グゼリオンス国王
キリシア達は、巨大なキマイラを見て驚いている
『デカイ!!』
キリシアが大声で叫び、闘気をまとう
『エサーーー!!』
キマイラロードが一目散にキリシアに突進してくると、キリシアが闘気をまとった槍を振り下ろす。キマイラロードは、頭から真っ二つに両断されると、体液を散らしながら倒れる
『デカイだけの雑魚!! もっと出てこい!!』
キリシアが大声で叫ぶ
『ヒィーーーー!! ばっばっ化物!!』
国王が叫び尻餅をついている
『もっと出せ!!』
キリシアが睨み怒鳴る
『ううう嘘だ!! 一撃でキマイラロードを!!化物!!』
国王は怯え叫ぶと、キリシアが近付く
(化物でもこの杖さえ有れば・・・もっと近付け)
『お仕置き!!』
キリシアが槍を振ろうとすると、国王は杖を構えて
『我娘、我を守れ』
国王が大声で言う
『ファイヤーアロー』
マルスが魔法を放ち、国王の杖を弾き飛ばす
『え! 何故!!』
国王が慌てて杖を見て、杖に手を伸ばすと、キリシアの槍が国王の腕に当たり、国王は弾き飛ばされ転がる
『ぎゃーーーーーー!!』
国王は腕を抱えながら、のたうち回る
『はぁ? 何? 魔法で吹き飛ばすなんて!』
『キリシア、あの杖が記憶操作の魔道具だね』
マルスが笑顔で言う
『え!! あれが?』
『吹き飛ばさなかったら、キリシアの記憶も操作しようとしていたよ』
『え? 本当に? おい!! 本当か!!』
キリシアが国王を睨み怒鳴る
『化物!! 近付くな!!』
国王がキリシアから逃げようとする
『玉座の間の死体は、お前が命令したのか?』
キリシアが睨みながら聞く
『使えない奴は、我が王国にいらない!! 女! 家臣にならないか? 毎日豪遊させてやる』
国王が後退りしながら言う
『お仕置き!!』
キリシアが怒鳴り、一気に接近すると、槍で払い腕の骨が砕ける音がする
『次は、従魔達を不幸にしたのは、お前の野望のせい?』
キリシアが微笑みながら言う
『近付くな』
国王は怯えながら叫ぶと、キリシアは槍を叩きつけて、両足を砕く
『ギャーーー・・・・』
国王は力無く気絶する
『エミール、お願い』
キリシアが微笑みながら言うと、エミールが回復魔法を使い、国王を起こす
『ふふふ、これからですよ』
エミールが微笑みながら言うと、キリシアが次々と骨を砕き始め、エミールが回復魔法を使っている
『この杖の使い方を教えて』
マルスが微笑みながら、国王に聞く
『教えたら、この女を近付けないか?』
国王が泣きながら言う
『グラベアの分は終らせてあげる』
マルスが笑顔で言う
『本当だな!!』
国王が泣きながら、杖の使い方から、伝承の有る魔導書の場所を教えてくれる
『ありがとう! グラベアの分は終わりね!次はグラノちゃんの分だよ』
マルスが笑顔で言うとキリシアが笑い出す
『マルス師匠、交代しますね』
エレーヌが笑いながら、魔法を使い始め、国王は苦しみもがいている
『マルス、杖をどうするの?』
キリシアが真剣に聞く
『記憶を戻せるなら、戻してあげたいよね! どれだけの悪事を働いたか、懺悔も必要だからね』
マルスが微笑みながら言う
『マルスに任せる』
キリシアが笑顔で言うと、国王を見ている
『ルメイル、カミラは、周囲の監視をお願いね』
マルスが笑顔で言う
『はい! 任せてください』
ルメイルとカミラが笑顔で言うと、マルスはリリシャ達の到着を待っている
ヘルゼレス王国軍が兵士を拘束して、町中の監視を始め、マルス達は、宝物庫と書庫から杖に関する魔導書を見付けて、読んでいる
『マルス殿、この状況どうしたら?』
セレスバインがやってきて聞く
『何を?』
マルスが笑顔で聞く
『グゼリオンス王国完全降伏状態ですが、既に海を渡った軍勢は、降伏しないと思われます』
セレスバインが真剣に言う
『ウォーレル達の事が片付いたら、リリシャがお仕置きに行くと思いますので、そっちも後始末よろしくお願いしますね』
マルスが笑顔で言う
『実は・・・適当な王族が居ません・・・どうしたら?』
『ヴァルファー、王様したいって言っていたよね! 任せた!!』
マルスがヴァルファーを見て言う
『ちょっと待て!! 王様はできない!! もうその手には乗らない!!』
ヴァルファーが慌てて叫ぶ
『仕方ないね! ヘルゼレス王国が好きに決めて良いよ』
マルスが興味無さそうに言う
『しかし、リベリアの英雄に降伏しているので・・・』
セレスバインが苦笑いして言う
『メトリシア、どうなっている?』
マルスが笑顔で聞く
『クライドルト王国の名前もリベリアの英雄の名前も無いですよ!ヘルゼレス王国とメーレス王女様の名前になってます! リベリアの英雄の事は、秘密ですよね!』
メトリシアが笑顔で言う
『そうですが・・・』
セレスバインが苦笑いして、助けを求めるようにメトリシアを見ている
『ヘルゼレス王国も、グゼリオンス王国を征伐出来て領土も広がり、良かったですね! 』
メトリシアが笑顔で言う
『クライドルト王国に御相談をしたいのですが・・・直接国王陛下に相談します』
セレスバインが苦笑いしながら言う
『お好きにしてくださいね! 国家危機が解決して良かったですね』
メトリシアが笑顔で言うと、セレスバインが落胆している
(やっぱり、何を言っても無理か・・・誰に相談したら・・・)




