リオンド・ベクラード王国王都の戦い
数日後、森を超えて王城が見えてくると、シルフィード号が着陸してキリシア達が降りてくる
『マルス、王都上空を飛んできたけど、これで良いの？』
キリシアが笑顔で言う
『どのぐらい集まってくるかな？』
マルスが笑顔で言う
『マルス殿、何故こちらが来ている事をワザワザ知らせたのですか？』
イーケルが真剣に聞く
『王都内で戦ったら、住民に迷惑でしょ・・・リベリアの英雄が来た事をグゼリオンス王国が知ったら、どんな戦い方をするか知りたいからね』
マルスが笑顔で王都の方を見ている
門から兵士が出てくると、次々と従魔も出てきて隊列を作り始める
『結構多いね』
キリシアが笑顔で言う
『従魔より従魔使いを先に潰すかな？』
マルスが従魔を見ながら言う
『早く準備終わらないかな？』
キリシアが微笑みながら言う
『リリシャ達は？』
『魔導書読んでいるから、やる気無い』
『２人で片付けるかな？』
マルスが軍勢を見ながら言うと、キリシアが笑みを浮かべる
『え！ まさか２人で突撃を！！』
イーケルが驚いて、マルスとキリシアを見ている
『行っても足手まといです。マルス師匠１人でも余裕です。』
カミラが微笑みながらマルスの後ろ姿を見ている
『万の軍勢に２人なんて・・・不可能です』
『リベリアの英雄です。良く見ておいてください』
カミラが真剣にイーケルに言う
（なんで、全く動じない！ 従魔達も全く動かない・・・そんなに信じているのか？）
グゼリオンス王国軍が隊列を作り終わり、従魔に乗った男が進んでくる
『クライドルト軍に次ぐ！ 即刻降伏せよ』
従魔に乗った男が大声で言う
『我等に挑むなら、死が待っているぞ！！』
従魔に乗った男が自慢げに言う
『それで終わり？ 因みにグゼリオンス王国王都は陥落した！ 国王以下全員降伏して、ヘルゼレス軍が拘束している！！ 残党共！！』
キリシアが笑みを浮かべながら歩いていく
『キリシア、何を言っても理解する知能持ってないから、どうしようも無いよ』
マルスが笑顔で言う
『何を！！ そんなことあり得ない！！ 口から出任せを！！』
従魔に乗った男が大声をあげると、キリシアが闘気をまとい、一気に接近して槍を振り、従魔の頭をきりとばす。従魔が力無く倒れ、男が地面に転がる
『バカな！！ グゼリオンス王国に逆らって生きて帰れるとおも、ギャぁーーーー！』
男が大声で言い出すと、キリシアが槍で片腕を砕き、男が悲鳴をあげながら転がっていく
『うるさいから寝ていてね！ パンシー』
マルスが魔法を使い、男を麻痺させる
『雑魚！！ さっさとかかってこい！！』
キリシアが大声で叫ぶ
『あの女を食い殺せ！！』
従魔に乗った男が怒鳴ると、従魔が一斉にキリシア目掛けて突進してくる
『ハイウエイトフィールド』
マルスが魔法を使うと、従魔が地面に転び後ろから来た従魔も次々と転んでいく
『パンシーフィールド』
マルスが次々と魔法を使うと、従魔達が麻痺してピクピクしている
『マルス！！横取り！！ あの従魔使い全部貰うよ！！』
キリシアが、マルスを睨んでから走り出す。キリシアは、近くの従魔使いの従魔を両断すると、乗っていた男を弾き飛ばしていき、すぐに次の兵士の腕を砕きながら弾き飛ばして進む
マルスは、従魔全部にポイズンやスリープやナイトメアをかけてから、キリシアの後を追い始める。魔法を使い、門近くの兵士から麻痺させていく
『マルス、やり過ぎ！！』
キリシアが全員弾き飛ばして、マルスに怒鳴る
『キリシア、門はどっちが破壊する？』
『見てなさい！！』
キリシアが、闘気を槍にまとわせて、門目掛けて槍を振ると、門が砕け散る
『どうだ！！』
キリシアが笑顔で石突きを地面につけて言う
『化け物だ！！ 逃げろ！！』
城壁の兵士達が逃げ始める
『こらーーー！ 逃げるな！！』
キリシアが大声で怒鳴ると、恐怖の余り震えていた兵士は、武器を捨てて平伏している。マルスはキリシアの元に歩いていきながら、合図を送る
『城も占領に向かうよ』
マルスが笑顔で言う
『叩き潰すよ！！』
キリシアが笑顔で町に入っていく
『うそ・・・これがリベリアの英雄様・・・』
イーケルは、キリシアとマルスの戦いを見て呆然と呟く
『前より強くなったか？ 人で勝てるわけ無い』
副団長が呟く
『副団長、早く拘束を始めてくださいね』
エミールが微笑みながら言う
『わかった！・・・え？ 数が多すぎる』
副団長が苦笑いする
『今度は拘束係か・・・』
騎士達が苦笑いしている
『後始末・・・少しは手加減してくれ！！』
副団長が大声で叫ぶと、騎士達が笑い始める
『副団長、威厳が無さすぎる』
『それを言うな・・・落ち込む』
副団長が泣きそうな目で呟く
『マルス師匠を追いかけますよ』
エミールが笑顔で狼に乗ると、オルガーとオリスとイースとエレーヌと一緒に町に入っていき、リベリア警備隊と英雄騎士隊が後を追って町に入っていく
