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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
15章 グゼリオンス王国と南の大陸
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サトメルとミーレス

サトメルとエリスナが、それぞれ部屋に荷物を置いて戻ってくる

『この屋敷、凄すぎます』

サトメルが震える手で言う

『魔導具だらけで、こんな豪華な屋敷なんて思いませんでした』

エリスナが青ざめている

『明るくて、便利ですよね』

マルスが笑顔で言う

『え? 便利? それだけで済むのですか? これだけの屋敷狙われます』

サトメルが真剣に言う

『ふふふ、襲ってくる賊など、全てお仕置きですわ』

アリシアが笑顔で言う

『騎士団全軍でも突破出来ないですよ』

メトリシアが微笑みながら言う

『あっちの建屋に英雄騎士達の宿舎作っちゃったから、すぐに蹴散らしてくれるよ』

マルスが笑顔で言うと、サトメルとエリスナが驚いている

(この屋敷相当な守りなのですね・・・それよりも、マルス様を襲うなら、万の軍勢が必要でした)


サトメルと侍女が落ち着くと、エリスナは、ヒストリアと訓練に出掛ける

『マルス師匠、お呼びですか?』

ミーレスが入ってくる

『え! えーーーーーーー!! みみみみみミーレス!!』

サトメルが大声をあげる

『ん? サトメル? え? サトメルーーーーーー!』

ミーレスが涙目になって叫ぶ

『どうして!! どうしてここに!!』

サトメルがミーレスに抱き付いて叫ぶ

『マルス師匠に引き取られて、魔法使いの修行をしてます・・・・ぅっーーーーー』

ミーレスが大粒の涙を流し始めると、侍女が泣き始めている


サトメルとミーレスが話している

『侍女さん、間違いないようですね』

マルスが微笑みながら言う

『はい、クレゼオルド・リオンド公爵家のミーレス様で間違いないですが、何故ここに?』

『リベリアの孤児院で、下女を探しに行った時に、不治の病でフラフラしていたので、治療の為に引き取りました。指輪の紋章を見て、可能性は有りましたが、確認が取れませんでした。悪用されないように、信用出来る人を探してました』

マルスが真剣に言う

『そうですね・・・成人して自分で物事を判断出来るまでは、誰かが後見人になる必要が有ります・・・今の状況なら、クライドルト王国が後ろ楯になって、再興も出来ます。リオンド・ベクラード王国には再興に手を貸すことは不可能です』

