魔法学院試験
マルス達は、鍛練やウォーレルから古代魔法の数々を教えて貰いながら、夏休み前の試験の日がやってくる
マルスとミリアとメトリシアが魔法学院に向かい、練習場の3階に向かう
『マルス様、おはようございます』
生徒達がマルス達に挨拶をする
『みんなおはよう』
マルスが笑顔で言うと、席に座る
『マルス様、卒業研究は何をするのですか?』
ルキアが真剣に聞く
『何か作って、リーベル様に見せるつもりだよ』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠は、発表無しになっているので、この練習場で良いと言われてどうでも良くなっています』
ミリアが笑顔で言う
『ミリアは?』
『え!! その・・・ローブを作ろうとしたのですが、リーベル様から入学前に作った、メトリシアの杖で十分と言われて・・・』
ミリアが残念そうに言う
『リーベル様が逃げました! ルキアは?』
メトリシアが笑いながら言う
『魔導書を作ってます』
ルキアが恥ずかしそうに言う
『リーネは?』
『杖の魔導具にするつもりです。失敗しても魔導書にします。』
リーネが真剣な顔で言う
『ギレリムに杖1本作って貰うね、中魔石かな?』
『え!! 本当ですか!!』
リーネが驚いている
『成功確率が高い方が良いからね』
マルスが笑顔で言うと、ミリアがどんな杖が良いか聞いている
『そう言えば、今日は試験だったかな?』
マルスが思い出して聞く
『全部免除なので、試験が有りません。あ!! 接近戦闘だけでした!』
ルキアが笑顔で言う
『他のクラスの試験でも覗いてこようか?』
マルスが笑顔で言うと、部屋を出ていく
練習場で1年生の試験をしている
『あ! マルス様』
レイナールがマルスを見つけて言う
『レイナール様、試験はどうでしたか?』
『攻撃魔法の授業免除になりました』
レイナールが笑顔で言う
『簡単に免除にしちゃうのですね』
マルスが講師に言う
『無理だ!! 早く正確で威力も申し分無い!! どうしたら、この早さで魔法を覚えられる!!』
講師が大声で叫ぶ
『レイナール様は、普通の魔法使いのレベルですよ』
『は? 普通? 既に宮廷魔術師試験に合格出来る攻撃魔法だ!!』
講師が大声で叫ぶ
『マルス様、何故、講師様より研究会の3年生の先輩の方が凄いのですか?』
レイナールが真剣に聞く
『基礎が出来ているからね! 基礎の無い講師と比べたらダメです!!』
ミリアが大声で言う
『ミリア様、講師は何故交代しないのですか?』
『講師になってくれる人がいないからです。御父様も早く3年生から講師になる人を選んで欲しいです』
メトリシアが笑顔で言うと、講師が泣きながら走って出ていく
『あれ? 講師が逃亡したか・・・』
マルスが苦笑いすると、1年生達がマルス達を見ている
『この場合どうしたら?』
クセリオが呟く
『マルス師匠、責任をとって下さい』
メトリシアが笑顔で言う
『仕方無いね。1人ずつ並んで、魔法を放ってね』
マルスが笑顔で言うと、1人ずつ魔法の発動方法の修正をしながら、練習させている
『マルス、何をしている?』
レズオスがやって来て、苦笑いしている
『試験台無しにしたから、お詫びに魔法の練習を見てあげていたよ』
マルスが笑顔で言う
『代理で試験を見るが・・・全員マルスから習ったのか?』
レズオスが真剣に言うと、1年生達は笑顔で頷いている
『取り敢えず確認する』
レズオスが真剣に言うと、全員順番に魔法を放ち始める
『マルス、これでは講師が教えられなくなるだろう』
レズオスが真剣に言う
『え? ちょっと魔法の基礎を直しただけです』
『マルス、講師も直して欲しい!! いい加減面倒になってきた』
レズオスが真剣に言う
『面倒だよ! 進歩しないのだから! ハルドとアーセルが教えたのに学ばなかったのだから』
マルスが嫌そうに言うと、リーベルがやってくる
『講師が泣きながら飛び込んで来ましたが、マルス、講師に何を言ったのですか!! 』
リーベルが呆れた様に聞くと、1年生達が話の内容を説明始める
『マルスより、講師がダメですね・・・試験はどうなりましたか?』
リーベルが呆れ気味に聞く
『全員免除です』
レズオスが真剣に言う
『全員ですか!! なぜ?』
『マルスが邪魔したお詫びに発動方法を修正しました。後は、練習です』
レズオスが真剣に言う
『マルス!! 教えないで下さい!! マルスが教えたら、免除だらけになります!!』
リーベルがマルスに怒鳴る
『たった2発だけですけど』
マルスが笑顔で言うと、1年生達が説明していると、リーベルがガックリしている
『マルスは、もう講師以外に教えないで下さい!!』
『面倒だから、生徒全員に教えれば良いかな?』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠、やってしまいましょう!! 免除出来なくすれば良いです』
メトリシアが笑顔で言う
『今は自重してください!!』
リーベルが真剣に言う
『講師が指導出来ているか、遠目で見ています』
マルスが笑顔で言う
『レズオス兄さん、どうにかしてください』
リーベルが疲れたように言うと、入口から別のクラスの生徒達が見ている
『次のクラスが来ています』
メトリシアが気が付いて言う
『あ! 君達は次の試験に向かいなさい』
レズオスが真剣に言うと、生徒達が出ていき、別のクラスの生徒達が入ってくる
『マルス師匠、他の試験も覗いてきましょう』
メトリシアが笑顔で言うと、マルス達も練習場を出ていき、リーベルが後を付いてくる




