リオンド・ベクラード王国へ
数日後、準備を終らせると、アードラ達魔従達は、森に帰っていき、シルバー達狼は、クーレセス号に乗り込んで、マルス達は出発の準備をしている
『マルス殿、ここの後始末は任せてください、報告要因として、ヴァルファーを同行させて欲しい』
セレスバインが真剣に言う
『良いけど、偉そうな事を言ったら、オルガーとオリスにボコボコにして貰うよ』
マルスが笑顔で言う
『はぁ？ わかった・・・』
ヴァルファーが苦笑いしながら言うと、セレスバインとメーレスが大笑いしている
『ヴァルファー、頼んだぞ・・・戦いの報告だけは、して欲しい』
セレスバインが真剣に言うと、ヴァルファーも真剣に頷いている
『セレスバイン御兄様、私では、不満なのですか？』
メーレスが真剣に聞く
『え？ まさかついて行くつもりか？』
セレスバインがメーレスを見て驚いている
『勿論です！ マルス様の勇姿、メーレシア様とセクラ様に伝えます！！』
メーレスが笑顔で言うと、ジエルが苦笑いしている
『一緒に戦いの記録をまとめましょう』
メトリシアが笑顔で言う
『はい！ メトリシア様！ 楽しみです』
メーレスが笑顔で言うと、セレスバインが諦めたように見ている
クレゼオルドの町が見えてくる
『マルス師匠、海軍の艦隊も到着してます』
エビリアが双眼鏡で見ながら言う
『副団長、海軍が到着しているなら、何で渡って来ないのですか！！ 泣かせてあげます！！』
メトリシアが大声で言う
『あれは・・・リオンド・ベクラード王国の船も有ります』
エビリアが言うと、みんな双眼鏡で確認をする
『保護したのかな？それとも問題が起きたのかな？』
マルスが真剣に言うと、みんな話し合いを初め、シルフィード号は着陸する
副団長達が慌てて走ってくる
『リベリアの英雄殿！！ ガベラス王国は、どうなりましたか？』
副団長が真剣に聞く
『副団長！！ 海軍が到着しているなら、何で海を渡ってこなかったのですか！！』
メトリシアが大声で言う
『リオンド・ベクラード王国が攻められ、援軍に向かうか、国王陛下に相談の使者を向かわせていました』
副団長が真剣に言うと、騎士達が苦笑いしている
『何故、すぐに向かわないのですか？』
『え！ 隣国ですよ』
『ここはクライドルト王国内では無いです！！ 戦争仕掛けた相手に仕返しに向かわないなんて・・・臆病者です』
メトリシアが大声で言う
『え！・・・どうしたら・・・』
副団長がマルスに助けを求めるように見る
『リオンド・ベクラード王国の船に誰か乗っていたのかな？』
マルスが真剣に聞く
『え！ リオンド・ベクラード王国の第３王子イーケル様と外戚のサトメル王女様です』
副団長が真剣に言う
『取り敢えず状況確認ですね』
マルスが真剣に言う
『はい！マルス師匠！！』
メトリシアが笑顔で言う
マルス達は海軍の船に向かい、会談の準備をして貰い、若い青年とまだ幼さが残る少女がやってくる
『リオンド・ベクラード王国イーケル第３王子です。こちらは、外戚のサトメルです』
イーケルとサトメルが不安そうに周囲を見ながら言う
『メトリシア・クライドルト第２王女です』
メトリシアが微笑みながら言う
『ヘルゼレス王国メーレス・ヘルゼレスです』
メーレスが微笑みながら言うと、ジエルが後ろで見ている
『え！ メトリシア王女様にヘルゼレスのメーレス王女様まで！！』
イーケルが驚いて叫ぶと、サトメルが青ざめて、イーケルの裾を掴んでいる
『戦況はどうですか？』
メトリシアが真剣に聞く
『既に従魔に蹂躙され、王都に侵攻してきました。残された船で脱出しましたが、他の船は、逃がす為に敵船に突撃して、追い付かれそうな所、クライドルト海軍に助けられました。感謝しています』
イーケルが真剣に説明して、頭を下げるとサトメルが慌てて頭を下げると、みんな海軍の隊長を見る
『迫っていた敵艦は沈めておきました』
海軍隊長が真剣に説明をしている
『イーケル様は、どうしますか？』
メトリシアが真剣に聞く
『え！ 国民は守りたいですが、力が有りません・・・サトメルだけでも、クライドルト王国に亡命させたいと思っています・・・恐らくもう逃れられたのは、一族は居ません』
イーケルが真剣に言うと、サトメルが袖を掴みながら不安そうにしている
『マルス師匠、どうしますか？』
メトリシアが真剣に聞く
『イーケル様とサトメル様は、本当に王族ですか？』
マルスが真剣に聞く
『え！ 身分を証明出来る物は・・・この剣と腕輪の紋章のみですが・・・各国にいる、外交担当達は、顔を知っています』
イーケルが驚きながら説明をしている
『どのような王になりたいと思ってますか？』
『え！ 解りません・・・考えた事が無かったので』
イーケルが考えながら言う
『しっかり考えておいてくださいね』
マルスが真剣に言う
『マルス師匠、計画通り残党狩りに向かいますか？』
メトリシアが微笑みながら言う
『そうだね。イーケル様は、副団長達と南下して貰わないとね、サトメル様は、メリアとエリスナに預かって貰えば良いかな？』
マルスが真剣に言う
『それが１番です！』
メトリシアが笑顔で言う
『え？ 南下？ 預かる？』
イーケルがキョロキョロしている
『副団長、早く出発してくださいね』
メトリシアが笑顔で言う
『え？ もしかして、リオンド・ベクラード王国に向かうのですか？』
副団長が慌てて聞く
『トドメを討ちに行きますよ！！ 残党狩りです！！ 早く出発しないと、後始末が大変な事になりますよ』
メトリシアが笑顔で言うと、メーレスが笑っている
『すすすすっすぐに出発の準備をします』
副団長が慌てて言う
『海軍は、グゼリオンス王国の王都で待っているヘルゼレス王国騎士団と協力して、海上防衛してください！ ヘルゼレス王国海軍も向かっています』
メトリシアが笑顔で言う
『え！ もしかして、もうグゼリオンス王国の王都を落としたのですか？』
副団長が驚いて聞く
『副団長が遊んでいるから、ガベラス王国には、外交担当が向かってます！ セレスバイン王太子様も副団長が来ないから、後始末の相談が出来ないと、怒ってますよ』
メトリシアが笑いながら言う
『え！！ どうしたら・・・』
副団長が助けを求めるように、マルスを見ている
『遊んでいるから、仕方無いです！ グラノちゃん達に向かって貰うから、しっかり付いてきてね』
マルスが笑顔で言うと、メーレスが笑っている
『え！ もう止まらないのか・・・』
副団長がガックリして呟く
『キリシア師匠に怒鳴られるのを待ちますか？』
メトリシアが笑顔で言う
『すぐに出発の準備をします！！』
副団長が慌てて出ていく
『これはどうなっているのですか？』
イーケルが理解できないで聞く
『リベリアの英雄様を怒らせたので、グゼリオンス王国は叩き潰されるだけです。 リベリアの英雄様の事は、絶対に秘密にしてくださいね』
メーレスが微笑みながら、注意事項を説明を始めると、イーケルとサトメルが真剣に聞いている
