レズオスの結婚式 中編
クレシアが案内に王族全員を連れていくと、マルス達は、残ってゆっくり食事をしている
『マルス、レズオスの結婚式だったよな!』
ゼタルが疲れたように言う
『そうだけど、みんな来たいと言うから・・・』
『マルス師匠、ルーセント様を招待したら、いつの間にか、噂が広がっていました。今回来訪している、王族全員が集まって観光きぶんです』
メトリシアが笑顔で言う
『俺は・・・完全な場違いだった』
ゼタルが後悔したように言う
『仕方無いだろう、ゼタル・・・目の前にメトリシア王女様もいるのだから』
バイルが真剣に言う
『はぁ? メトリシア王女? え!! 聞いてないぞ!!』
『マルス師匠の弟子のメトリシアですから! マルス師匠から離れません』
メトリシアが笑顔で言う
『え? えーと、フローネ、本当なのか?』
ゼタルが助けを求めるようにフローネを見る
『気にしても仕方無いですね。王族の1人や2人、一緒に暮らしていますから』
フローネが微笑みながら言う
『ご無礼をお許しください』
ゼタルが慌てて言うと、全員がゼタルを見て、笑い始める
『そう言えば帰ってこないね』
マルスが呟く
『エミールが見に行きましたよ』
リリシャが微笑みながら言う
『ゆっくり食事を食べれるから、良いけど』
キリシアがモグモグしながら言う
『ゆっくり出来ますね・・・疲れた・・・』
レズオスが呟く
『はい、沢山の方に祝って貰えるなんて、思ってなかったので、嬉しかったです』
ヒリアが寄り添いながら言う
『ヒリア御姉様、幸せそうです』
メリアが微笑みながら言う
『メリア、幸せですよ・・・マルス様感謝してます。マルス様が居なかったら、レズオス様と再会出来なかったと思っています。フローネ御母様、不束者ですが、よろしくお願いします』
ヒリアが真剣に言い、フローネに頭を下げる
『可愛い娘が出来て嬉しいですね。レズオスも頑張りなさいね』
フローネが微笑みながら言う
『はい!御母様、一生懸命頑張ります』
『レズオスは何を頑張りますか?』
『え! えーと・・・』
レズオスが苦笑いして、フローネを見る
『弟子を取りなさい! 魔法学院講師でも、生徒の中から選ぶ事も可能でしょう、それに行く宛の無い生徒を引き取って、次代の講師に育てるのも、仕事ですね』
フローネが微笑みながら言う
『解りました! 次代の講師を育てる事から始めます』
レズオスが真剣に言う
『レズオス兄さん、頼みます! 使える講師を育てて下さい!!』
リーベルが笑顔で言う
『リーベル、あなたも育てなさい!! 育てないから、苦労するのですよ!!』
フローネが真剣に言う
『え!師匠、私もですか!!』
『リーベル、しっかりしなさいね! 来年、何ヵ国から宮廷魔術師候補がやって来ますか? 国内の貴族の比では有りませんよ』
フローネが笑顔で言う
『え!・・・どうしたら・・・』
リーベルが青ざめている
『来年はマルスクラスが居ませんよ!早く講師を教育しなさい』
フローネが真剣にリーベルを見ながら言う
『戻って来ないですね』
フローネが扉を見ながら言うと、エミールが帰ってくる
『エミール、どうでしたか?』
『リリシャ師匠、リビングで寛ぎながら、話しています。』
エミールが真剣に言うと、王妃が笑顔で戻ってくる
『リリシャ様、ジエルを呼び出しませんか?この際、直ぐに、既成事実作りましょう!この式場で式をあげるのが、メーレス様の希望です』
王妃が笑顔で言う
『お祖父様に伝えておきます』
リリシャが微笑みながら出掛けていく
『あ!リリシャ師匠!クレセさんとリアクラナさんも呼び出しましょう』
メトリシアが笑顔で言って、追いかけていく
『ふふふ、メトリシアもやる気ですね!これで3組決定ですね』
