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リーベルの家での付与魔法

キリシア達が帰ってきた

『ただいま』

『おかえり、馬の魔道具どうだった?』

『凄い効果』

『成功だね』

『マルス師匠、どんな付加されたのですか?』

アニーが言うと

『まさか・・・ローブ並みの付加を』

ミリアの顔色が変わる

『そうだよ。後でリーベル様に見て貰えば解るよ』

『ローブ並み?ローブ出来上がったのですか?』

『完成していますよ』

『全部成功なのですか?』

『そうだよ』

『凄い・・・全部成功するなんて・・・』

『マルスだから当たり前』

キリシアが言うと

『そんなことあり得ません。宮廷魔術師でも10個に1個成功するかどうかですよ!』

『アニー、マルス師匠に不可能は無いと、さっき思い知らされましたから、常識を言う前に常識はマルス師匠に合わせる事です』

『ミリア様?大丈夫ですか?』

『あまりに驚きすぎて疲れました』

『マルスの凄さ解った?』

キリシアの言葉に

『今までの常識が崩れ去りました』

ミリアの言葉を聞いてキリシアは笑う


リーベルが奥から戻ってくる

『帰ってきたのですね』

『馬の魔道具は効果抜群でした』

『リーベル様、鑑定をして頂いてもよろしいでしょうか』

『はぁー!身体能力強化ですね』

マルスをチラリと見てから言うと

『だから速く動けるのですね』

『アニー、あなたは常識をもち続けてくださいね。マルスに常識を教えてあげてください』

リーベルの言葉にアニーは首をかしげる

『リリシャは?』

『今奥でポーション作りを手伝って貰っています』

『瓶の準備をした方が良いですよね』

『ポーション作りはじめたばかりですから、2日は掛かります』

『1日で出来ますよ、リリシャだから』

『え?まさか・・・』

リーベルは奥の様子を見て

『凄い魔力!まさか本当に1日で作っちゃうかも・・・』

マルスを見て

『本当に1日で出来るのですか?』

『半日です』

『瓶の準備をした方が良いですかね?』

『冷やしはじめたらね』

『あなた達にはもう驚く事自体疲れるだけですから、やめます・・・』

『リーベル様、あそこにある杖は?』

『あれはですね。付与の準備をしている最中です、二本は予備です』

『見せて貰っても良いですか?』

『見るだけならば良いですよ』

手持ち魔力を流してみると

『良い素材ですね』

『ミスリルを少し使っていますからですね』

『依頼で作られるのですか?』

『出来上がれば納品しますが失敗したら破片を持っていきます』

『一本目で成功したら残りの2本はどうするのですか?』

『必要なくなるので処分するか倉庫にしまいます』

リーベルを見て

『リリシャに付与魔法をやらせて成功したら2本貰っても良いですか?』

『良いですが、魔力増幅だけにしてくださいね』

『わかりました、少し下準備しますね』

マルスは杖に魔力を流しながら調整し始める

『やはり、この杖凄いですね』

リーベルがリリシャのポーションの方にいっている間に布から出して全体を見ながら、魔力制御を使い魔力の通りを調整していき、全体に魔力が広がるのを確認しながら、次々と調整を終わらせていく、ポーションを冷やして瓶に詰めはじめた頃

『リリシャ、魔力増幅の付与魔法頼めるかな?』

『良いですけど、その杖は?』

『リーベル様の依頼されている杖で、今、付与前の調整をし終わったよ』

『早速準備をしますね』

『え?まさかもう付与魔法するのですか?』

『もう出来ますよ』

杖をリーベルに渡し、確かめて貰う

『え?魔力が全体に伝わる!!こんなことが・・・』

『リーベル様、大丈夫でしょ?』

『これならば付与魔法可能だけどどうして?』

『マルスだからです』

リリシャの言葉に納得する

『リリシャさんの付与魔法、見せて貰っても良いですか?』

『私なんかの付与魔法で良ければいくらでも』

リーベルとリリシャは魔方陣を発動して付与魔法を始め、魔石に魔方陣を書き込むのをリーベルは後ろで見ている。リリシャが書き込み終わり、リーベルに杖を渡し、確認して貰う

『こんなに繊細で綺麗に魔方陣を書くなんて、フローネ師匠と同レベルですね』

『ありがとうございます。魔力を流して魔道具を発動してくださいね』

リーベルは魔力を流して魔道具を発動してみる

『完璧に成功しています』

リーベルは頷きながら杖を持つと

『え?性能が高い?まさか・・・』

リリシャを見て

『杖が良いので良い出来です。マルスには及ばないけど・・・』

『この杖を納品は出来ないかも知れません・・・』

『え?何故ですか?』

『性能が良すぎます』

『普通の魔力増幅ですよ』

『リリシャさんの付与魔法も、既に宮廷魔術師のレベルをとっくに越えていますね・・・』

『まだまだ未熟者ですよ』

『このレベルで未熟者であれば、国内の全ての付与魔法使いは全て未熟者になります。どのレベルを目指しているのですか?』

『マルスに追い付きたいので』

マルスを見て溜め息をしてから

『目標が高いから上達すると言う事ですね』

『頑張って上達しますね』

リーベルはフローネの事を思い浮かべて苦笑いをする

『残りの杖も準備して納品出来るように付与はリーベル様がやりますか?』

『その方が安全そうですね』

マルスとリリシャは早速準備を始める


アニーは、リーベルに台所を借りて食事を作り始め、エミールとミリアも手伝い始める。キリシアとルメイルは闘気を練り始める

そしてマルスは全体的に準備を終わらせて、全体を隅々まで確認してから

『リリシャ、確認して』

『うーん、完璧ですね』

『リーベル様、準備が出来ました』

『本当ですか?』

リーベルも杖全体を確認して

『凄い技術ですね』

リーベルが付与魔法で魔石に魔方陣を書き込む

『出来上がりですね』

そして魔力を流して魔道具を発動して確認する

『良い出来です・・・え?性能が凄い』

『大丈夫でしょうか?』

『原因はあなた達ですね。準備で魔力の通りが良いから性能が上がっているのでしょう』

『納品出来ますか?』

『喜ぶでしょうね』

リーベルは諦めたように言う

『良かったー』

リリシャは微笑む

『この杖はあなた達にあげます』

『受け取れません、初めから今日のお礼に付加したら返そうと思っていましたので』

『え?最初から・・・あなた達は欲が無いのですか?この杖ならば金貨300枚はくだらないのですよ!』

『迷宮で稼げば良いだけですから』

『はぁー・・・師匠、この子達に常識を知って貰う為に旅をさせる事は無理があるわよ・・・』

『あとこの杖も、もう少しで付与魔法可能になりますけど、どうしましょうか?』

『その杖は持って帰って・・・』

『解りました頂きます。エミールが一人前に成ったら渡す杖にするか、フローネ先生にプレゼント用にします』

『え?一人前・・・エミールさんは一人前ですよ。間違いなく・・・』

『まだまだ魔法自体の威力も、付与魔法の習得もまだ半人前です』

『この子達はどのレベルで一人前なのよ・・・ミリアをとんでもない人に預けてしまったわ・・・[宮廷魔術師や世界に名を馳せる魔法使い・・・]そういうことだったのね』

リーベルはやっと気が付き苦笑いを浮かべる

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