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1話 リベリアそして冒険者❮挿絵有り❯

挿絵(By みてみん)


マルスとリリシャとキリシア

リベリアの町が見えてきた。

『あれが迷宮のあるリベリアの町』

リリシャは頷く。

無言で町に近づいていく。

ここ数日、毎晩魔法の練習をしていたがリリシャは無詠唱魔法は使えなかった。

自分は小さな火の玉の魔法と魔力の流れを見る魔法を完全に習得できて、魔力を制御して体の筋力を上げる魔法も取得できた。キリシアとリリシャからは冒険者としての実力はあると認めて貰えていたけど、年齢的に2人が保護者と言うことで冒険者登録するようにすると言っていた。


町の門の前に到着し、馬車は門番に停められた。

『ボウズ何処からきた?』

『トーラスト村から冒険者になる為に来ました。』

門番は怪しむように見ている。

『この子はちゃんと実力有るよ?ゴブリン討伐手伝ってもらったから、これからは私達と一緒にパーティー組むから』

と言いながらリリシャは、ギルドカードを門番に渡し、門番もギルドカードを確認しながら、頷き

『ボウズ無理はするなよ、困ったことがあれば訪ねてこい』

首を傾げると

『行く宛が無くなり盗賊や孤児になっても困るから』

頷くと

『通って良し』

少し心配そうに門番は通行を許可してくれた

門番に手を振りながら門を通過した。


馬車は商館に向かい、着いたところで商人と別れ宿屋に向かう。宿屋の主人はリリシャとキリシアと自分を見て

『おかえりなさい。

2人はどうした?』

キリシアとリリシャの表情を見て

『そうか・・2人の部屋の物は処分していいか?』

キリシアは頷き主人も頷く

『ボウズも宿泊するのか?それであれば2人の部屋をそのまま使うか?』

自分はリリシャを見て

『そうしましょう』

リリシャの回答に主人も頷く

『宿帳に記帳をお願いします』

自分は名前を書き

『よろしくお願いします』

『ボウズも冒険者になるのか?』

『そのつもりです』

主人を見て頷くと心配そうに見つめられている。

『キリシア、リリシャ大丈夫なのか?2人と同行するのか?』

『大丈夫、マルスは強いから・・・マルスがいなかったら私達は生きていなかった』

回答に主人は驚きの表情に変わる。


主人の案内で部屋に移動し、亡くなった2人の遺品を処分するための箱に片付けて、主人に処分を依頼する


キリシア達に連れられて、冒険者登録とゴブリン討伐完了報告の為、冒険者ギルドに向かう

ギルドに入ると、壁の掲示板に依頼書が貼ってあり、冒険者はそれを見て依頼を探している。

カウンターは4つあり受付の人がいる

キリシアは右端のカウンターに向かい

『ヘザーネただいま』

『キリシアさん依頼完了ですか?』

頷くキリシア見て、

『2人はどうしたのですか?』

キリシアの表情が変わるのを見て、ヘザーネも表情を曇らせる

『これを』

二枚のギルドカードを渡し

『わかりました処理します』

ヘザーネはカードを受け取り、別の職員に渡し耳打ちしている

『ゴブリン討伐完了の報酬はこちらになります、確認してください。』

カウンターに置かれた金貨二枚をキリシアは受け取った

ヘザーネはこちらを見て

『君は用事があってきたの?』

リリシャはそれを聞いて

『マルスは冒険者登録しにきた』

リリシャの回答に少し困った顔をするヘザーネ

『何歳ですか?』

『12歳です』

回答を聞いたヘザーネは表情を変えずに、

『12歳ですか?成人していない状態で冒険者登録は実力が無いと無理です。』

それを聞いたキリシアとリリシャは、

『実力はある、ゴブリンとの戦いで助けられたから、彼がいなかったら、私達もここにはいなかった・・・』

ヘザーネは少し驚きの表情を浮かべながら、

『わかりました。実力は裏庭で見ますので裏庭に来ていただいてもよろしいですか?』