王妃が笑顔で言う
『3組と言うと?』
ウイントレスが真剣に聞く
『先程、正式にウルシナ公太子、レオナルオ様とアリシアの婚約を決めました。 メーレス様とジエルは、決定させます! リアクラナさんとクレセさんですね』
王妃が嬉しそうに言う
『良い縁談だな! ウルストとイーレシアも正式に発表するか?』
ウイントレスが真剣に聞く
『あと1組は、まだ決定出来ないでいますが・・・帰る前に決めさせます』
王妃が嬉しそうに言う
『多くの相手が決まって、良いですな』
ウイントレスが笑顔で言う
『良いのですか? クリスも決めてしまいますか?』
王妃が笑顔で言う
『クリスも!! クリスに誰が手を出した!!』
ウイントレスが真剣に怒鳴る
『セレメトと仲良いですね、メーレシア様と一緒に居ても、クリスばかり見てますね』
『え!セレメト王子様と・・・』
ウイントレスが苦笑いする
『凄いですね、2か国目の王妃候補ですね!それも一流の魔法使いですから、喜ばれますよ』
王妃が上機嫌で言う
『寂しくなるな・・・』
ウイントレスが呟き、落ち込み始め、フローネが笑い出す
ジエルとクレセとリアクラナがやってくる
『拉致してきました』
リリシャが笑顔で言う
『クレセさんとリアクラナさんですね。婚約おめでとうございます』
王妃が笑顔で言う
『え! えーと、決定では・・・』
クレセが苦笑いしている
『リアクラナさんでは、嫌なのですか? それなら、メーレシア様とセクラ様に声を掛けますよ』
王妃が笑顔で言う
『え!そんな事はいってません! 急過ぎて、困っているだけです。ゆっくり話し合って、決定させて欲しいです。』
クレセが真剣に言う
『今日中に決めてくださいね! メーレス様が待っていますよ、ジエル』
王妃が笑顔で言う
『え! 身分が違いすぎます・・・』
ジエルが真剣に言う
『メーレス様に確認しましょう、因みに結婚が決まったら、カーレスト子爵を与えます』
王妃が笑顔で言う
『え! 爵位を・・・』
『国境の守り任せますよ』
王妃が笑顔で言うと、全員戻ってくる
『あ!ジエル様も来られたのですね』
メーレスが微笑みながら嬉しそうに言うと、セクラとメーレシアが微笑みながら見ている
『メーレス様、この集まりは、何でしょうか?』
ジエルが周囲を見て言う
『ジエル様、レズオス様とヒリア様の結婚式です』
メーレスが笑顔で言う
『レズオス様?』
ジエルが真剣に聞く
『レズオスは、追放された元ガベラス王国宮廷魔術師で有り、フローネ師の息子だ! ヒリアは、ガベラス王国現国王と国家危機を招いた王妃の娘で、元ガベラス王国王女で有り、エリゼトス公爵家の血筋でも有る!』
前国王が真剣に言う
『えーーーーーー!! ガベラス王国王女様!!』
ジエルとクレセとリアクラナが、慌てて挨拶をする
『もう言って良かったのですか?』
メトリシアが真剣に聞く
『昨日恩赦が決定してます。それに今日の式に、親戚として参列していますので、文句のつけようが無いです』
ヘルトが真剣に言う
『マルス殿に居候するのは、代わり無いが、クライドルト王家の外戚である』
国王が真剣に言う
『それは聞いてませんでした』
メーレスが驚いている
『噂は聞いてましたが、まさか・・・こんなに近くに居たなんて・・・外交相手の国が揃っているなんて』
レオナルオが真剣に言う
『ガベラス王国から追放されているので、王女では無いですよ』
ヒリアが笑顔で言う
『公爵家継ぎますか? マルス殿が受け取ってくれないので、譲って貰えますよ』
王妃が笑顔で言う
『え! えーと、今が幸せなので、お断りします』
ヒリアが真剣に言う
『残念ですね・・・貴族も人気無いですね』
王妃が微笑みながら言うと、前国王と国王が苦笑いしている