侍女が真剣に考えて言う

『自分の意思で物事を考えられる様に、来年魔法学院に通って貰おうと思ってます。』

マルスが真剣に言う

『ありがとうございます・・・マルス様、私を指名したのは、ミーレス様の為ですね』

侍女が真剣に言う

『サトメル様とミーレス様の護衛をお願いしますね、クリス様も同い年なので、仲良くして貰いたいですけど』

マルスがクリスの事を説明を始めると、侍女は嬉しそうに微笑んでいる


翌朝、マルス達は魔法学院に向かい、訓練場の上の部屋に向かう

『あ!マルス様、帰ってきたのですね』

ルキアが笑顔で言うと、生徒達全員が挨拶をしている

『ここも完全に研究室だね』

マルスが微笑みながら、全員を見る

『マルス様、どこに行っていたのですか?』

ルキアが真剣に聞く

『グゼリオンス王国を叩き潰してきたよ』

マルスが軽く言う

『もう、従魔使いはいませんか?』

『魔導具を作れる人がいなくなったよ』

マルスが微笑みながら言うと、ルキアが安心して、メトリシアとミリアと仲良く話し始める


マルスは1階に行くと、全員の攻撃魔法の練習を見ている

『マルス様、みんな発動が早くなりましたか?』

リーネが真剣に聞く

『魔力制御も発動速度も良いね・・・次の鍛練をしても良いね』

マルスが微笑みながら言う

『次の鍛練に?』

リーネが真剣にマルスを見ている

『まだ内緒だよ』

マルスが微笑みながら言うと、リーネが残念そうにしている


『マルス様、お連れしました』

ハルドとアーセルが、ウォーレル達を連れてくる

『どうですか?魔法学院の様子は?』

マルスが微笑みながら聞くと、メトリシア達も下りてくる

『魔法練習を見てきましたが、素晴らしい実力者です』

ウォーレルが笑顔で言うと、3年生の生徒達が練習にやってくる

『マルス、客人か?』

レズオスがウォーレル達を見て聞く

『見学だよ。隣は何年生が練習していたの?』

『2年生だ! こっちは3年生のクラスだが?』

レズオスが真剣に言うと、ウォーレル達を見ている

『練習してね。見学者は気にしないで良いからね』

マルスが笑顔で言うと、3年生が魔法練習を始める


ウォーレルと弟子達は、驚きながら見ている

『ウォーレルさん、どうでしたか?』

『マルス様・・・宮廷魔術師の練習ですか?』

ウォーレルが苦笑いして言うと、弟子達が見ている

『普通の3年生です。もう宮廷魔術師を越えてます』

マルスが笑顔で言う

『これほどの実力者を育てる魔法学院・・・』

ウォーレルが考え込み、弟子達は真剣に魔法練習を見ている


3年生の練習が終わると、クラスの数人に魔法練習をして貰う

『は? ここまでの実力者が・・・』

ウォーレルが驚いて見ている

『ルキアの番ね』

マルスが笑顔で言う

『・・・・ファイヤーキャノン』

ルキアが魔法を放つと、炎の玉が的に当たり、大爆発して、熱風が吹き荒れる

『弟子達並みの実力者が・・・』

ウォーレルが真剣に呟く

『ルキアは、この魔法学院で1番の実力者です』

マルスが笑顔で言う

『マルス様、マルス様が1番です。私なんて半人前です!!』

ルキアが真剣に言う

『は? これで半人前!!』

ウォーレルが大声をあげる

『ミリアやメトリシア様が1人前です』

ルキアが真剣に言う

『え!! 私は才能の欠片も無い、最低の魔法使いです!!』

ミリアが大声で叫ぶ

『ミリア、ちょっと手本を見せてあげてね。杖を使わずに魔法撃てるかな?』

マルスが笑顔で言う

『はい、頑張ります』

ミリアが真剣に言うと、魔力を片手に集めて火の玉を作り始め

『ファイヤーキャノン』

魔法を放ち、的に当たり、衝撃波と熱風が吹き荒れる

『マルス師匠、出来ました』

ミリアが満面の笑顔で言うと、ウォーレルとウォーレルの弟子達が座り込んで頭を抱えている

(は?今のは・・・既に我を越えているのか? 才能の欠片も無いと言っていたのに・・・どれだけの実力者がいるんだ!!)


大賢者研究室に向かい、ウォーレルさん達が落ち着くのを待っている

『ウォーレルさん、どうでしたか?』

マルスが笑顔で言う

『どう? 杖無しであの威力・・・魔力量も桁が違います。弟子達で勝てない理由も解りました・・・無詠唱も魔力制御も・・・桁が違います』

ウォーレルが真剣に言う

『知識が足りません』

マルスが笑顔で言う

『それで、知識を・・・あれ程の魔法を使いこなせるのであれば・・・知識は必要か』

ウォーレルが真剣に言い、マルスと相談をしている


ウォーレルの弟子達の所に戻ると、弟子達は必死に魔導書を読んでいる

『どうした? 魔導書をそんなに真剣に』

『しししし、師匠!! こんな凄い魔導書を見たこと無いです!!』

弟子がウォーレルに魔導書を見せると、ウォーレルが真剣に読み始めて、作者の名前を確認する

『エミールの魔導書・・・これ程の魔法使いがいたのか』

ウォーレルが呟き、真剣に読んでいると、エミールとエレーヌがやってくる

『マルス師匠、帰ってこないので、迎えに来ました』

エミールが微笑みながら言う

『ウォーレルさん達が魔導書を読んでいたからね』

『卒業研究の魔導書なんて、読んで楽しいですか?』

エミールが微笑みながら言う

『え! 卒業研究!!』

ウォーレルが青ざめる

『マルス師匠から沢山魔法を教えて貰いましたから、その程度初級ですけど』

エミールが真剣に言うと、弟子達が青ざめて震えている

『知識も弟子達より上とは・・・何を教えれば・・・』

ウォーレルが呟く

『ハルドもアーセルも完璧にマスターしましたよね』

エミールが微笑みながら言う

『はい!エミール先輩、大変勉強になりました』

ハルドが真剣に言うと、ウォーレルの弟子達がうつむいている

『早く生徒全員が使えるようになって欲しいですね』

エミールが微笑みながら言うと、ウォーレルが苦笑いして、魔導書を見ている

(弟子では、知識も勝てないか・・・この者達常識が無いのか? 歴代の弟子達でもここまでの実力者は見たこと無い!!)

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