フロートのジャケット作ってくれる人を探してね』
『解りました! すぐに職人達に声を掛けます。どのぐらいですか?』
オルクスが笑顔で言う
『取り敢えず200個有るから、適当に任せます』
マルスが笑顔で言うと、馬車の荷物を見せる
『職人が準備してますので、すぐに作らせます』
オルクスが笑顔で手に持って言う
『もう1つは、リーベル様のローブを作って欲しい! ミリアの卒業研究で作りたいから』
マルスが笑顔で言う
『少々お待ちください』
オルクスが笑顔で言うと、奥から箱を持ってくる
『準備してあります。 前に依頼が有った時の余りの材料で作りました』
オルクスが笑顔で言うと、ミリアが受け取り真剣に見ている
『オルクスに読まれていた?』
キリシアが真剣に聞く
『付き合いが長くなりましたから』
オルクスが笑いながら言う
『マルス、次の依頼品考えて!!』
キリシアが大声で言うと、みんな笑い出す
『オルクスの読めない依頼を考えて、出直してきます』
マルスが笑顔で言う
『楽しみにしてます』
オルクスが笑いながら言うと、造船所に帰っていく
『オルクスに読まれた・・・マルス、次は何依頼する?』
キリシアが真剣に聞く
『リリシャ、メーレス様のドレス依頼する? リアクラナさんのでも良いけど』
『良いですね!! ジエル御兄様にいつにするか決めさせます』
リリシャが笑顔で言う
『オルクス! 次は読ませないよ!』
キリシアが笑顔で言うと、シルフィード号に乗って、リベリアに向けて出発する