頷くと、

『外に出て裏口に回ってください』

そう告げるとカウンターから立ち上がり奥に向かう


裏口に着くとそこにはヘザーネと大柄の男が立っていた。

『こちらへ』

ヘザーネに招き入れられて裏庭に入ると 、

『こんな弱そうな子供にテストする必要はない』

男はそう言って、面倒臭そうにヘザーネを見る。

『仕事だからちゃんと確認してください』

ヘザーネの回答に頷き、

『ボウズは得物は剣で良いか?木刀で打ち合い実力があるか確認する』

『剣と魔法が少し使える』

『魔法?』

ヘザーネと大柄の男は顔を見合わせる。

『魔法も使えるのか?後で魔法も見させてもらおう』

大柄の男はそういうと木刀を取りに行く。

木刀を受け取り、

『かかってこい』

大柄の男はそう言うと構えて攻撃を誘う。

打ち込むと木刀で捌かれ、

サイドステップしながら打ち込んでも捌かれる。

このままでは不味いと想い、

体の魔力を操作して筋力の強化を始める

『全力でいきます』

と一言、大柄の男は笑みを浮かべて一言

『こい』

次の瞬間サイドステップに男の笑みが消えて、胴を振り抜く木刀を木刀で受けたが勢いを殺せずそのまま壁まで飛ばされていた。

『馬鹿な・・・何をした』

大柄の男はあまりの出来事に思考が停止する。

ヘザーネも口を空けて目を丸くしながらフリーズしていた。

『大丈夫ですか?』

男に声をかけると、

『大丈夫だ』

立ち上がりながら、

『何をした?いきなり速くなりあの威力は・・・まさか闘気を使えるのか?』

『闘気?魔力で筋力を強化しただけです』

『何!!魔法だと、そんな魔法は聞いたこと無い』

大柄の男はヘザーネを見ると、ヘザーネも首を振る。

『古代魔法』

リリシャの言葉に

『はぁー?!!』

大柄の男とヘザーネは大声をあげて固まる。

『古代魔法だと、そんな魔法使える奴なんていない・・・』

『使えるものは仕方ない』

答えると大柄の男は困った顔をする。

『テストは合格か?それとも魔法も見る?』

ヘザーネと大柄の男は顔を見合わせて

『実力はあるのは確認した、俺を壁まで飛ばした奴なんてこの町にはいない。間違いなく実力はある、誰か文句言う奴がいたら、ゼタルに勝ったと云え』

大柄の男はそういうと男は握手を求めてきた

握手をして『ありがとう』と言うと、

笑顔で頑張れよと言って建物に入っていった。


『ゼタルって上級者のあのゼタル?』

キリシアが言うと

『あのゼタルです』

ヘザーネはそう言い、

『ギルドカードを作るのでカウンターに来てください』

建物に入っていった


カウンターに戻るとヘザーネは書類にサインしてくださいと書類を渡してきた。サインして返すと、書類を職員に渡して

『初心者の説明をします。

掲示板で依頼を見て持ってきてください。ランクの合った依頼であれば受けられます。後は依頼がなくても魔物を討伐した場合、証拠の部位を持ってきてくれれば買いとります。迷宮の中では魔物は魔石を残して無くなるので魔石を拾って持ってきてください。又、時々魔石以外のアイテムも残りますので、アイテムもカウンターで買い取ります。』

ヘザーネは一通り説明した後、ギルドカードを渡してきた。

『頑張ります』

ギルドカードを受け取りながらヘザーネに笑みを向けると、ヘザーネも頷きながら笑顔になる


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― 新着の感想 ―
[一言] 『そうか・・2人の部屋の物は処分していいか?』キリシアは頷き主人も頷く マルスが使えるものないのかな?
[一言] ノベルアップの作品を読みましたこちらも楽しく拝読致しております‼️
[良い点] 分かりやすく読みやすい
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